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新幹線の指定席は無料or有料?子ども料金の疑問を解消!

掲載日: 2016年3月29日更新日: 2018年2月28日衣山 泉

新幹線をはじめ鉄道の子ども料金ってややこしいですよね。乳幼児の自由席利用は無料でも、指定席は有料だったり、グリーン車は…? そこで子連れ旅行アドバイザーの小暮祥子さんと一緒に、鉄道のこども料金についてわかりやすくまとめました。

飛行機の「子ども運賃」ガイドはこちら

自由席なら0歳〜6歳児は無料!

2016年3月26日に、北海道新幹線がいよいよ開業しました! 東京から函館まで最短約4時間でアクセスできるとあって注目が高まっています。鉄道で北海道に行くのも楽しそうですね。

しかし気になるのは、子ども料金。鉄道の大人料金はシンプルですが、子どもは年齢や人数、座席によって料金が細かく規定されていてわかりにくいもの。

そこで、まずはJRグループの子ども料金についてまとめてみました。

JRの場合、中学生以上を「おとな」、6歳〜12歳の小学生を「こども」、未就学の0歳〜6歳を「乳幼児」と区別しています。

これによれば、自由席なら新幹線も特急も、乳幼児は料金がかかりません。

湘南新宿ラインや東京上野ライン、東海道線といった普通列車のグリーン車(全席自由席)の場合も、乳幼児は乗車券・普通列車グリーン券ともに原則無料です。


自由席だからこそマナーを守ろう

しかし、子ども連れで自由席を利用するには配慮が必要だと、小暮さん。

未就学児が自由席の座席を無料で利用できるのは、車内が混雑していないことが前提です。混雑時はマナーとして、小さな子どもを膝の上に乗せたりする配慮は必要ではないかと思います。」

座席は基本的に料金を払っている人のためのもので、未就学児の場合は座席を使用しないのが原則ということなんですね。座れない人がたくさんいる中で、子どもが席を複数独占してお昼寝…なんてことになったらかなりひんしゅくですもんね。

「またグリーン車などは、仕事で使う方もいますので、大声を出したり走り回ることがないように、よく言い聞かせておきましょう。機嫌良く乗れるように音のならないおもちゃを用意するなど、持ち物にも工夫を。」

赤ちゃん連れは最前列・最後列いずれかがおすすめ

ベビーカーなど荷物が多いなら、一番後ろ、または一番前の席を選びましょう。一番後ろの席なら座席の後ろにベビーカーを倒して収納することができるし、一番前の席は足元が広いのでそこを利用できます。ベビーカーに赤ちゃんを寝かせたまま通路に置いておくのは危ないし人の邪魔になりますので、デッキに移動するか、ベビーカーを畳むなどしたほうがいいでしょう。」

無料で使えるからこそ、まわりに気を配りたいですね。

ちなみに、自由席を無料で利用できるのは「おとな」または「こども」1人につき乳幼児2人まで。3人以上いる場合は、3人目からは有料(こども料金)です。また付き添いなしで幼児が1人で乗る場合も有料(こども料金)ですのでご注意を。


指定席の座席を利用するなら赤ちゃんでも有料

一方、指定席でも、乳幼児を大人の膝の上に座らせて利用するのであれば料金はかかりません。しかし大人とは別に指定席に座らせるなら、幼児であっても有料となり「こども」と同額の乗車券、特急券の料金が必要になります。

小学生以上は、自由席でも指定席でもすべて「こども」料金、つまり「おとな」の半額が必要になります。しかし新幹線・特急・普通列車のグリーン券や寝台券は「こども」料金が設定されていないため、「おとな」と同額となります。

他社の多くはJRと同じルール

こうした子ども料金に関するルール、JR以外の他の鉄道会社はどうなっているのでしょうか? 

「秩父鉄道のSLのように自由席でもおとな・こども同額であるなどの例外もありますが、他社もおおむねJRと同じルールになっていると思います。また細かいですが、きっぷ購入の際に10円以下の端数を切り捨てる路線(JR)と、切り上げる路線(小田急、東武、名鉄など)などの違いはあります。」

ほかにも例外はあると考えられますので、きっぷはよく確認してから購入しましょう。


親子におすすめのチケットはコレ!

最後に、親子で使えるお得&便利なチケットやサービスを小暮さんに教えてもらいました。

JR「週末パス」(おとな8,730円、こども2,560円)

こども料金がおとな料金の4分の1程度と安く、親子連れにはお得感がある、週末や連休専用のきっぷがこちら。土休日の2日間利用できるチケット(GWやお盆・年末年始など利用できない期間もあり)で、関東・甲信越・南東北のフリーエリア内の普通列車が2日乗り降り自由。

JR「三連休東日本・函館パス」(おとな1万4,050円、こども4,300円)

北海道新幹線の開業に合わせて発売。三連休の時期にのみ利用できるお得なチケット(発売はJR東日本の主な駅や旅行代理店など)。利用可能エリアは東日本ほぼ全域+函館エリア。そして、ピークシーズンに登場するファミリー専用の車両。周りは親子連ればかりなので、気兼ねなく過ごせるという点も大きなメリット。

JR東海ツアーズ「ファミリー車両」※乗車日・発着駅に応じた料金

GWなどのピークシーズンに東海道新幹線内に登場するファミリー専用車両。1グループにつき1席多く使うことができる。荷物を置くのにも便利だし、ファミリーが気兼ねなく利用できてオススメ。人気が高いので予約はお早めに。
※ただし指定席の利用となるため0〜6歳の乳幼児も有料


「車での移動とは違い、親子で顔を見合わせて過ごせるのが鉄道のいいところ。運転の必要がないので移動中も周りの景色を楽しんだり、現地に着いてからのことを相談したりと楽しい時間を過ごせますよね。大きな駅を通過する際に他の電車を見られるのも楽しみのひとつ。電車好きなら、行きと帰りでルートを変えて違った鉄道を利用したりするのもいいですね。」

最近は子ども用の駅弁も増えています。アンパンマンやハローキティ、トーマス、ドクターイエローなど子どもたちが好きなキャラクターのお弁当もあって、子どものテンションが上がることうけあい。

ぜひ家族で楽しい鉄道旅を!

お話を聞いたのは…

  • 小暮祥子さん

    独身時代から自身のホームページで、各地のスキー場や温泉、ビーチリゾートなど、国内外の旅情報を公開。その後、結婚・出産を経て、旅行ジャーナリスト、温泉ソムリエ、子連れ旅行アドバイザーとして活動。『All About』で「家族旅行・子連れ旅行」「伊豆・熱海」のガイドを務めるほか、新聞・雑誌・テレビなど各種メディアで活躍中。

  • Travel with kids
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ライター紹介

衣山 泉

幼稚園児の娘、フリーライターの夫、2匹の愛猫と福岡在住。旅行も外出も大好きだが、平日は娘のお迎え以外はほぼ家にこもりっぱなしのインドア派なので、体力が追いつきません。ほしいものは、タフな体。余力のある週末には日帰り温泉や蚤の市、焼き物の里めぐりに出かけています。

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