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子どもの夢応援企画 第3回:客室乗務員 JAL・上松さん

子どもたちのなりたい憧れの職業について、その道のプロからお話を伺い、夢の育みをサポートする『子どもの夢援企画』。第3回は、「客室乗務員(キャビンアテンダント。以下CA)」をご紹介。狭き門という印象も強いこの花形職種、いったいどうすればなれるの? 日本航空(以下JAL)でCAとして活躍する上松可奈子さんを直撃しました!

シャイな女の子が、接客の楽しさに目覚めてCAに!

──最初に、CAの主な仕事を教えてください。

CAには、大きく分けて2つの顔があります。1つ目は、お客さまに機内で快適に過ごしていただけるよう気を配りながら、お食事やドリンクの提供などを行う「サービス要員」。2つ目は、飛行機が安全に飛行するための「保安要員」です。

サービス面に目がいきがちなのですが、安全に飛ぶための設備のチェックや急病人への応急処置、緊急着陸時の誘導なども私たちの大切な役目です。

──小さい頃からCAになりたかったんですか?

いいえ、それが全然(笑)! 人と話すのが苦手で、画家になりたいと思っていたシャイな子どもでした。

でも、中学・高校でバスケットボール部に入ってから、どんどんコミュニケーションをとれるようになって、高校では薬剤師に憧れて一般の四年制大学へ。そのかたわらエアラインスクールやスチュワーデス学院といった養成スクールにも短期間通っていました。

大学時代に飲食店のアルバイトを経験して、接客の面白さに目覚め、「人と関われる仕事に就きたい!」と、強く思うようになりました。

──人と関わる仕事がたくさんある中で、CAを意識したきっかけは?

もともと、小学生から大学生になるまでずっとECC英会話に通っていて、系列であるエアライン学院からCAという職業を紹介されたのがきっかけです。

CAというと、華やかなイメージがありますが、接客のプロとして働いている姿、同時に安全を守っている姿が、とてもかっこいいなと思ったんです。


CAに英語力は必須条件!入社後は猛勉強&猛練習の日々

──2016年度のCAの新卒採用数は300人程度。入社試験を受けるための条件とは?

語学のスキルは必須で、現在はTOEICが600点以上か同程度の英語力をもっていることが応募資格となっています。

国際線のフライトでは外国人のお客さまも多いですし、外国人のクルーと密にコミュニケーションをとりながら働くことになります。私も「留学しておけばよかった!」と思うことがしばしばですね(涙)。

──入社後は、どんな訓練を行うのでしょう?

まず、乗務資格を取るために、最初の訓練として2カ月弱、機内サービスや緊急時の対処法などみっちりと安全に関する訓練をおこないます。

座学による知識を備えるのはもちろんのこと、安全に関することなどは体で覚えなければなりません。同期の仲間たちと集まって、猛勉強&猛練習の日々でした! 

──この訓練に合格すると、晴れてCAに!?

いえいえ、まだまだ(笑)! この訓練に合格すれば、次はOJT(見習い乗務)。晴れてこれに合格すれば国内線の乗務スタートです。

そうして国内線の乗務を1年経た頃、英語力やそれまでの仕事内容などを総合的に判断されるタイミングが来て、審査に合格すれば、次のステップへ。すなわち、国際線への乗務訓練がはじまるんです。


サービスの進化にあわせて、訓練内容も変わる!

──続く国際線の訓練とは?

訓練の方式も時代によって変わりますが、現在はビジネスクラスとエコノミークラスの訓練を同時に行います。というのも、ビジネスクラスはエコノミークラスに比べて、サービスの工程も多く、お客さまの要望も多岐にわたるため。

ビジネスクラスでJALのサービスを身に付ければ、エコノミークラスのお客さまに対してもビジネスクラスと同等のサービスを提供できるようになるからです。

国際線の訓練を終え、ビジネスクラスとエコノミークラスを乗務し、その後はファーストクラスの訓練を受けて、ファーストクラスも担当することができます。

さらにステップを進むと、エコノミー、ビジネス各クラスをまとめる責任者に。最終的には、客室全体責任者「先任客室乗務員」という役職へ。リーダーとして、各スタッフたちと力を合わせてフライトそのものをより良いものにしていきます。

サービスのアイデアを考える時間にワクワク!

──働いていて、大変だと思うことはありますか?

うーん、やっぱり健康面でしょうか? 1日に3〜4便乗務することもある国内線、時差など身の回りの環境が激変する国際線は体力勝負。好き嫌いなく何でも食べて、いつでもどこでもしっかり眠るようにしています!

──では、幸せを感じる時って?

お客様にサービスしているときが一番幸せです。国際線は、長距離のフライトになるので、お食事もあり、お客様との会話もたくさんできるので楽しいですね。

その点、飛行時間が短い国内線は、お客様との接点があまり多くなく寂しいんですけれど、でもめげません(笑)! 機内のエントランスで気持ち良くお出迎えをしたり、ドリンクを飲まれなかった方には代わりにキャンディをお渡したり。「日本航空に乗ってよかった」と思っていただくためのアイデアを、あれこれ考えている時間が一番楽しいですね!


教えて、CAさん! キッズからの素朴な質問3つ

乗り物酔いをすることはありませんか?

実は私、車もバスも飛行機も、プライベートのときは乗り物酔いがひどいんです。でも、制服を着て、首にスカーフを巻いた瞬間からは、お仕事モード発動! 緊張からか、まったく酔わなくなるんです。だから、乗り物酔いをするお子さんも諦めないで!

笑顔の秘訣はなんですか?

確かに、一緒に働いているCAを見ていると、勤務の時間以外でもニコニコと明るく笑っている方が多いですね。

私の場合は「笑う角には福きたる」という母の教えもあったから。人と付き合っていく上では、笑顔でいるといいことが多いことを実感していますね。

訓練は厳しいですか?

訓練はやっぱり大変です。でも、同期の仲間といっしょに乗り越えられたことがとってもうれしかったです。大変だったけれど、達成感でいっぱいの日々でした!


やっててよかったのは“運動”と“英語”、そして…

──子どもの頃を振り返って、CAの職種に活きている経験はありますか?

私が「やっててよかった!」と思うのは、中学・高校の6年間を捧げたバスケットボールです。当時、身につけた体力がいま確実に活きていますね。周りのCAも、体力維持のために運動をしている方は多いですよ。ぜひお子さんのうちにたくさん運動して、体力を養ってください!

また、もしチャンスがあれば、英語にもチャレンジしてみてほしいです。小さい頃から英語に触れていた経験は貴重だったと感じています。

──最後に、CAを目指す子どもたちにアドバイスをお願いします!

私自身、就職して初めて知ったことなのですが、仲間のCAに聞くと、一見現職にはなんの関係もなさそうな経験をたくさんされてる人が多いのです。たとえば、幼稚園の先生になるために勉強していた人だったり、海外でボランティアをしていた人だったり。

飛行機の中という狭い空間で、提供できる物も限られている中で最大のサービスをするには、どうしても機転が必要になります。そんなときに、それまでに積み重ねてきた様々な経験が活きるのがこの仕事の面白いところ。

だからぜひ、皆さんもいろんな人に会って、いろんなことを体験してみてほしいなと思います。そうそう、そのときはニッコリ笑顔でいくのがオススメ。きっといい出会い、いい経験ができるはずです!

上松さん、貴重なお話をありがとうございました。『子どもの夢応援企画』第4回は「消防士」です。お楽しみに。

「夢応援企画(将来なりたい職業紹介)」の記事一覧はこちら

お話を聞いたのは…

  • 上松可奈子さん

    2009年に日本航空に入社し、現在6年目。CAとして国内線、国際線を乗務し、2015年3月からは広報部で社内報編集とPR CAとして活躍中。しばらくしたらふたたび飛行機の乗務に戻る予定!

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ライター紹介

矢口 あやは

1983年生まれ。大阪府出身。フリーライターとして活動する傍ら、生き物の世界に魅せられて、狩猟免許を取得。沖縄から北海道まで、国内の自然と動物を訪ね歩いています。現在は、世界一周を目指して貯金の日々。

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