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社会保険料免除も!パパの育休が取りやすくなった!【パパ連載】

昨年度の男性の育児休暇の取得率は2.67%だそう(厚生労働省「雇用均等基本調査」より)。育休を取りたいな…と思いつつ、なかなか踏み切れないパパも多いのではないでしょうか。そんなパパを助けるべく、「パパ育休」を支援するさまざまな制度について、専門家にお話をうかがいました。

社会保険料免除や育休期間延長など、パパに嬉しい制度

お話をうかがったのは、企業向けにワークライフバランスの講演も行っている特定社会保険労務士の新田香織さん。育休で会社を休むとなると、まずは気になるのは収入のことです。育休を取るパパママを金銭面でサポートする制度は何があるのでしょう?

育児休業給付金が挙げられますね。以前は月給の50%が支給されましたが、2014年4月に支給額がアップしました。育休開始から180日目までは月給の67%、181日目以降は月給の50%が支給されます。「月給」は休業前6カ月の平均で、残業代なども含まれた金額になります。また、育休中は社会保険料(健康保険、厚生年金保険)も免除されます。」

「パパママ育休プラス」で育休期間を延長!

また、2009年には「パパママ育休プラス」という制度ができました。以前、育休の期間は「子供が1歳になるまで」だったのですが、この制度で期間が延長されています。

パパママ育休プラスにより、子供が1歳2カ月になるまで育休が取れるようになりました。また、ママの産後8週間以内にパパが育休を取った場合は、一度職場に復帰しても、再度育休を取ることもできます。また、1歳になるまでに保育園が見つからない場合は、育休を1歳6カ月までに延長することも可能です。育児休業給付金も延長したぶんが支給されます。」

出産直後の育休でママの産後のサポートをしたり、1歳付近に育休を再取得して保育園の見学をしたりと、パパ育休が活躍できる場面は多いというわけですね。さらに、新田さんは「ママの仕事復帰の前後」もパパ育休の出番だと言います。

「子供を預けて仕事に復帰したけど、すぐに保育園から呼び出しが…ということがよくあるんです。ママも気まずいですし、職場も復帰して大丈夫かなと不安になりがち。そこで、ママが仕事復帰する前後1〜2週間でパパが育休を取れば、子供が保育園に慣れるまでママをサポートすることができます。」

「育休を取る」と聞くと、長期間会社を休まねば…と思うパパも多いはず。パパママ育休プラスをうまく使えば、「必要なときに必要なだけ休む」という選択肢も生まれるんですね。


「パパ育児」を取りやすくする環境作りも

せっかく育休をサポートする制度ができても、会社が育休を取りづらい環境では意味がありません。そこで、企業側にも育休取得を促す取り組みが生まれています

「2016年度から『出生時両立支援助成金』が始まりました。男性の育児休業取得者が出た事業主に対し、国から助成金が支給される制度です。過去3年以内に男性の育児休業取得者が出ていない事業主が対象なので、これを機に新たにパパ育休を進めよう、という企業が増えるといいですよね。」

さらに2017年1月には新しい育児・介護休業法が施行されます。この法改正で、契約社員が育休を取りやすくなるのだとか。

「これまであった『子が1歳になったあとも雇用継続の見込みがあること』という条件が見直され、『子が1歳6カ月になるまでの間に雇用契約が無くなることが明らかでないこと』になったんです。契約完了の日が決まっているなど、明らかに雇用契約が無くなる場合以外は、雇用契約が続くかどうかわからない人でも育休が取れるようになります。」

マタハラ・パタハラ防止など、国の取り組みも加速

2017年1月の育児・介護休業法改正には、マタニティ・ハラスメント(マタハラ)・パタニティ・ハラスメント(パタハラ)の防止策も含まれています。

「事業主に対して、妊娠・出産・育休を理由とした嫌がらせを防止する仕組みを作るよう、法改正で義務付けられます。マタハラ・パタハラが起きないよう、研修や説明会などを設けなければなりません。」

新田さんによると、現在厚生労働省では「パパ・クォータ制」の導入を検討しているそう。これは、育児休暇の期間を伸ばす代わりに、一定期間は必ずパパが育休を取得するという制度。すでに北欧を中心に導入されており、父親の育休取得に効果があったのだとか。パパ育休を取りやすくするため、国の取り組みも進んでいます。

ママが専業主婦でも大丈夫!育休にまつわる勘違い

育休を取るのはいいけど、うちのママは専業主婦だから…と思っていませんか。じつはママが専業主婦でもパパは育休を取得できるんです。

「2009年の育児・介護休業法改正で、専業主婦の夫でも育休が取れるようになりました。また『会社に制度が無いから育休が取れない』というのも誤り。法律で定められた権利なので、会社に制度が無くても育休は請求できます。」

また、新田さんによると「育休中は会社の同意があれば働いてもいい」そう。育休中は絶対働いてはいけない、というのは勘違いなのだとか。

「忙しいなかで長期間休むことに難色を示す職場もあります。そんなとき、パパ側から『この日だけは来ます』とか『この日は家でメールを見ます』と交渉することもできるんです。『会社のこともちゃんと考えてます』とアピールすれば、育休も認められやすくなるのではないでしょうか。もちろん、働いたぶんの賃金は会社から支給してもらいましょう。」

制度を正しく理解することで、育休を取りやすくなる場合もあるんですね。「育休なんて無理…」とあきらめる前に、これらのサポートを知れば「自分も育休が取れるかも?」と思えるかもしれませんよ。

★この記事のポイント★

  1. 育児休業給付金は、2014年4月に支給額がアップ
  2. 『パパママ育休プラス』により、1歳2カ月まで育休が取得可能
  3. 2017年の法改正で、契約社員も育休を取りやすく
  4. ママが専業主婦でもパパは育休を取得できる
  5. 会社に制度が無くても育休は請求できる
  6. 育休中でも勤務日を設けられる

お話を聞いたのは…

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ライター紹介

井上マサキ

1975年生まれ。小学生の娘と保育園の息子を持つ二児の父です。SE時代に会社で男性初の育児休暇を取得。フリーライターに転身後も家事育児を続け「ほぼ主夫」状態に。IT、ネット、スマホが得意分野。路線図が好きで、額縁に入れて飾るほど。

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