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教育費が抑えられる! 親が知るべきお得な制度【お金と子育て】

2017年2月24日岡本有紗

マネーのプロが解説する、「お金と子育て」の話。第4回のテーマは「教育費を抑える方法」です。子どもの教育には何かとお金がかかりますが、親のための助成制度や補助金、節約技もあるんです! ファイナンシャル・プランナーの豊田眞弓さんに、親が知っておきたいお得情報を教えていただきました。

「いつ貯める?どれくらい必要? 教育費の貯蓄法」記事はこちら

自治体ごと、学校ごとに、さまざまな支援あり

一般に、義務教育を終え、高校、大学…と先に進めば進むほど、負担が大きくなっていく教育費。当然、家庭の負担もそれに比例して増えると考えられます。

「でも、高校・大学では助成制度や奨学金制度が充実する傾向にあり、負担が急増して家計が苦しくなるばかり、というわけでもないんですよ」と豊田さん。

「高校は授業料免除や給付型の支援金などの制度があり、東京都では私立高校の授業料無償化に向けた動きもあります。また、大学・短大・専門学校で使える国の給付型奨学金制度も新設されるほか、日本学生支援機構の奨学金も利用しやすくなっています。自治体や民間の給付型奨学金も数多くあります。大学独自の給付型奨学金や授業料減免の制度も広がり、進学先の選び方次第では特待生として学費ゼロで学べる場合もあります。」

制度や進路の検討次第では、教育費の負担を軽くできるのですね。

「ただ、各制度は自治体単位、学校単位で運営されているものが多いため、内容や支給条件にばらつきがあります。まずは、どこにどんな制度があるのか、自身は支給の対象になるのか、調査することが大事です。」

基本的に制度の利用には、通常は自分からの申請が必要となるため、どんな支援があるのか、情報集めはかなり重要になりそうですね。

それでは、高校・大学それぞれで受けられる支援制度の詳細を見ていきましょう。


子どもが高校生のときに受けられる支援は?

まず、子どもが高校生の場合、どんな支援があるのでしょうか。

2014年4月からスタートした『高等学校等就学支援金制度』が一番有名でしょうね。これは、授業料の無償化もしくは補助を行う国の制度です。適用されるのは、保護者の年収が910万円程度までの家庭(夫婦2人と子ども2人の目安額。市町村民税所得割額が30万4,200円未満)となりますが、国公私立を問わず全日制の場合で1カ月9,900円が補助されます。なお、私立高校の場合、年収によって1.5〜2.5倍の加算があります。」

また、生活保護世帯や住民税非課税世帯のみですが、『高校生等奨学給付金』という制度も。

「こちらでは、教材や学用品費など、授業料以外にかかる教育費が援助されます。支給額は、第一子でだいたい年額3万円〜6万円の範囲です。」

決して大きな金額ではありませんが、それでも教材費のサポートとしてはありがたい存在ですね。

塾代に適用できる助成制度も!

教育費は学校だけではなく、塾の授業料でもかかってきます。学校外で発生する教育費の補助はないのでしょうか?

「東京都の場合は『受験生チャレンジ支援貸付事業』がありますよ。高校・大学受験の際、塾代20万円までと、3、4校分程度の受験費用を貸し付けてくれ、しかも一定条件の学校に合格すれば返済も免除になります。」

これはすごい! こちらも所得制限はあるようですが、条件に該当するのなら使わない手はありません。

「同様の制度がお住まいの自治体にないかどうか、ぜひ調べてみてください」と豊田さん。東京都と同じくらいか、それよりお得な制度に出会えたらラッキーですね!

では、大学ではどのような支援があるのでしょうか。


大学では、学業成績が重要に…!?

「大学の場合、もともと学校独自のものや民間団体のさまざまな給付型奨学金がありましたが、ひとつ朗報があります。2018年から、住民税非課税世帯を対象とした国の給付型奨学金が本格的に導入されることになりました。」

支給額は月額2万円〜4万円。支給希望者のうち、学業や部活動の成績が優秀な生徒を高校が推薦する形で、支給を受けられれば大きな助けになりそうです。

「また、きわめて優秀な子の場合は大学独自の『特待生制度』などで入学金や学費が免除されたり、返還不要奨学金の対象になったりすることもあります。」

「それ以外に、自宅から通学できない学生を対象とした給付型奨学金制度を設けている大学もあります。支給額は年間30万円〜40万円程度。こちらは特待生ほど成績を問われず、入試に合格して一人暮らしをすることが決定すれば支給決定となることが多いようです。」

ただし、入学後の成績の推移は必ず確認されるそう。「ちゃんと勉強しないとやっぱり支給ストップになってしまうので、そこはお子さんに念押しを」とのこと。奨学金はあくまで勉強する意欲がある学生のための助成制度。学業成績が重要なのですね。

そのほか、民間の給付型奨学金は多数あるとのこと。指定の国公立大学への進学者が対象のもの、特定学部への進学者が対象のもの、留学を目指す子が対象のものなど特色はいろいろ。

受験校を決定する際には、こうした奨学金についてもあわせて調べてみるのが良さそうです。

教育費をスリムに! 選択肢はいろいろ

さらに、学習方法や進路を工夫することで教育費の出費を抑える方法もあるようです。

「たとえば、高校在学時の塾代。通信教育などに変えれば、費用を抑えられます。また、進学についても、通信制や夜間の大学を選べば多少は学費が少なくて済みます。」

また、「数はわずかですが、学費がかからない高校・大学があることも、知っておいて損はないはず」と続けます。

大手企業が運営する『企業内高校』は、基本的には社員向けに提供する学び舎で学費がかかりません。外部からの受験も可能で、入学時か卒業時には社員になれるのも大きなメリットだと思います。」

同様に、気象大学校や海上保安大学校なども入学と同時に該当省庁の職員となるため、学費がかからないばかりか給与がもらえるとか! 自分が学びたいことや望む進路とマッチするのなら、これらの学校への進学はとてもお得といえるでしょう。

子どもの教育費の負担は大きいものですが、支援も出費を抑える方法も、探せば何かとあるものです。「うちにはお金がないから…」と子どもの進学を諦める前に、いろいろな方法を模索してあげたいですね。

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お話を聞いたのは…

  • 豊田 眞弓さん

    ファイナンシャル・プランナー、子育て・教育資金アドバイザー、子どもマネー総合研究会会長。個人相談やセミナー講師のほか、書籍・雑誌の執筆、監修など幅広い活動を展開。小田原短大非常勤講師。自身の子育ての中で感じたことを背景に、子どもの金銭・金融教育にもライフワークとして取り組んでいる。

  • 豊田さんが代表を務める「FPラウンジ」
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ライター紹介

岡本有紗

2児と猫3匹を育てるライター。メディカル系専門の広告制作会社でライティングと編集業務を経験後、出産を機にフリーに。得意分野はやはりメディカル系だが、いろいろな分野を経験し幅を広げたいというのが現在の目標。趣味はあえてチープな手段で行く一人旅(休止中)、特技はハモリと絶対音感。

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