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クラウドソーシングなら、育児中でも働ける

掲載日: 2015年9月9日更新日: 2017年5月16日栃尾 江美
「子どもが小さくても、仕事がしたい」「社会と接点を持ちたい」と考える人にとって、インターネットはとてもいいツールです。最近は、インターネット経由で仕事を受注する「クラウドソーシング」が話題。自宅にいながら、できる範囲で少しずつ仕事を始められるのだそう。では、どんな仕事や働き方ができるのでしょうか? 女性専門のクラウドソーシングサービス「Woman & Crowd」を運営する株式会社STRIDEの代表取締役社長石田裕子さんに聞きました。

クラウドソーシングなら自宅にいながら仕事ができる

子どもが小さいうちは、24時間ずっと一緒だというママが多いのではないでしょうか。幼稚園に入園する年齢になっても、午後早い時間にお迎えに行くため、自分の時間はあまりありません。

子どもがお昼寝中や、幼稚園へ行っている間だけでも仕事がしたいという方は多いそうです。そんなときに在宅ワークができれば、リフレッシュすると共に家計の足しにもなるでしょう。決まった時間に勤務ができなくても、空いた時間を利用して自宅でちょっとした仕事ができるのが、近ごろ注目の「クラウドソーシング」です

クラウドソーシングとは、インターネットを介してお仕事を受託できるサービスです。基本的な流れは、企業がお仕事をWebのサービスに登録し、ワーカーが仕事の内容や報酬などの条件を見てやりたい仕事を見つけます。契約が成立したら、納品し、報酬を得るという仕組みです」(石田さん)

ワーカーとは、実際に仕事をする人のこと。あらかじめ、自分のプロフィールや経歴、得意分野などを登録しておきます。内容と報酬を確認して、自分で仕事が選べるのが大きな特徴と言えます。

スキルを生かせる仕事、スキルがいらない仕事

これまで会社勤めをしてお給料をもらっていた人にとっては、初めての働き方ではないでしょうか。メリット・デメリットを教えてください。

メリットは、自分の都合で働けることです。場所や時間を問わずチャレンジできます。アンケートや、商品のモニターなど、これといったスキルがなくても受託できる仕事がたくさんあります。また、スキルを生かせる仕事もあり、その場合はより報酬が高い傾向があります。」(石田さん)

自分で仕事を選べるので、まずは簡単な仕事から始め、少しずつ難しい仕事にチャレンジしていくというステップアップも図れるのだとか。

デメリットがあるとすれば、自己管理が必要な点でしょうか。子育てをしながらお仕事する場合、子どもは想定どおりに動いてくれません。空いた時間を上手にやりくりする必要がありますね。」(石田さん)

ご自身も2人のお子さんを育てているという石田さん。ママワーカーの気持ちもよく分かっているようです。

「書く」仕事が8割程度。人脈を使った仕事なども

現在、Woman & Crowdでは、文章を書く仕事が8割ほどを占めるそう。

言葉を使ってコンテンツを作るものが大半ですが、誰でも投稿できるものから、専門性が高いものまでさまざまです。音声を文字にする『文字起こし』なども。また、女性に特化したサービスなので、エステのモニター体験などもありますよ。」

ライティングには、細かいジャンルとして記事の執筆、記事のリライト、メルマガの執筆、コラム/エッセイの執筆などがあります。そのほか、大きなジャンルには編集や作家、書類を作成するなどのビジネスサポート、データの入力作業、デザイン、イラスト制作など…。たくさんある中で、どうやって選べばいいんでしょうか。

初心者歓迎のお仕事も多いので、ご自身のこれまでの経験で向き不向きなどはあまり考えすぎない方がいいと思います。自分で向いていないかもしれないと思っても、やってみたら企業さんからの評価が高く、継続的な仕事に繋がった例もあります」とは、広報担当の鳥之海絵美さん。

Woman & Crowdでは、あらかじめ登録した興味関心から、マッチしている仕事を上位に表示してくれるので、マッチングの度合いから探すと選びやすいそう。

「初心者でも、企業側がワーカーのスキルを育てるつもりで、何度もやりとりをする場合もあります。」(鳥之海さん)

修正の手間を厭わなければ、スキルアップに繋がることもたくさんありそうです。

必要なのは最低限の責任感。働く意欲を持つことが大切

子育て中の人がクラウドソーシングにチャレンジする際、両立するためのコツはあるのでしょうか?

「子育ての合間を縫って楽しく働く機会にして欲しいです。仕事と子育ての両立は、最初は大変かもしれませんが、自分を褒めてあげながら、少しずつできる仕事を増やしたり、スキルアップしていけばいいのではないでしょうか。短期で結果を求め過ぎないことも大切です。」(石田さん)

ただし、報酬が発生する「お仕事」なので、いいかげんな気持ちでは務まらないとも。

「『お小遣い稼ぎ』と考えるのは決して間違いではないのですが、最低限の働く意欲を持って取り組まなくてはなりません。期限を守る責任感などは必要です。」(石田さん)

報酬が得られるだけでなく、「久しぶりのビジネスメールにドキドキした」と刺激が得られたり、「評価が高くてリピートの仕事を依頼された」などのやりがいも。

誰でも始められるクラウドソーシング。1つの記事に数百円程度と、まだまだ報酬は決して高いとは言えませんが、空いた時間に少しずつ始められたり、仕事を選べるのが魅力です。仕事と子育てを、無理せず楽しく両立できるひとつの道になりそうですね。

お話を聞いたのは…

  • 石田裕子さん

    2004年にサイバーエージェント入社。広告営業として実績を残し、同社初の女性営業局長、統括に。2014年9月より「女性の“はたらく”を応援する」をコンセプトにSTRIDEを設立。2015年には初著書『ワーク・ライフ・セルフの時代』を出版。私生活では2009年に結婚し、2010年に長女を、2014年に長男を出産した2児の母。

  • STRIDE
  • Woman & Crowd

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ライター紹介

栃尾 江美

1975年生まれ。コンピュータ会社勤務から、2005年にライターへ。アバンギャルド/WOOTS所属。雑誌や書籍、Web、広告など、ライトな読み物から堅めの記事までこなします。やんちゃな2人の男児がいる4人家族。子どもには、自分が大切にしているものを伝えたいと日々模索中。自然や生き物、本物の音楽や芸術に触れながら育ってくれるといいな。

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