

もっと知りたい!水産加工業のお仕事

どんな水産物加工品があるの?
魚介類は生のままだとくさりやすいため、長く保存できるように何か手を加えることを水産加工といいます。干物やひらきなどの塩干品、かまぼこなどのねり製品、つくだ煮や塩辛などいろいろな方法があります。長持ちさせるためだけではなく、お刺身よりも美味しい食べ方ができることも魅力です。
干物

日本の食卓によく並ぶ干物は、日本や海外でとれた魚を急速冷凍して原料にしています。おなかを開くようにしてさばいた後、塩水にひたして干すと出来上がりです。塩水につけることで味付けされるとともに、雑菌が増えるのを防ぎ、長持ちさせることができるようになります。
かまぼこ

赤や白のかまぼこに板がついた「板わさ」がよく食べられています。また紅白の色からお正月にも欠かせません。すけとうだらやシログチ、キンメダイなどの白身魚をすり身にして、板にのせたあと蒸し焼きにします。板の部分には、かまぼこを蒸した後に出る余分な水分を吸収するようモミの木がよく使われます。
海苔

いろいろな食事に合う海苔は日本の食卓に欠かせない一品です。スサビノリやアサクサノリなどの海そうをうすくのばしたものを乾燥させて作ります。昔はすべて手作業で行われていましたが、近年では全自動化され機械による作業が行われています。
たらこ

人気のおかず「たらこ」はスケトウダラの卵巣を塩づけにしたもので、アラスカやロシアで水揚げしたあと急速冷凍したものを輸入しています。解凍した原料を塩づけにしてから2〜3日くらいで完成となります。身がよく締まったものが価値が高いとされています。
つくだ煮

こんぶや小魚などを甘辛く煮詰めたつくだ煮は、くさりやすい魚介類を長い間おいしく味わえる加工品です。しょう油や砂糖、食塩などの調味料で味付けしながら高温で煮るので、雑菌がほとんど無くなります。持ち運びにも向いているので、お弁当やおにぎりにもぴったりです。
かつお節

カツオの身を75~98℃の熱湯でじっくり煮たあと、水分をなくしていくことで固いかつお節が出来上がります。煙いっぱいの中でいぶしたり、水分を吸収するカビをわざと付けたり、いろいろな方法で水分をなくします。古くからカツオは大事な栄養源として食べられてきたことが分かっています。昔の人の工夫が感じられます。
魚肉ソーセージ

原料によく使われるのはすけとうだらです。すり身にしたあとで調味料を加えて、包装ビニールにつめたあと加熱します。最近では健康によい成分がはいった商品に人気があるので、マグロやアジ、 イワシ、サバなどの赤身魚も使われるようになってきました。
煮干しいわし

乾燥させる水産加工物のひとつで、だしを取るときに使われます。原料になるのはカタクチイワシやマイワシで、新鮮なうちに一度煮たあとで乾燥させます。 イワシの他にサクラエビ、ホタルイカ、アワビなどの煮干しも作られています。
いか塩辛

イカの筋肉と肝臓に食塩を加えて熟成させた食品です。 日本近海のスルメイカが多く使われますが輸入ものも増えてきました。塩分濃度が高いとくさりにくくなる効果があります。イカ以外にもいろいろな魚介類で作られています。