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冬に気になる子どもの乾燥肌、正しいケアや予防法って?

掲載日: 2016年1月20日更新日: 2017年1月19日いこーよ編集部

冬のこの季節、やはり気になるのがお肌の乾燥です。特に大人よりも敏感な赤ちゃんや子どものお肌は乾燥しやすいもの。でも、大人と同じ乾燥対策で大丈夫なのか心配な方も多いのでは?そこで、「わかばひふ科クリニック」の野崎誠先生に、子どもの乾燥肌のお手入れ方法について教えていただきました。

実は、子どもは大人よりも乾燥肌になりやすい!

大人よりも子どもに多い乾燥肌。なぜ子どもは乾燥肌になりやすいのでしょうか?

「冬は特に空気が乾燥します。大人でもお肌の乾燥を感じるのですから、大人よりも皮膚の薄い子どものお肌はどうしても乾燥しやすいのです。」

大人でも皮膚の厚さはラップ1枚分と言われますが、赤ちゃんの場合はその半分の薄さしかないのだそう。さらに、子どもの肌表面の皮脂量はほとんどゼロに近くなり、角質層にある水分量やセラミドなどの保湿物質の量も大人に比べ大分少なく、特に乾燥しやすい状況にあるのです。

乾燥肌が悪化すると、痒みで掻いて傷を作ってしまうことも…

乾燥肌の症状はどんなものがあるのでしょうか。

「乾燥肌になると、お肌がカサカサになってきます。それだけならまだいいほうで、ひどくなってくると痒くなってきます。」

「子どもは痒いと我慢できずに掻いてしまうもの。乾燥肌が痒くて掻きむしってしまって、それが傷になってしまうということもあります。傷が出来るとお肌は痒みをより強く感じてしまい、引っ掻いてしまうという悪循環になってしまいます。そのため、肌に痒みが出たり、傷を作る前に、日頃から肌を乾燥させないように注意することが大切なんです。」


お風呂での身体の洗いすぎも乾燥肌の原因に

野崎先生によれば、乾燥肌の原因は空気の乾燥だけではないのだとか。

「乾燥肌の原因というと、乾燥した空気だと思っている人も多いと思います。実際にそれも一因としてあるのですが、お風呂での洗いすぎが乾燥肌の原因になっていることもあります。冬は汚れや汗が強くなければ毎日石けんやボディソープをつけて洗う必要はありません。洗いすぎると逆に皮脂が不足してしまい、結果として乾燥肌になることも珍しくないのです。」

「汗をかかない冬には頭、ワキ、陰部、足の裏などの汗をかきやすい場所、手足などの泥だらけになる部分については毎日洗ったほうがいいでしょうが、それ以外のあまり汚れない部分はシャワーでさっと流す程度で問題ないんですよ。石けんやボディソープで洗わないとスッキリしないというのであれば、しっかりと泡立てたものを優しく肌の上で滑らせるように使用するといいでしょう。」

なるほど。つい冬でも身体を清潔にするために、ボディソープで身体を洗ってしまいますが、それが乾燥肌をさらに悪化させてしまうのですね。

【参照】子どもの「頭がかゆい!」冬の頭皮の乾燥&フケ対策は?

お風呂上りがベスト!正しいスキンケアの方法

肌を乾燥から守るためには、乾燥を防ぐと同時に、肌を保湿するスキンケアが重要です。スキンケアに最適なタイミングはいつなのでしょうか?

一般的にはお風呂上がりが一番です。でも、赤ちゃんや子どもの場合は入浴中に大量の汗を書いているので、入浴直後に保湿剤を塗ると逆に汗疹が出来ることがあるので、少し時間をあけてからがベター。実はお風呂から上がって15分後でも保湿力はそんなに変わらないので、子どもに下着を着せて、その後お母さんが体を拭いて、服を着てからゆっくり保湿剤を塗ってあげても大丈夫ですよ 。」

具体的にどのようなもので保湿すればいいのでしょうか?

ベビーローションや保湿クリームなどがいいでしょう。汗っかきな子は汗疹対策も兼ねてローションの方が良いでしょう。お子さんの敏感な肌のためにも添加物の少ない低刺激のものを選びたいですね。」

「乾燥しやすい場所にだけ塗るというのもいいのですが、せっかくならお子さんとのコミュニケーションの一環として、全身に塗ってあげましょう。順番としては顔を最優先にして、そのまま下に向かってゆっくりと塗っていくといいですね。毎日おしゃべりしながらのんびりと塗ってあげて下さい。擦りこむのもNGです。摩擦で逆に汗疹ができてしまいますから。」 

子どもはお母さんとふれあうことが大好きです。時にはクリームを塗る前に逃げてしまうこともありますが、追いかけっこしてあげるのも大切なスキンシップです。親子のコミュニケーションとしても、お風呂上りのスキンケアを習慣化させたいですね。


暖房の温度管理で湿度を保つ

スキンケア以外にも、日常生活の中で乾燥を防ぐためにできることはあります。

「空気の乾燥が原因で乾燥肌になっている場合、当たり前ですが加湿器を使うことによって乾燥肌を防ぐことができます。室内に適度な湿気があることによって、お肌もよい状態をキープでき、室内の湿度を50%以上にするだけでも随分お肌の乾燥は和らぎます。」

「また、冬の寒い季節にはエアコン・ストーブなどの暖房を使うと思いますが、暖房の温度を上げれば上げるほど、湿度が低くなります。子どもが寒がっていなければ無理に暖房をつける必要は有りません。また暖房を使うときには加湿器を併用して乾燥を防ぐなどの対策をとるようにしましょう。ただし、加湿器の蒸気温度が高いとヤケドになることもあります。加湿器はお子さんの手が届かない場所で使うようにしましょう。」

空気が乾燥すると、風邪やインフルエンザなどのウイルスに感染しやすくなるので、乾燥肌&病気予防対策として、リビングや寝室で加湿器を利用するよう心掛けたいものですね。加湿器がないご家庭では濡らしたタオルをかけたり、鍋をするだけでも加湿効果がありますよ。

睡眠不足や偏った食事も、乾燥肌の一因に

子供が夜遅くまで起きていた次の日、肌が荒れていることがありますが、睡眠不足も乾燥肌の原因になることがあるのですか?

生活習慣が乾燥肌を引き起こす場合もあります。寝不足だけでなく、バランスの偏った食事などに心当たりはありませんか? 皮膚を作るためには沢山の栄養素が必要で、偏食や食事制限、ダイエットなどにより、バランスが崩れると、皮膚の乾燥がひどくなってしまいます。乾燥肌対策には、バランスの良い食事をすることが大切です。」

十分な睡眠時間と質のよい睡眠、栄養バランスのとれた食事を心がけることによって、お肌の状態が改善されることもあります」と野崎先生。入浴後のスキンケアで肌の乾燥を防ぐとともに、睡眠や食事内容もしっかり見直しましょう。

お話を聞いたのは…

  • 野崎誠先生

    山形大学医学部卒業後、国立成育医療研究センター皮膚科勤務などを経て、2013年に東京都武蔵野市吉祥寺にわかばひふ科クリニックを開業。専門は小児皮膚科で、アトピー性皮膚炎とあざの診断・治療に力を入れている。院内Websiteのブログにて、今、この時に気をつけるべき皮膚の病気について、情報を発信している。

  • わかばひふ科クリニック
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いこーよ編集部

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