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実はこんなに楽しめる!PTAに参加するメリットとは?

掲載日: 2015年8月6日更新日: 2017年5月16日吉田飛鳥
小学生の親にとって保育園や幼稚園時代と大きく違うもの、それはPTAの存在ではないでしょうか。テレビドラマなどの影響もあって、PTAと聞くと「なるべく避けたいもの」という印象を持っている人もいると思いますが、実際のところはどうなのでしょう。現役のPTA会長であり、NPOコヂカラ・ニッポンの副代表も務める八坂貴宏さんに聞いてみました。

PTAって、そもそもどんな組織なの?

「学校」と「家庭」をつなぐウィンドウ(窓)であるべきもの。

PTAはParents Teacher Associationの略称であり、その名の通り保護者と教職員で構成される組織です。その中で、忙しい先生たちに代わり各家庭=地域のつながりを形づくる役割を担うのがPTAのあるべき姿だといいます。

「例えば運動会や卒業式などの学校行事を先生たちだけで運営することはマンパワー的に難しいので、PTAはその時々にサポーターとして協力するという重要な役割を持っています。そのほか子供たちが参加するお祭りなど、地域行事の運営を手伝いながら、子供を持つ保護者と地域、また保護者同士をつなぐ潤滑油となるものです」と八坂さん。

PTAの役員をやると、どんなメリットがある?

その1:子供が学校や友達のことを話してくれるようになる

PTAの活動を通じて親同士の関わりが密接になることによって、お互いの子供のことも把握するようになり、子供の友達の名前を自然と覚えられます。「友達の名前を出すと子供もたくさん話をしてくれるようになるので、親側からの子供へのコミュニケーションも取りやすくなりますね」と八坂さんは言います。

その2:地域のセキュリティを強化、ひいては自分の子供も守られる


さらにそれぞれの子供の顔と名前が一致すると「○○ちゃん!どこ行くのー?」などの声掛けが日常化されることになり、「子供」と「友達の親」というナナメのつながりも出来るとのこと。八坂さんいわく「地域全体で子供を見守れることが、安全面においてもとても有意義なことと考えます。」

会長をやると、さらなるメリットが!

MBAよりPTA!ビジネス経験値のレベルアップ

PTA活動の中でも、役員を務めるとなると、とても大変なイメージがありますが、役員を務めることはビジネススキルの向上にも役立つのだそうです。

「子供たちのお母さん、お父さん、先生、ボランティアや地域の年配の人たちなど、PTAに関わる人間は年代も価値観もまるきり様々。その人たちをまとめ上げ、決めるべきことを決めていく、その経験はビジネスの面においても、机上の学問をはるかに凌ぐスキルアップにつながります」と、八坂さん。

高い学費を払ってMBAを取得するより、大きな意味があるかもしれませんね。また、お母さんたちとコミュニケーションを取っていく中で、主婦の間で流行っているものや関心の高いものが耳に入ってきて、自然とマーケティングが出来てしまうことに。そうした意味でも、仕事にも還元率の高い経験と言えそうです。どうせやらなければならないのなら、とことん意味のあるものにしてしまうのが得策でしょう。

PTAを楽しむコツって?

「やらされている」と思うと何事も楽しくはありません。上記のように、ビジネスメリットを見つけることもひとつのコツと言えますが、八坂さんはこう続けます。

PTAは家庭だけ、会社だけの狭い視野から飛び出せるひとつのツールと捉えてみてください。自分の人生に、子供を軸とした『アナザーワールド』を持てると考えてみると、これほど人脈のネットワークが広がるものはない。真摯に取り組めば取り組むほど、学生時代の部活やサークルのように仲間が増え、やりがいや達成感も得られます。」

最近では八坂さんのように、父親でもPTAに積極的に参加する人が増えています。PTAとは別に、最近は父親の子育て参加を促進する「父親の会(学校によって名称は異なる)」といった組織が存在する学校も多いようです。

「最初からPTAに入れといっても、敷居が高く感じるお父さんは多いと思います。まずは『父親の会』に入って、お父さん同士の横のつながりを作っていくのがおすすめです。」

「学生の親」でいられるのはほんの限られた時間でしかありません。PTAは子どもを知り、地域を知り、これまで関わることができなかった人たちとの出会いの宝庫。自分の世界を広げるつもりで、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

お話を聞いたのは…

  • 八坂貴宏さん

    office.YASAKA 代表として様々な研修活動を行う傍ら、NPO法人ファザーリング・ジャパン会員、NPO法人コヂカラ・ニッポンの副代表と多岐にわたる顔を持つ。コヂカラ・ニッポンでは、子どもたちを企業や店舗などの実社会に参画させ実体験の場を増やすと共に、企業側も子供の発想力を得られるwin-winの関係を成立させる取り組みを積極的に行っている。

  • NPO法人コヂカラ・ニッポン
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ライター紹介

吉田飛鳥

子どもを持ってからというもの、これまで生きてきた世界が色んな意味で全く別のものに見える、ライター兼一男一女の母。旅行が大好きな夫婦のもとに産まれてきた子どもたちは、2人とも1歳前から何度も飛行機を経験。子どもと一緒のおでかけ時に感じるリアルな声をお届けします。

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