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Facebookに子どもの写真をアップする時の注意点

掲載日: 2015年4月2日更新日: 2017年5月16日井上マサキ
いまや世界最大のSNS(ソーシャルネットワークサービス)であるFacebook(フェイスブック)。2014年の時点で国内でも2400万人のユーザが利用していると言われています。自分の子どもの成長を記録したり、ママ友同士で写真を共有している人も多いのではないでしょうか。そこで、知っておいた方がいいFacebookの注意点をご紹介します。

ネットに子どもの写真をアップすると、どんな問題が起こる?

インターネットに写真をアップすると、プライバシーの問題が気になります。Facebookに子どもの写真をアップする時はどんなことに気をつけたらいいのでしょうか。ITジャーナリストの高橋暁子さんにお話をうかがいました。

「子どもの写真を悪用されるケースは、多いわけではありません。ただ、海外の悪意のあるサイトに転載されてしまったり、『自分の子どもです』というウソに利用された事例があります。 お子さんの写真は不特定多数が見える状態にしないほうが安心ですよね。」

悪意がある人だけでなく、成長した本人に見られてしまうのも問題なんだとか。

「赤ちゃんだから、幼児だから、とついお子さんの裸の写真を公開する人もいますよね。写真と名前が紐付いた状態で残ってしまうと、将来、彼や彼女が大人になって自分の名前で検索をした時に『なんでこんなの公開したの!』と嫌な気持ちになることも考えられます。」

一度ネットに公開された写真は、基本的には削除できない可能性が高いそう。嬉しかった気持ちを共有したい気持ちはわかりますが、 子どもが大人になってから見ても問題ない写真かどうか、意識したほうがよいですね。

Facebookに子どもの写真をアップするときは、ここに注意!

では、Facebookに子どもの写真を投稿するときはどこに注意をしたらいいのでしょうか?

Facebookで投稿する際に、公開範囲を『友だち』に限定して公開すれば、悪用される可能性は少ないと思います。まずは、プライベートな写真を投稿する際には、公開範囲に気をつけるのが一番いいんじゃないでしょうか。」
Facebookは投稿ごとに公開範囲を指定することができます。「友だち」のみに公開すれば、不特定多数には公開されません。しかし、知り合いの知り合いなど、それほど親しくない人も「友だち」になっている場合がありますよね。

「そもそも、会ったことがある知り合いのみを「友だち」にするなど、 Facebookで「友だち」になる人の条件を厳密に考えておくのが大事ですね。または、参加したイベントの写真を公開したい時は『イベント参加者限定グループ』を作って公開する方法もあります。他にも自分の友だちのなかで『子育て世代』や『同級生』などのグループを作っておいて、公開するほうが本当はベストかなと思います。」

Facebookでは、特定の人たちと交流するための「グループ」を作る機能があります。グループの参加者のみが写真やコメントを見ることができるので、閉じた範囲で交流ができるんですね。

さらに閉じた範囲で公開するなら、LINE(ライン)グループのほうがオススメとのこと。グループの参加者しか見られず、間違えてネット上に公開してしまうこともないので、より安全なんだそうです。

名前や通学園を伏せる。映り込みにも気をつけて!

「また、基本的には名前を伏せるのがオススメです。最近はオリジナリティの高いお名前をつける親御さんも多いので、その名前で検索したら彼しかいない、みたいにピンポイントで特定できてしまいます。Facebookには、ご両親の出身校や住所、勤務先や顔写真などの個人情報がたくさん載っているので、子どもと紐づくと特定しやすくなってしまうんです。」

名前の他にも、気をつけたほうがいい情報を教えていただきました。

  • 位置情報はスマホでオフにする
スマホで撮影した写真には、撮影場所の位置情報などの情報が含まれることがあります。Facebookは写真の投稿時に位置情報が削除されるようになっていますが、念には念を。スマホ側の設定で位置情報の付与をオフにしておきましょう。
  • 通学園や通学校など、住居がわかるような固有名詞は避ける
子どもが通う園や学校の情報も避けたほうが無難です。顔や名前を出した状態で通学園や通学校がわかった場合、待ち伏せや詐欺などに悪用できてしまいます。
  • 特徴的な建物にも注意!
芸能人が窓の外の虹を撮影してブログにアップしたところ、映っている建物の距離や角度で自宅を特定されたことがあるとか。近くの公園や、特徴的なランドマークなど、自宅の場所を推定できるような情報は避けましょう。ただ、ディズニーランドや大きな公園など、誰でも行くような場所ならそこまで気にかけなくても大丈夫です。

ママ友に自分の子どもの写真をアップされたら?

自分がいくら気をつけても、ママ友が子どもも写っている集合写真などを公開してしまうこともありますよね。

「顔がわかる集合写真を勝手にアップしたり、コメント欄に『太郎くん大きくなったね』と名前を書いてしまう人もいますね。 タグ(写真に人物名を付ける機能)を使っている場合は、タグを事前承認制にしておくと、誰かが自分の名前がタグ付けした時に承認依頼が届きます。公開されたことに気がつくことができるので、その時点で相手に削除をお願いすれば、拡散する前に対応する事ができます。」

また、 写真の撮影時に「うちの子はSNSとかには写真を公開してないんだよ」と話をしたり、自分でも投稿で書かないようにして、「匿名で書いている」ことを匂わせるのも有効だとか。自分のスタンスを明確にしておくといいんですね。

スマホで手軽にネットが使える現代、写真を撮るな・アップするなと禁止するのは現実問題として難しいこと。ならば、きちんとリスクを知った上で、ネットと付き合っていきましょう。

※参考書籍

お話を聞いたのは…

  • 高橋暁子さん

    ITジャーナリスト。情報リテラシーアドバイザー。元小学校教員。書籍・雑誌・Webメディアへの執筆のほか、学校での講演、社会人向けのセミナー、企業コンサルタント、テレビやラジオへのメディア出演など、活動は多岐にわたる。最新刊『ソーシャルメディア中毒』では子どものスマホ・SNS利用におけるトラブルの実態と対策について取り上げている。

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ライター紹介

井上マサキ

1975年生まれ。小学生の娘と保育園の息子を持つ二児の父です。SE時代に会社で男性初の育児休暇を取得。フリーライターに転身後も家事育児を続け「ほぼ主夫」状態に。IT、ネット、スマホが得意分野。路線図が好きで、額縁に入れて飾るほど。

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