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子どもの好奇心に火をつける「クッキング」【あそびのたね連載】

2016年12月28日菊地貴広

金沢学院短期大学助教の村山大樹さんに「子どもとのあそび」を教えていただく【あそびのたね連載】も第6回。今回のテーマは、「クッキング」です。さまざまな食材を調理することでまったくちがうものに変化していく体験や、できあがるまでのワクワク感、失敗から得る学びなど、クッキングには楽しいあそびの要素が詰まっています!

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つくって楽しく、食べておいしい「クッキング」を紹介!

「大人にとっては生活の中に組み込まれた家事である『クッキング』も、子どもにとっては特別なものに感じられる」と村山さんは言います。

「たとえば、小麦粉を卵やバターなどと混ぜ合わせ、オーブンで焼けばクッキーになる。そんな大人にとっては当たり前のことも、子どもにとってはびっくり仰天、魔法の世界。サラサラした粉がねっとりとした物体になり、焼くだけでサクサクのクッキーになる過程に興奮し、『自分もやってみたい!』と好奇心を刺激されます。

「特別なことは必要ありません。普段は触らせてもらえない調理器具を扱ったり、食材を選んだり、粉をこねてみたり。そんなささいなことが、子どもにはとても魅力的な『あそび』です」と村山さんは言います。

それではさっそく、簡単で楽しく、食べておいしい「クッキング」を紹介しましょう!

◆ホットケーキ

<つくり方>
市販のホットケーキ粉を使って、表示どおりに材料を混ぜたら、ホットプレートを使って好きな形に焼いてみましょう。まずは簡単なハートや星型からはじめ、慣れてきたら複雑な動物や家、好きなキャラクターなどに挑戦してください。

<ポイント>
粉、牛乳、卵を混ぜ合わせるとトロトロの液体になり、焼くことでふっくら固まり、色づいていく。ホットケーキは、変化の過程を目の前で見ることができます。形が崩れたり、少しくらい焼き過ぎたりしても気にせず、自由につくらせてあげてください。

<村山さんから一言!>
ホットプレートをみんなで覗きながらつくることがポイント。家族みんなで周りを囲み、ホットケーキを焼く、その経験が子どもにとって素敵な思い出になります。普段はいっしょにクッキングをしない保護者にとっても腕の見せどころです!」

<用意するもの>
市販のホットケーキ粉、卵、牛乳、ホットプレート、ボウル、ホイッパー


◆デコレーションクッキー

<つくり方>
市販のクッキーに、生クリームやチョコソースなどをトッピング。絵や模様を描いたり、メッセージを書いたりしてもいいですね。普通のクッキーが、自分だけのスペシャルな1枚に変化します。

<ポイント>
食べやすさよりも楽しさを重視して、自由な発想で表現させてあげましょう。大人もいっしょにつくり、「せーの」で完成した作品を見せ合えば盛り上がります。クッキーのかわりに、クラッカーやチョコレートなどを使ってもOKです。

<村山さんから一言!>
「デコレーションクッキーの楽しさは、市販の商品にはない『スペシャル感』。クリームを山盛りにしたり、何枚もクッキーを重ねたりしてオリジナルな1枚をつくりましょう。フルーツやナッツなどをトッピングすると、見た目も豪華になります。」

<用意するもの>
クッキー、生クリーム、チョコレートソースやチョコペンなど、そのほかにトッピングしたいもの、生クリームしぼり器

◆サンドイッチ

<つくり方>
食パンに好きな具をはさむだけ。サンドイッチは、もっとも簡単なクッキングのひとつです。いろいろな具を少しずつ並べて、何をはさむか子どもに選ばせてあげてください。

<ポイント>
「具を選ぶ」「パンにはさむ」などの作業は子どもに任せましょう。具材を顔のように並べてはさんだり、はさみきれないほどの具材を入れたり、最高のサンドイッチを考えます。パンを切るときは大人が手伝ってあげてください。

<村山さんから一言!>
「お友だちを呼んでパーティをしても楽しいですね。ひとりひとりちがうサンドイッチをつくることで、それぞれの個性も見えてきます。つくり終わったら、みんなでワイワイ食べ比べをしましょう。」

<用意するもの>
食パン、はさむ具材、包丁

◆バナナセーキ

<つくり方>
バナナをフォークでつぶして牛乳と混ぜれば、おいしいバナナセーキのできあがり。それぞれの分量を変えたり、温めてみたりして、ベストなブレンドを見つけるのも楽しい経験です。

<ポイント>
いろいろなフルーツやヨーグルト、ハチミツなど、バナナ以外の材料も試してみましょう。子どもは、「この組み合わせでどんな味になるんだろう」と考えます。その試行錯誤が子どもをワクワクさせます。

<村山さんから一言!>
親子で楽しめるのが、『カフェごっこ』です。好みの組み合わせをオーダーし、子どもにつくってもらいましょう。メニュー表をつくれば、より本格的なカフェの雰囲気を演出できます。」

<用意するもの>
バナナ1本、牛乳200ml、そのほかの混ぜたいフルーツなど、フォーク、コップ
※分量はお好みで調節しましょう


◆ラップおにぎり

<つくり方>
ラップの中心にごはんを乗せて、好きな具材を乗せたりまぶしたり、中に入れたりしてからラップで包みます。ギュッとにぎって形をつくったら、かわいいおにぎりの完成! 最後にのりを巻くときは、ラップをはずしてから巻いてください。

<ポイント>
ラップおにぎりなら手も汚れず、じかにごはんに触るよりも熱くありません。好きな形にしたり、海苔で顔をつくったり、子どもの好きなようににぎらせてあげてください。余裕があれば朝につくって、お弁当にしてもいいですね。友だちに「自分がつくったんだ!」と自慢できそうです。

<村山さんから一言!>
「ラップ越しとはいえ、ご飯の感触や熱をダイレクトに感じられるのがおにぎりの魅力。大人が食べる分も子どもにつくってもらいましょう。『これはパパの』『こっちはママの』というように、大きさ、形、具材を工夫しながら、素敵なおにぎりができるはずです。」

大切なのは「楽しむこと」。多様な経験が、考える力のもとになる

今回紹介した5つの「クッキング」は、どれも簡単で見た目にも楽しく、子どもが好きなものばかり。クッキングの魅力はたくさんありますが、一番大切なのは「楽しむこと」だと村山さんは言います。

「『クッキング』では、子どもが大好きなものをつくることが大切。たとえばバナナセーキは、『混ぜてしまえば、苦手なフルーツを克服できるかも』と大人は考えてしまいがちです。けれど、それでは子どものワクワク感が失われてしまいます。

子どもたちは、失敗や成功を繰り返しながら学んでいきます。上手にできれば自信につながり、想像とちがう結果のときには「なぜだろう?」と考えます。

「しょっぱかったり、甘すぎたり、あるいは焦がしてしまったり。そのたびに分量を変え、ちがう調理方法を試し、工夫を重ねることで『おいしくつくりたい』と考えるようになります。最低限のルールや必要なことを伝えたら、あとは子どもの想いを大切にしてあげましょう。」

「おいしい!」とたくさんほめてあげて

そして、大人も子どもも、一番の楽しみは食べること。

いっしょにつくっていっしょに食べれば、みんなが笑顔になりますよね。お腹も心も満たされるあそびが『クッキング』です。子どもがつくったものは、『おいしい!』とたくさんほめてあげてください。それが子どもの自信となり、次にチャレンジする意欲を生み出します。

余裕のあるときだけでも、クッキングをするときに「ちょっとやってみない?」と子どもに声をかけてみてください。野菜を洗う、ドレッシングをかける、そんな簡単なことでもあそびの要素となり、楽しい時間をいっしょに過ごすことができるのです。

※次回は、「静かなあそび」のたねを紹介します。

イラスト:後藤知江『あそびのたねずかん』より

<出典>

『あそびのたねずかん』(特定非営利活動法人東京学芸大こども未来研究所・著/東京書籍・発行)

『あそびのたねずかん』東京書籍公式サイトへ

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お話を聞いたのは…

  • 村山大樹さん

    文教大学大学院教育学研究科修了。幼稚園の非常勤講師を勤めた後、特定非営利活動法人 東京学芸大こども未来研究所の研究員に。株式会社バンダイ、東京学芸大学、特定非営利活動法人 東京学芸大こども未来研究所の共同研究による「それいけ!アンパンマン コドなび!」や「Disney | KIDEA」などのプロジェクトにかかわる。2016年10月からは金沢学院短期大学助教として、遊びや学びに関する研究を続けながら、次の世代の教員・保育者養成に力を注いでいる。特定非営利活動法人 東京学芸大こども未来研究所 学術フェロー。

  • 特定非営利活動法人 東京学芸大こども未来研究所
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ライター紹介

菊地貴広

編集プロダクション・しろくま事務所(http://whitebear74.jimdo.com)代表。2014年に出版社から独立し、ファッション、グルメ、ビール、猫、タレント本など幅広く活動。2015年11月に男子が誕生し、息子に夢中。その成長を見るたびにフルフルと感涙する日々。

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