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パパと子どものおでかけが楽しくなるコツ

掲載日: 2015年4月7日更新日: 2015年5月29日吉田飛鳥
普段子どもと一緒にいる時間が少ないパパが、いざ休日に子どもと一緒におでかけをするとなると、「まずはどこに行く? 何する?」「どんな会話をすればいい?」と恋人とのデートのように悩む人も多いようです。そこで、パパと子どものおでかけをもっともっと楽しくするためのコツを、Fathering(=父親であることを楽しもう)の理解・浸透を目指し父親支援事業を行っているNPO法人ファザーリング・ジャパンの久留島太郎さんにお聞きしました。

子どもとおでかけを楽しむには、父親自身が楽しむことが大切

パパと子どものお出かけが成功するコツ、ズバリ何でしょうか?

父親が子どもとおでかけをする際は、パパ自身が楽しめる場所を選ぶことが大事です。」
そう言いきってくれたのは、NPO法人ファザーリング・ジャパンのメンバーであり、幼稚園教諭でもある久留島さん。子どもとおでかけというと、つい子どもが好きなことや子供が行きたい場所に考えが行ってしまいがちですが、「自分が楽しめないのに、子どもにその楽しさを伝えることはできません。楽しそうにしているパパの顔を見ながら一緒に楽しい気分になることが、子どもにとっての楽しさにもなっていきます。」

父親自身の趣味や特技を、子どもの興味関心に合わせてリデザインする

そうは言っても、自分の好きなことをそのままやっても子どもは楽しめないのでは?と心配ですよね。パパが好きなことをベースに、少しの工夫をプラスしてあげることが大切になってきます。例えば…

パパが電車好きなら、電車がかっこよく走る姿が見られる場所へ子どもを連れていく、パパが音楽好きなら、子どもと一緒に音楽が楽しめるコンサートへ連れていく、パパがアウトドア好きなら、まずは気軽に楽しめる日帰りキャンプに挑戦してみるなど。

そうすることで、親も子も互いが楽しめる、充実した時間を過ごすことができるはずです。

父親とおでかけすることで、子どものコミュニケーションの幅が広がる

それでは、そのようにして父子でおでかけすることは、子どもにとってどんなメリットがあるのでしょうか?

人との関わり方の多様性を見せられる

普段ママと一緒に行動することが多い子どもなら、ママが周りの人と接するやり方を見て自分も同じようにふるまうようになっているでしょう。でもパパとおでかけすることで家族以外の他者との接し方をもう一つ学ぶことになります。「母親とは異なる社会との関わり方のモデルを見せることができるかもしれません。」と久留島さん。

ダイレクトなコミュニケーションが信頼関係づくりにつながる

「家庭内では無意識に母親が父親と子どもの会話の間に入っていることも多いでしょう。しかしパパと子どもだけでおでかけすると、母親という通訳がいないことで互いを違った角度から感じることができます。母親と子どもも最初はそうであったように、直接的なやりとりが互いに対する理解を深め、父子間の信頼関係を築いてくれることでしょう。」

子どもの成長を違った側面から見てあげられる

パパと子どものおでかけを通し、子どもに対してママとはまた違った見方をすることに気づくことができ、夫婦がそれぞれどういう立ち位置や役割を担うべきかを確認するきっかけにもなるとか。

また、毎日対峙していると気づかなくても、間隔をおいて接するからこそわかる成長を認めてあげ、褒めてあげることは、子どもの自己肯定感を強めることにつながります。「そのことを会話を通して共有することで、子育てが自分事になっていきます。」と久留島さん。

父親が子どもとうまくコミュニケーションをとるには

そうは言っても、実際に子どもと二人でおでかけをするとなると、なかなかスムーズに子どもとうまく接することが出来ないというお父さんもいると思います。最後に、パパと子供のコミュニケーションが弾むためのコツを教えてもらいました。

お父さんはママと同じように子供に接する必要はないんです。ママとのかかわりで十分に楽しんでいることは、パパがやっても二番煎じ。せっかくのパパと子どもだけの時間、男親ならではの子供の楽しませ方を考えてみてはどうでしょうか。例えば、肩車でいつもと違う高さの世界を子どもに見せる、スーパーのカートでちょっとスピード出してみるなどのスリルがある遊びだったり、シモネタを少し取り入れてみたり、ママには難しい、またはちょっと眉をひそめるようなことでも子供が大好きなことを見つけて、一緒に楽しんであげるのも一つの手かもしれませんよ。」

また、家族全員でのおでかけをパパが主体となって計画を立てることから始めるのも良いそう。

「突然子どもと2人で出かけようとすると、ハードルが高くなります。信頼できるママも一緒に出かける時に、お父さん自身でおでかけプランを考え、子どもと2人で過ごす時間を多く取るようにする所から、徐々に慣れていきましょう。」

最初から頑張りすぎる必要はなく、「家族全員でのおでかけをデザインするのもパパの大切な役目のひとつ」とのこと。子どもとのお出かけ自体に慣れてきたら、ママ抜きでトライしてみましょう!

お話を聞いたのは…

  • 久留島太郎さん

    NPO法人ファザーリング・ジャパンのメンバー。私立幼稚園、公立幼稚園、公立小学校の教諭を経て、現在千葉大学教育学部附属幼稚園教諭を務める。また4人の息子の父親としての立場、教諭としての立場、NPO法人タイガーマスク基金理事としての立場、社会的養護を必要とする子どもたちと接する立場から、子どもたちの育つ環境を考えることをフィールドとしている。 

  • NPO法人ファザーリング・ジャパン
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ライター紹介

吉田飛鳥

子どもを持ってからというもの、これまで生きてきた世界が色んな意味で全く別のものに見える、ライター兼一男一女の母。旅行が大好きな夫婦のもとに産まれてきた子どもたちは、2人とも1歳前から何度も飛行機を経験。子どもと一緒のおでかけ時に感じるリアルな声をお届けします。

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