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スマホアプリを使って親子で楽しく「ゴミ拾い」

掲載日: 2015年2月24日更新日: 2015年5月29日栃尾 江美
目線の低い子どもは、道端のゴミなどを見つけやすいものです。環境への意識を持って欲しいなら、子どもと一緒にいるときにゴミを拾ってみるのもひとつ。ゴミ拾いの始め方や、注意点を紹介します。
道ばたに落ちているゴミを子どもに指摘されたとき、大人としてどのように振る舞えばいいのでしょう? 我が息子は、正義感から道端のゴミを拾ってくることがよくあります。「汚いから(面倒だから)拾わないで」というのは、親としてすっきりしない対応だと感じていました。

そんなときに見つけたのが、ゴミ拾いアプリ「ピリカ」です。ゴミを拾って写真に撮り、SNSにアップするもので、「いいね!」の代わりの「ありがとう」をみんなからもらえたり、他にゴミ拾いしている人とのつながりもできて、やる気がアップします。日頃、ゴミ拾いをしても誰にも褒められませんが、SNSで繋がっている仲間と一緒に拾い、お互い「ありがとう」を言い合えるのでモチベーションがアップします!

とはいえ、いきなりゴミ拾いをするのはハードルが高い人もいるはず。そこで、アプリを作っている会社、ピリカの代表取締役CEO小嶌不二夫さんに、ゴミ拾いの始め方を伺いました。

「拾えるときだけ」でOK! まずは気軽に始めてみましょう

「拾えそうなゴミだけを拾う、という気軽な気持ちで始めてもらえると嬉しいです。一度ゴミ拾いをすると街なかに落ちているゴミに対する意識が変わり、ポイ捨てに強い抵抗感を覚えるようになりますよ。」

小嶌さん曰く、一番意識が変わるのは、ポイ捨てをした覚えのある大人のようです…。また、ゴミ拾いをする時には、持っていると便利なものがあるのだとか。

「道端などに捨ててある小さなゴミなら、サッと拾って公衆のごみ箱などに入れると良いと思います。ただし、近くにごみ箱がない場合も多いので、ビニール袋を携帯しているとベストです。また、子どもが拾う際に手が汚れてしまうかもしれないので、ウェットティッシュを持っているといいですね。アプリのユーザーさんでは、小さなトングを鞄に忍ばせている方もいますが、それはかなりの上級者です。」

ビニール袋やウェットティッシュは、小さな子どもがいれば常に携帯しているという方もいると思います。ゴミ拾いをしなくても持っていて便利なものなので、バッグに入れておいて損はなさそう。ちなみに上級者におすすめ(?)のトングは、100円ショップで売っている調理用などで十分だそうです。

ゴミ拾いをゲーム感覚で楽しむには?

「ゴミ拾いのイベントなどもあり、参加したお子さんはまるで宝探しでもするように楽しんでいます。家族でルールを決めて競争するのも楽しいと思いますよ。」

ルールの例は、次のようなものがあるそうです。
  1. エリアを決めておく
  2. できるだけたくさん拾ってきた人の勝ち
  3. ごみ箱の中からはあさらない
  4. 落ち葉など自然のものはそっとしておく

私が子どもの頃、学校の行事でゴミ拾いをしたことがありました。その時確かに、ごみ箱からあさってきた悪知恵の働く子も…。あらかじめルールとして決めておくと良いですね。空き缶は10点、紙くずは3点、などを決めてポイント制にしても楽しそうです。

スマホアプリ「ピリカ」でも、5月3日のゴミの日には、拾った数を競争するそうです。たくさんゴミを拾った人には、豪華賞品が当たるのだとか! それまでに、ゴミ拾いのエキスパートになっておいて損はありませんね。

ゴミ拾いに夢中になって、周りが見えなくなることに気をつけて!

ゴミ拾いをする際、汚れなどの他に気をつけることがあるのでしょうか?

「ゴミを拾っているときに危険なのは、周りが見えなくなってしまうこと。下を向いて捜し物をしているわけですから、車道や水辺などは特に気をつけてください。」

イベントでなくても、ゴミを見つけた子どもが走り寄ってしまうことはあるかもしれません。周りをしっかりと確認してから拾うことを教えましょうまた、空き缶や空き瓶などは、素手で触ると危ないもの。タバコなどは毒性が高くやけどの心配もありますから、子どもが小さいうちは、大人がちゃんと側にいて見てあげるようにしたいですね。

「ピリカ」を使っているユーザーは、半分近くがアプリをきっかけにしてゴミ拾いを始めたそうです。私たち親子もそうですが、息子はゴミを見つけると「写真撮ろうよ!」と拾いたがります。アップした後に、他のユーザーさんから「ありがとう」やコメントをもらえるのも嬉しいもの。子どもと一緒に「拾えるときは拾う」という共通認識ができ、ゴミを見てもどうしていいか考えあぐねていた私の方が助けられたように思います。

子どもにとっても、環境にいいことをするのは気持ちがいいものでしょう。ゴミ拾いの延長として、環境について考えるきっかけになるかもしれませんね。

お話を聞いたのは…

  • 小嶌不二夫さん

    株式会社ピリカ代表、富山生まれ、神戸育ち。「地球からポイ捨てごみを無くす」ことを目的に、大学院在学中にごみ拾いの見える化と記録を行うスマートフォンアプリ「ピリカ」を開発。これまでピリカを通じて世界72ヶ国から1,000万個以上のごみが拾われている。

  • 株式会社ピリカ
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ライター紹介

栃尾 江美

1975年生まれ。コンピュータ会社勤務から、2005年にライターへ。アバンギャルド/WOOTS所属。雑誌や書籍、Web、広告など、ライトな読み物から堅めの記事までこなします。やんちゃな2人の男児がいる4人家族。子どもには、自分が大切にしているものを伝えたいと日々模索中。自然や生き物、本物の音楽や芸術に触れながら育ってくれるといいな。

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