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子どものプール遊びで気をつけたい、体調管理のポイント

掲載日: 2015年6月29日更新日: 2015年6月30日平野 友紀子
もうすぐ夏休み。子どもとプールに行く計画を立てている方もいるのではないでしょうか? そこで、楽しくプール遊びができるよう、体調管理のポイントを「はまみこどもくりにっく」の院長、佐藤研先生に伺いました。

食欲がない、寝不足の場合は、プールに入らない

プールに行く前に気をつけたい体調管理のポイントは何でしょうか?

「病気にかかっているときにプール遊びは控えるのはもちろんですが、中耳炎や結膜炎の可能性がある、微熱、鼻水や腹痛がある、といった場合も、風邪や感染症にかかっている場合があるので、プールに入る前にお医者さんに診てもらいましょう。」

「また、食欲がなかったり、寝不足だったりすると、体力が落ちているので、思わぬケガをすることや、風邪を引きやすくなる場合があります。プールに入るのは控えたほうがいいでしょう。」

プール遊びは意外と体力を使うもの。体調不良のときは無理しないことが大切です。健康そうに見えても、プールに行く前には念のため熱を計り、37.5度を超えるようであれば、プール遊びは控えましょう。ただし、子どもは動いた後に体温がすぐ上がる傾向にあります。元気な場合、落ち着いてから再度熱を計りましょう。

子どもと一緒にプールに入る前には、どのようなことを注意すればいいでしょうか?

「まずはトイレに行っておくこと。水に入ると体が冷えて、トイレが近くなります。次に、体を水に慣れさせ、プールの水を汚さないようにしっかりとシャワーを浴びましょう。そして、必ず準備体操をしてから入りましょう。」

子どもはトイレを我慢することができないので、更衣室に行く前に必ずトイレに誘うように心がけたいですね。また、子どもはプールを目の前にすると、すぐに入りたくなってしまいますが、ケガ防止のためにも、親子で一緒にしっかりと準備体操をしましょう。

長時間プールにつかりっぱなしはNG!

プールで遊んでいる時の体調管理は、どうすればいいのでしょうか?

「日差しが強くて気温が高くても、長時間水の中にいると少しずつ体温が奪われていきます。顔色や唇の色が青ざめる、体が震えるなどの症状を見逃さないようにしましょう。」

「水の中で身体を動かすと、体温を奪われるため、思った以上に体力を消耗します。子どもは好きなことに夢中になると、自分の体力の限界以上になることもしばしば。年齢や体力によって休憩時間は違いますが、最初から時間を決めて休憩を取りましょう。」

とくに、小さな子どもの身体は影響を受けやすいので、こまめに休憩をとることが大切です。休憩時間が設けられていないプールの場合は、親がきちんと時間管理をするようにしましょう。一般に、公営のプールなどでは50分遊んで10~15分の休憩というところが多いので、これを一定の目安にするといいかもしれません。

休憩をする際は、タオルで水滴を拭き、衣服や大きめのタオルで身体を温めるといいでしょう。また、水に入っているとあまり気付きませんが、知らず知らずのうちに汗をかいています。休憩時には水分補給を心掛けてください

プール熱、はやり目、熱中症に注意!

プール遊びで気をつけたい病気は、どのようなものがあるのでしょうか?

アデノウイルスが引き起こす『プール熱(咽頭結膜熱)』や『はやり目(流行性角結膜炎)』はプールの水を介して感染が広がるため、注意が必要です。プールで遊んだ後にうがいや洗顔をする、タオルなどの貸し借りをしないことで予防しましょう。」

『とびひ(伝染性膿痂疹)』がジュクジュクしている時は、プールに入らないようにしましょう。プールの水でうつることはありませんが、触れることで症状が悪化する場合や、他の人にうつる可能性があります。」

幼稚園によっては「水いぼがあるとプールに入れない」ということをよく聞きますが、水いぼは治るまで1カ月程度、長いと半年以上かかることもあるようです。完治するまで、とびひ同様にプールに入ってはいけないのでしょうか?

『水いぼ(伝染性軟属腫)』については、タオルを共用をしたり、体をこすりつけるような濃厚接触をしなければ、うつることはまずないとされています。日本外来小児科学会もプールを休ませないように勧めています。」

幼稚園のプールなどは独自ルールを守る必要がありそうですが、必ずしも入れないというわけではないようです。これらのプールでの感染が心配な病気に加えて、屋外プールならではの注意ポイントもあります。

要注意なのは、熱中症。めまいがする、顔色が悪い、頭が痛い、お腹が痛い、吐く、足などのこむら返り、全身がだるい、などの症状がある時は涼しい所で休ませ、イオン飲料などを飲ませましょう。意識がおかしいときはすぐに病院を受診しましょう。」

プール遊びは、親が子どもの体調をコントロールすることが重要です。ここでご紹介したポイントに注意して、プール遊びで、楽しい思い出をつくることができるといいですね。
2015プール特集

お話を聞いたのは…

  • 佐藤研先生

    はまみこどもくりにっく院長。日本小児科学会小児科専門医、日本小児神経学会認定小児神経専門医。旭川医科大学医学部医学科卒業後、東京都立八王子小児病院、東京大学医学部小児科、茅ヶ崎市立病院小児科医長などを経て、現在に至る。

  • はまみこどもくにりっく
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ライター紹介

平野 友紀子

ライター/エディター。温泉ソムリエの資格を持つ、大の旅好き、温泉好き。結婚をきっかけに、オーガニックアドバイザーを取得。0歳と2歳の年子育児をしながら、旅、ライフスタイル、オーガニック、女性の生き方、子育てをテーマに活動中。

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