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【写真付】外遊びで要注意の危険な虫! 刺された時の対処法も!

虫かごを持って駆け回る子どもたちの姿は微笑ましいものですが、「その虫、触っても大丈夫?」と心配になってしまうことはありませんか? 最近では「ヒアリ」や「マダニ」など、危険な虫がメディアで取り上げられることもあり、不安を感じている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は「ヒアリ」「マダニ」、そして外遊びの際に注意すべき虫について、兵庫医科大学皮膚科の夏秋優准教授に聞きました。

ヒアリの毒はアナフィラキシーショックに注意!

最近話題の「ヒアリ」について教えて下さい。

南米原産のヒアリは、お尻に毒針を持つ攻撃性が強いアリです。赤茶色の体をしていて、体長は2.5〜6mmと大きさに幅があります。日本では2017年5月に尼崎市や神戸港ではじめて確認されました。ヒアリは外国からの貨物船コンテナに侵入することで上陸し、コンテナヤード周辺でも生息が確認されています。ただ、現時点では内陸部で発見された例はなく、公園や学校で子どもが被害に遭う可能性は極めて低いでしょう」(※9月1日現在)

万が一、ヒアリに刺された場合はどう対処すればいいでしょうか?

「ヒアリに刺されると焼けるような激しい痛みがあり、その後徐々に赤くなって膿んだような症状が出てきます。保冷剤などで患部を冷やし、虫刺され用の塗り薬を塗って様子を見て下さい。個人差はありますが通常は1〜2週間程度で自然に治ります

「心配なのは、全身性にアレルギー症状が出るアナフィラキシーショックです。ヒアリの毒はハチ毒と似ているため、過去にハチに刺されてハチ毒のアレルギーを持つ人は特に、ヒアリに刺されてアナフィラキシーを起こす可能性があります。30分程経過を見て、気分が悪くなったり、かゆみが出たり、息苦しくなったりといった症状がある場合は、速やかに病院を受診してください

現時点では日常生活の中でヒアリの心配をする必要はなさそうですが、アナフィラキシーショックを起こす可能性があることは知っておきたいですね

感染症を媒介するマダニ 気をつけるべき対処法

身近な草むらにもいる「マダニ」も気になるところです。

「マダニは野生動物の体に寄生して血を吸って生活しています。ごく稀にいるウイルスを持ったマダニに吸血されると、重症熱性血小板減少症候群などの感染症を発症することがあります。治療薬がなく致死率が高い病気なので、マダニに咬まれた後に発熱があった場合には、速やかに病院を受診しましょう

野山や森林に多く生息しているマダニ。刺されることを防ぐために、長袖・長ズボンを着用するなど肌の露出をできるだけ少なくするとともに虫除けスプレーを噴霧しておくとさらに効果的です

「マダニは皮膚に取りつくと、数日から1週間程度血を吸い続けます。吸血中のマダニを無理に引き抜こうとすると、マダニの一部が皮膚内に残ってしまうことがあるので、できるだけ医療機関で処置してもらいましょう。マダニの体を完全に覆い尽くすようにワセリンを塗り、30分後にワセリンを拭き取りピンセットでゆっくりマダニを引っ張ると、スムーズに取れることもあります」

ハイキングなどで草木の多い場所に行くときには、マダニに注意したいですね。


見つけても触っちゃダメ! 身近にいる危険な虫たち

近所の公園など身近な場所にいる虫でも、実は刺したり咬んだり、毒を持っていたりすることも。ここでは、「身近な場所にいる危険な虫」について紹介します。

<スズメバチ>

・特徴
攻撃性が高い大型のハチ。野外レジャーの際に刺されることも。特に巣が大きくなる夏〜秋には攻撃性が高まるので注意

・生息場所
キイロスズメバチ・コガタスズメバチは、家の軒先や樹木の枝、崖などに、オオスズメバチ・クロスズメバチは土の中に巣を作る。

・刺された時の対処法
安全な場所で安静にしながら、患部を保冷剤などで冷やして経過を見る。手や足を刺された場合は、刺された部位より体に近い側をタオルなどで軽く縛る(虚血状態を防ぐため、数分ごとに縛りを緩める)。息が苦しくなる、意識障害が起こるなどのアナフィラキシーの症状が見られる場合はすぐに救急車を呼ぶ

<セアカゴケグモ>

・特徴
オーストラリア原産の外来種。1995年に大阪府で初めて発見されて以来、全国各地で発見されている。メスの体長は10mm前後。腹部背面にある赤色の模様が特徴的。オスの体長は5mm前後。褐色がかっていて腹部背面には白い斑紋がある。

・生息場所
主に人間の生活圏に近いところに生息。住宅地や公園、駐車場などの人工物の隙間や側溝の内部などに巣を作る

・咬まれた時の対処法
最初は軽い痛みでも次第に痛みが強くなり、時間と共にその強さと範囲が増大する。発汗、嘔吐、頭痛などの症状が現れることも。安全な場所で安静にして患部を保冷剤などで冷やし、早めに医療機関を受診する

<オオハリアリ>

・特徴
体長は4mm程度。黒褐色の体で、尾端に毒針を持つ肉食性のアリ

・生息場所
日本全国に分布し、朽ちた木や石の下などに巣を作る。

・刺された時の対処法
チクっとした痛みがあり患部が腫れることもあるが、しばらくすれば自然に治癒する。アナフィラキシー症状が出ることも稀にある


<ヨコヅナサシガメ>

・特徴
触れるとくさい臭いを放出するカメムシの仲間。昆虫を捕食する際には口の針を刺して体液を吸う。

・生息場所
桜などの街路樹の幹でよく見られる。

・刺された時の対処法
激痛があり、人によってはその後に皮膚が赤く腫れ、かゆみが出る。患部を保冷剤などで冷やして経過を見る。通常は数日で自然治癒する

<トビズムカデ>

・特徴
体長は8〜15cm。稀に20cm近くになることもある日本では最大級のムカデ。頭部に毒牙があり、咬まれると毒液が皮膚に注入されて激痛が生じる。

・生息場所
雑木林や畑などの周辺に多い。餌を求めて夜間に家の中に入ってくることも

・咬まれた時の対処法
安全な場所で安静にして、患部を保冷剤などで冷やして経過を見る。アナフィラキシー症状が出ることも稀にある。

虫に刺されてかゆみや痛み、腫れがあった場合には、「冷やす」ことが効果的なようですね。いずれの場合も、心配があれば必ず医療機関を受診しましょう。また、危険な虫には近づかないように日頃から子どもにもきちんと伝えておきたいですね。

お話を聞いたのは…

  • 夏秋優先生

    兵庫医科大学皮膚科准教授。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本東洋医学認定会漢方専門医・東洋医学指導医。専門は虫による皮膚病、接触皮膚炎、アトピー性皮膚炎、漢方治療。著書に『Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎』(学研メディカル秀潤社)がある。

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ライター紹介

宇都宮 薫

1980年生まれ。フリーランスの編集者・ライターとして活動中。4歳、1歳の娘と同業者の夫との4人家族。過去にバイク雑誌編集部やライター事務所に所属し、出産を機にフリーランスへ転向。独身時代から大の旅好きで、バイクや原付に乗って日本中を巡る。子持ちとなった今は、家族揃ってのおでかけに情熱を燃やしている。

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