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朝ごはんにプラス1品で栄養不足解消!【味噌汁編】

掲載日: 2015年7月21日更新日: 2015年7月27日富永明子
朝ごはんの定番・味噌汁は、いつも同じレパートリーになりがち。でも、入れる具材次第では、食事の栄養バランスをうまく調整できるのでは…? そこで今回は、おいしくてしっかり栄養が摂れる味噌汁を作るコツと、忙しい朝にうれしい時短テクを、料理研究家に聞いてきました!

味噌には、子どもの成長に必要な栄養がたっぷり

朝ごはんの定番、味噌汁。ごはんと合わせていただくと体が温まり、ほどよい塩分でシャキッとした気分になりますよね。また、具材を入れて煮込むだけで簡単に作れるのも、忙しい朝には嬉しいところです。

調べてみると、味噌の原料である大豆は「畑の肉」と呼ばれ、たんぱく質とビタミンB群が豊富いずれも成長期の子どもに重要な成分で、体の素となり、代謝や成長を促す働きがあります(出典:『ママのためのこどもの食材便利帳』西東社)。

味噌汁には、こうした味噌(大豆)に含まれる栄養に加えて、加える具材次第でさらに足りない栄養をプラスすることができるのも魅力です。

子どもにとって『いろいろ食べてみる』という経験を積むことはとても大切で、さまざまな具を組み合わせる味噌汁は便利です」と話すのは、料理研究家で一児の母でもある荻原和歌さん。

ただし、味噌は塩分を多く含むので、子どもに食べさせる場合は大人が飲む味噌汁より4倍に薄め、1歳ごろから与えるのが良いようです(出典:『ママのためのこどもの食材便利帳』西東社)。荻原さんによれば「味噌汁に含まれる塩分が気になる場合には、朝に食べればそのあとの発汗や排せつにより余分な塩分を出すことができるので、朝食で摂るのがベター」だそうです。

火の通りが早い食材&乾物&冷凍食材を活用して

では、具体的にどんな具材を合わせると栄養バランスが良くなるのでしょうか? 簡単で栄養満点の味噌汁を作るコツを荻原さんに伺いました。

味噌汁は一日のなかで不足しがちな野菜、海藻、豆類を具材として入れやすいので、栄養バランスを整えるのに便利です。ただ、時間のない朝、じっくり煮込まないといけないのは大変ですよね。だから私は、火の通りが早い食材や乾物、冷凍食材を活用しています」と荻原さん。

忙しい朝に特におすすめの具材はこちら!

火の通りが早い食材→もやし、きのこ類(なめこ、しいたけ など)

「きのこ類は火の通りが早いので、味噌を溶いたあとに加えてさっと加熱すればOKです。スライスしいたけなど、乾燥きのこを使っても楽ちんです」と荻原さん。きのこ類は栄養満点! 免疫力を高めて、酸化を抑制する効果が期待でき、とくにカルシウムの吸収を高めるビタミンDが豊富だそうです(出典:『ママのためのこどもの食材便利帳』西東社)。

乾物→麩、とろろ昆布、わかめ

「つるっとした食感の麩やとろろ昆布は、子どもが食べやすいので喜ばれます。乾燥わかめも便利ですね」と荻原さん。とろろ昆布やわかめは食物繊維豊富なので、便秘対策にしっかり摂りたいところです。

冷凍食材→油揚げの冷凍、フリーズドライの野菜

「油揚げを刻んで冷凍保存しておくと、味噌汁にさっと入れるのに便利です。また、野菜はできるだけ新鮮なものを使ったほうが栄養価は高いのですが、下ごしらえに手間のかかる野菜はフリーズドライのものを準備しておいても」と荻原さん。面倒で食べないよりは、冷凍のものを使ったほうがいい場合もありますよね。

火を通すまでに時間がかかる野菜の時短テク

味噌汁やスープは、野菜をゆでたときに水分に流れ出た栄養成分もしっかりいただけるのがメリット! 葉物野菜はゆでることでカサが減るので、生で食べるよりもたくさんの量が食べられるのもいいですよね。

しかし、野菜のなかには、どうしても下ごしらえに時間がかかるものがあります。そのなかでも「なす、じゃがいも、にんじん、パプリカなど、やわらかくなるまで時間のかかる野菜には、時短テクニックがあります」という荻原さん。ふたつの時短テクを教えてもらいました!

レンジにかけて火を通す

食べやすい大きさに刻み、皿に並べてふんわりとラップをかけて、1分ほど電子レンジにかける。8割がた火が通った状態になるので、そのあと味噌汁に加えて火を通すと時短になる。

事前に軽く炒めておく

少量の油(オリーブ油やゴマ油)をフライパンにひき、軽く炒めてから、味噌汁に加えて火を通す。食材の持つ自然な甘みがより引き出され、子どもにとって食べやすくなる。

また「前日に余った野菜のおかずを味噌汁に入れてみる」というアイデアも!

「今までいろいろなおかずを味噌汁に入れて試してきたのですが、よく合うのは、かぼちゃの煮物。そのまま味噌汁に入れ、軽くつぶすとポタージュのような口当たりになっておいしいです。味噌と合わせることで味わいも変わり、別の一品に生まれ変わります。いろいろ試してみると楽しいですよ。」

アイデア満載の荻原さんは、ほかにも「トマトのざく切りは八丁味噌に合い、青じその千切りをのせて飲むとおいしい」「味噌汁にすりごまをパラパラっとかけて飲むと、さらに栄養価アップ」など、たくさんのテクニックを教えてくれました。怖がらずにいろいろなレシピを試すことで、毎日の食事を子どもと一緒に楽しんで作ることができそうですね!

お話を聞いたのは…

  • 荻原和歌さん

    料理研究家。フリーペーパー「R25』」で“和歌ネエ”として料理連載コーナーを担当していたほか、TVや雑誌、WEBにも多数出演。『R25酒肴道場』『野菜で100品』(三笠書房)はじめ著書多数。山形特命・つや姫観光大使、鶴岡市観光大使。

  • 荻原和歌オフィシャルブログ
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ライター紹介

富永明子

編集者・ライター。出版社勤務を経て、フリーランスに。食・健康・美容分野での編集・執筆が多く、料理研究家やフードコーディネーターと一緒にレシピ本を作ったり、専門家に取材して美容の記事を書いたりしています。趣味はクラシックバレエで、踊ることも観ることも大好き。バレエの専門書を作ることもあります。

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