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「RSウイルス感染症」の症状・原因・対処法! 赤ちゃんは要注意

掲載日: 2016年2月12日更新日: 2020年2月27日宇都宮 薫

咳や鼻水などの症状が現れる「RSウイルス感染症」。大人が感染しても軽い風邪で済みますが、初めて感染した乳児は重症化しやすいそうです。

赤ちゃんにうつさないための予防法や、感染時の症状、対処法など、北浜こどもクリニックの北浜直先生に教えてもらいました。

「RSウイルス感染症」とは?

RSウイルス感染症とはどのような病気なのでしょうか?

RSウイルスによって、咳、鼻水、発熱などの症状が現れる呼吸器感染症です。2歳以上の子供や大人は、感染しても軽い風邪症状がある程度で済むことが多いのですが、1歳未満の赤ちゃんが初めて感染すると、喘息の発作のような症状が現れる細気管支炎や肺炎などを引き起こし、重症化する場合があります

「ただ、RSウイルスは、2歳頃までにはほぼ100%の子供が感染すると言われています。それくらいありふれたウイルスなので、必要以上に怖がることはありません」

感染しやすい時期などはあるのでしょうか。

RSウイルスは秋から冬にかけて流行します。感染すると4〜6日間の潜伏期間を経て発症します。とはいえ、夏頃からずっと散発的に患者が出ているような状況で、決して冬だけの病気ではありません」

夏に流行することもあるので、いつでも注意が必要ですね。


RSウイルスは「飛沫感染」と「接触感染」

RSウイルスはどうやって感染するのでしょうか?

RSウイルスは、飛沫感染と接触感染でうつります。赤ちゃんは自分で予防することができないので、大人が軽い風邪をひいた場合にも、RSウイルスである可能性を考えて、赤ちゃんにうつさないように注意しなくてはいけません」

どういった予防法があるのでしょうか。

RSウイルスかどうかに関わらず、外から帰ったら必ず手洗いとうがいをして、咳が出る時にはマスクをするなど、赤ちゃんにうつさないよう予防をしてほしいですね」

また、きょうだいで風邪のような症状がある場合には、なるべく赤ちゃんには近づかせない方がいいそうです。

RSウイルスの主な症状と対処法

RSウイルスに感染するとどんな症状が出るのでしょうか?

感染すると、乾いた咳を何度も繰り返します。小さな赤ちゃんは咳き込んで吐いてしまったり、水分が取れなくなることも。呼吸がぜいぜいしていたり、肩で息を吸うような状態があれば、すぐに病院に連れて行きましょう

看病する時に気をつけることはありますか?

RSウイルスには特効薬がないので、咳を抑えたり、痰を出しやすくしたり、熱が高い時には解熱薬を使うなど、対症療法がメインになります。自宅で看病する際には、こまめに水分補給をしながら呼吸が苦しそうな状態がないか注意してみてあげてください」

1歳未満の赤ちゃんは重症化しやすいので要注意!

親として注意すべき点はどんなことでしょうか。

「RSウイルス感染症は、一度感染しても何度でもかかってしまう厄介な病気です。とくに1歳未満のうちに感染してしまうと、症状がひどく出るため、それがきっかけで喘息になりやすいとも言われています

「ちなみに、RSウイルスかどうかは、病院で検査キットを使って簡単に調べることができます。ただ、治療法や看病の際の注意点は同じなので、検査をしない病院もあります」

RSウイルスが重症化しやすい1歳未満の赤ちゃんは、自分でつらさを伝えることができない分、大人が注意深く見てあげる必要があります。

赤ちゃんがいる家庭では、大人の軽い風邪も甘く見ず、しっかり予防することを心がけましょう。

お話を聞いたのは…

  • 北浜 直 先生

    北浜こどもクリニック院長。「地域に密着したママの駆け込み寺」を目指し、「どんな些細な相談でもウェルカム」という理念で多くの患者を受け入れている。

  • 「北浜こどもクリニック」ホームページ
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ライター紹介

宇都宮 薫

編集プロダクション勤務を経て、フリーランスの編集者・ライターとして活動。雑誌・ウェブメディアなどへの執筆のほか、単行本(ビジネス書・実用書)の編集・構成を手掛ける。得意ジャンルは、出産、育児、健康、おでかけ、芸能、グルメなど。まち歩きとバイクが好き。

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