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海のお仕事図鑑 海のお仕事を大紹介!

海のお仕事図鑑

船長を支えるアドバイザーのお仕事

水先人
水先人のお仕事
日本各地の港湾こうわんに出入りする大型船に乗りみ、船を港に案内するのが「水先人」の仕事です。

大小たくさんの船が行き交う港は、海底の地形や水路がとても複雑ふくざつで、また地域ちいきによってはしおの流れがあったり、また、波が高かったり風が強かったり日々ひびの天候にも影響えいきょうを受けます。れない港での船の操縦そうじゅうは、内航船はもちろん、外国船の船長にとっては非常ひじょうむずかしいのです。そのため港では海の事故が起きやすく、地域ちいきごとの海の特徴とくちょうを知りくした水先人が船に乗り、安全に航海できるよう船長たちにアドバイスをするのです。

大型船が港湾こうわんに近づくと、水先人は水先ていとよばれる小さな船で大型船に向かいます。そしてパイロットラダーとばれる設備せつびを使って船に乗りみ、港まで安全に案内します。出港するときも同様に水先人は船に乗り、港湾こうわんの外の安全な場所まで案内をします。

水先人は港湾と船のスペシャリストであり、多くの港や海域かいいき活躍かつやくしています。

お仕事のやりがい

水先人
わたしは三級水先人として働いています。以前は貨物船で航海士として働いていましたが、ある時わかい水先人の水先業務ぎょうむを見てあこがれをもち、わかい人でも水先人を目指せるということを知り、水先人になりました。

水先業務ぎょうむは主に外国船に乗り、目的の港まで案内をしています。毎回ちがう船に乗るので、その都度新しい出会いがあり、新鮮しんせんな気持ちで仕事にのぞめるのでとても楽しいです。

船長とのやり取りは基本的きほんてきには英語です。船長も英語が母国語でないこともよくあるので、自分の伝えたいことがうまく伝わらないなど、コミュニケーションがスムーズにとれないこともあります。しかし船が港に着いた後、船長から「Thank you good job.(うまく着けてくれてありがとう)」と声をかけられるととてもうれしく、やりがいを感じます。また同時に任務にんむをやりきったという達成感もあります。

たいへんなこと

水先人
一番大変に感じることはやはり船と港湾こうわんの安全を守っているということです。港にも船が混雑こんざつする時間帯、ラッシュアワーがあり、操船そうせんむずかしさも重なり、その時間帯は本当に緊張感きんちょうかんがあります。朝の7時半ごろには多くの船が一斉いっせいに港に入っていきます。船同士がぶつからないよう集中力をして操船そうせんのぞみます。

また船は365日24時間動いています。水先人の仕事は基本的きほんてきに、早朝、昼間、夜間のような形で予め決まっていますが、要請ようせいがあれば昼夜問わず、出動しなければなりません。そして雨がっていても、風が強い日でも一定の基準きじゅん以下であれば水先業務ぎょうむをしなければなりません。天候の悪い時は、水先作業をするときも、水先艇みずさきていから乗下船するときもいつもより慎重しんちょうになる必要があり、とても大変だと思います。

どうやってなるの?

水先人として働くには、水先人の免許めんきょ、国家資格しかくが必要です。水先人の国家資格しかくは、日本全国に35の水先区(水先人がいるエリア)がありますが、各水先区ごとに受験しなければなりません。水先区によって港湾こうわんのかたち、風のき方や水深などその海域特有の地形になっています。そのため、ある水先区の免許めんきょをもっていても、他の水先区では水先業務ぎょうむを行うことができません。よって水先人は、その水先区の港湾こうわんおよび海域についてなんでも知っているプロフェッショナルと言えるでしょう。

水先人には三級から船の大きさに制限せいげんのない一級までの3つの級があります。級ごとに水先業務ぎょうむを行うことができる船の大きさや船の種類が決まっています。また、上級へのステップアップには、実務じつむ経験けいけんが2年以上あり、各水先区で定められた教育訓練制度せいどなどの一定の条件じょうけんを満たし国家試験に合格ごうかくすることで上級免許めんきょの取得ができます。

水先人になるには、乗船勤務きんむ経験けいけんがなくても制度的せいどてきには目指すことが可能かのうです。しかしながら、まずは海が好き、船が好きという気持ちを持ち、私のように一般いっぱん商船などで船乗りとして経験けいけんを積み、水先人を目指すことも一つの方法です。

お話を聞きました

東京湾水先区水先人会 三級水先人 横田雅司