海のお仕事体験海のお仕事を大紹介！

海上保安官のお仕事

海では毎日のように漁が行われ、荷物を運ぶために多くの船が行き交います。そんな海での国民の安全・安心を守るため、海の犯罪はんざいや事故じこが起きないようにパトロールをしたり、ルールを破やぶっている船がいないかを監視したり、海の事件じけん・事故じこなどへの対応たいおうをはじめとし、海に関する様々な仕事を行うのが「海上保安ほあん官」の仕事です。

海上保安ほあん官の多くは巡視じゅんし船という船に乗って仕事をします。船の中でも役割やくわりが分かれており、船の操縦そうじゅうを行う航海士や船を動かすエンジンの運転・整備せいびをする機関士、周囲の船との無線連絡を行う通信士、生活の場となる船内での食事の調理を行う主計士がいます。このように各チームの海上保安ほあん官が力を合わせて巡視じゅんし船を動かし、日々の仕事を行っています。海の安全を守る仕事のため、海上保安ほあん官は「海の警察けいさつ」や「海の消防しょうぼう」とも呼よばれています。災害さいがいの対応たいおう、人命救助を行うための体力をつけるため、トレーニングや毎日の訓練がかかせない仕事です。

お仕事のやりがい

海上保安ほあん官は、海で発生した事件じけん・事故じこの全てに対応たいおうします。一番やりがいを感じるときは、巡視じゅんし船や航空機の機動力をいかして、ミッションを達成したときです。

また、海の事件じけん・事故じこが起きたとき、限かぎられた証拠しょうこを元に捜査そうさを行い、犯人はんにんを逮捕たいほした時や、領海警備りょうかいけいびの最前線で他の巡視じゅんし船と連携れんけいし日本の海を守っているとき、遭難そうなん者の救助に成功し、「ありがとう」の一言をいただいたときなどは何事にも代えがたい思いです。

たいへんなこと

海上保安ほあん官は海の事件じけん・事故じこに対応たいおうするため、日ごろから様々な訓練を行っています。ただ、時には荒波の中で助けを待っている人がいます。そのような現場げんばでは判断力を必要とする大変な仕事が数多くありますが、海上保安ほあん官は高いチーム力で国民の安全・安心を守ります。

大変な仕事の一方で、給与きゅうよや福利厚生こうせいなど、国家公務こうむ員としての社会保障ほしょうを受けることができます。また、海上保安ほあん庁は、職員しょくいんが休暇きゅうかを取得できるように、巡視じゅんし船ごとや部署ぶしょごとにバックアップ体制たいせいをとり、仕事だけでなく職員しょくいんの家庭も大切にする組織そしきです。

どんなところで働いているの？

海上保安ほあん官が働はたらく場所は役割やくわりによってさまざまです。船に乗って海の上で働はたらく人はもちろん、パイロットとして航空機こうくうきに乗って働はたらく人、また本庁ほんちょうや管区かんく海上保安ほあん本部など陸りく上で働はたらく人もいます。自分が持っている知識ちしきと経験けいけん、専門的せんもんてきなスキルを活かして働はたらくことができます。

どんな仕事道具を使うの？

海上保安官ほあんかんとして働はたらく場合、役割やくわりごとに決められた制服せいふくを着て仕事をします。また船に乗って海の上で航海士こうかいしとして働はたらく場合、船を操縦そうじゅうする様々さまざまな機械きかいをあやつったり、遠くの海もしっかり確認できるよう双眼鏡そうがんきょうを使ったりします。担当たんとうする仕事によって使う道具はいろいろあります。

ある日の1日の仕事の流れ

06:30	（海上保安学校学生の1日）起床（起床整列・体操・清掃）
07:10	朝食
08:20	課業整列
08:45	授業
12:00	昼食
13:00～17:00	授業、授業終了後体育部活動
17:15	夕食・入浴
22:15	帰校門限
22:30	巡検・消灯

どうやってなるの？

海上保安ほあん官になるためには、①海上保安ほあん大学校採用試験、②海上保安ほあん学校採用さいよう試験、③海上保安ほあん官（有資格しかく者）採用さいよう試験のいずれかに合格ごうかくする必要があります。

海上保安ほあん大学校や海上保安ほあん学校は全寮制ぜんりょうせいで、「班」単位となり、同じ自習室・寝室で生活することとなります。学生生活を通じて、海上保安ほあん官に必要な精神せいしん、規律きりつ、責任せきにん感、協調性せい、気力、体力をきたえます。

また、巡視じゅんし船乗組員の海上保安ほあん官にも様々役割やくわりがあるため、どんな船でどんなことをやりたいかを考えることが大切です。