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食欲の秋!旬の素材を楽しむ簡単レシピ【親子料理連載】

掲載日: 2016年9月30日更新日: 2016年11月18日飯田友美

さつまいもをはじめ栗やかぼちゃなど、「食欲の秋」というだけあって、この季節はおいしいものがたくさん出回る季節ですね。そこで、秋といえばコレ! という素材を使った簡単でおいしいレシピを、管理栄養士の大坪さやかさんに教えていただきました。

どうして秋になると食欲旺盛になるの?

暑い夏が終わり、過ごしやすい秋がやってきました。「食欲の秋」と言われるだけあって、食欲旺盛になるという人も多いですよね。この「食欲の秋」ですが、科学的にも証明されているのだそうです。

「秋は夏に比べてだんだんと日照時間が短くなります。日光に当たる時間が少なくなると、食欲の調整や精神の安定に関わる神経伝達物質『セロトニン』の分泌量が減るため、食欲が出るといわれています。」

セロトニンは、「日光に当たること」「食べること」「寝ること」により増えるのだそうです。そのため、日照時間が短くなると、セロトニンを増やそうと自然と食欲が出ると考えられています。

「また、気温が低くなってくると体温を維持するために 基礎代謝が高くなり、より多くのエネルギーが消費されるので、体が栄養を摂取しようとします。」

ほかにも、気温が下がって過ごしやすくなったため夏の間に落ちていた食欲が戻ってくるということもあり、より食欲が増す季節となるようです。


実りの秋。旬の素材は栄養満点!

食べものにはそれぞれ「旬」があります。この旬の食べものですが、おいしいのはもちろんのこと、栄養価も高いのが特徴です。

ハウス栽培などではなく、そのときの気候だからこそ育った旬のものは栄養満点です。たとえば晩秋から冬が旬のほうれん草。旬の時期のものは、夏のものに比べて3倍ものビタミンが含まれているのです。」

同じ食材でも季節によって含まれる栄養素の量が変わるのであれば、おいしくて栄養たっぷりの旬に積極的に摂りたいですね。

それでは、秋の味覚をたっぷりと使ったレシピをご紹介します。

◆栗としめじの炊き込みご飯

材料(4人分)

  • 米…2合
  • 栗…300グラム(正味200グラム)
  • しめじ…1袋
  • 塩…小さじ2分の1
  • みりん…小さじ2
  • しょうゆ…小さじ2

<作り方>

1.栗は洗って、10分くらいお湯につけておく。
2.お米を洗い、水加減は2合より少なめにしておく。
3.しめじは石づきをとり、小房に分ける(汚れが気になるようならさっと水洗いする)。

4.栗の底の固い部分を切り落とし、鬼皮を手でむく。

5.渋皮を包丁でむき、水につけてアクを抜く。
6.お米に塩、みりん、しょうゆを入れて混ぜる。
7.しめじと栗を入れて炊く。

【ワンポイントアドバイス】

栗の鬼皮としめじを子どもが、渋皮を大人がそれぞれ担当するといいでしょう。栗の実は、いわゆる「種」の部分なので栄養たっぷりです。食物繊維、ビタミンC、鉄や亜鉛などのミネラルも豊富に含まれています。


◆かぼちゃスープ

材料(4人分)

  • かぼちゃ…350グラム(約5分の1)
  • ベーコン…4枚
  • 玉ねぎ…2分の1個
  • 牛乳…300ml
  • 油…小さじ1
  • 塩…小さじ3分の1
  • こしょう…少々
  • コンソメ…1個(小さじ2)

<作り方>

1.かぼちゃは一口サイズに、ベーコンは細切りに、玉ねぎは半分に切って薄切りにする。

2.熱した鍋に油を入れ、ベーコンを炒める。
3.玉ねぎを入れて、しんなりするまで炒め、塩、こしょうで味付けをする。

4.かぼちゃ、水300ml、コンソメを入れてふたをして中火で10分〜15分煮る。

5.かぼちゃが柔らかくなったら、ヘラなどでかぼちゃをつぶしながら混ぜる。

6.最後に牛乳を入れてひと煮立ちさせる。

【ワンポイントアドバイス】

お好みで刻んだパセリをふってもOKです。かぼちゃは夏から12月くらいまでが旬で、とくに秋のかぼちゃは甘みが増します。ベータカロテンが豊富で、油と一緒に摂ると吸収率が上がります。かぼちゃの代わりにさつまいもを使ってもおいしいですよ。


◆さつまいも餅

材料

  • さつまいも…300g(中2個分)
  • 切り餅…3個
  • 砂糖…大さじ1
  • 塩…少々

<作り方>

1.さつまいもは皮をむいて、2cmくらいの輪切りにする。

2.鍋にさつまいもと、水(さつまいもがかぶるくらい)を入れ、ふたをして中火で加熱する。沸騰したら弱火でじっくり煮る。

3.さつまいもに火が通ったら餅を入れ、餅が柔らかくなるまで煮る。

4.ザルを使って水を切り、ボウルにうつす。
5.砂糖、塩を入れ、すりこ木棒 などでつぶしながらよく混ぜる。

6.手を水でぬらし、食べやすい大きさにまるめる(仕上げにきな粉をふるとよりおいしくなります)。

【ワンポイントアドバイス】

「さつまいも餅」は、鹿児島の郷土料理。さつまいもは65度から75度付近で甘みが増すので、この温度帯でじっくり加熱するのがおすすめです。食物繊維やビタミンCが多く、特にビタミンCは骨の成長にも大切なコラーゲンの合成に関わっているので、育ち盛りの子どもにもぴったりです。

おいしくて栄養たっぷりの秋の味覚。それぞれどのような栄養素が含まれているのか、体にどんないいことがあるのかなどを話し合ういい機会になるのではないでしょうか。旬の素材を使った簡単レシピを、ぜひお子さんと一緒に楽しみながら秋の味を堪能してみてくださいね。

「親子料理連載」の記事一覧はこちら

お話を聞いたのは…

  • 大坪さやかさん

    管理栄養士。和歌山市出身。同志社女子大学卒業後、保健所、健診機関、少年院で献立作成、食事相談、料理教室等の管理栄養士業務に9年携わる。日本で唯一、少年院で食育経験がある栄養教諭免許保持者。「こどもの健康を考える管理栄養士」として、現在は小学校で学校栄養士として働きながら、自宅(大阪府)で料理教室、食事相談などを行っている。

  • こどもだけの料理教室 ゆめつぼ公式サイト
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ライター紹介

飯田友美

出版社、編集プロダクション勤務を経て、フリーランスのライターに。好きなものは猫とパンダ、趣味はライブに行くこと、お芝居を観ること。杉並区在住。2児の母。

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