まずは、専門家のとっておきの虫よけ技をご紹介!
夏のおでかけに持参してほしいのは、「凍らせたペットボトル」
虫さされの応急処置には、冷たい水が役に立ちます。
ペットボトルに半分水を入れて凍らせておき、お出かけ前に水を足して持っていきましょう。
水は傷口を洗い流すのに、凍っている部分は冷やすのに使います。応急処置に使わなかった場合も飲み水や熱中症対策として活用できるおすすめの持ち物です。
虫刺されは、予防とマメなケアが鉄則です!
夏の時期になると、虫さされからとびひになってから病院へ駆け込んで来られる方が多いです。
子どもの皮膚はとてもデリケート。大したことないと思って放っておくと、
とびひはもちろん、搔きすぎて痒疹結節(※)になってしまったり、傷口が色素沈着して黒ずみが残ってしまう場合もあります。まずは予防とマメなケア、少しでも悪化したなと感じたら、すぐに病院へ行きましょう。
※痒疹結節(ようしんけっせつ)
…虫刺されの
搔きこわし部分が豆粒程度の大きさの固く隆起したものになってしまう状態。かさぶたと似ているがかゆみを伴う。
痒疹結節には
1ヵ月以内で完治する急性痒疹と、数ヵ月以上症状が続く慢性痒疹がある。急性痒疹は主に5歳以下の子どもに発生することが多いと言われている。
刺される前の予防が肝心! 専門家に聞いた正しい予防法ベスト3
【予防法1】服装に注意!
一番大切なのは、
「肌を極力露出しないこと」。長袖&長ズボン、首回りも日よけ付きの帽子などでガードを。ただし蚊は汗のにおいにつられてやってくるので汗をかいたらこまめに拭きましょう。脱ぎ着が容易な上着を1枚持っておくといいでしょう。
【予防法2】ハーブで予防!
一般的に、
シトロネラ、レモングラス、ローズマリー、ラベンダー、ティートゥリーなどが効果的と言われています。
人に害がなく安全ですが、虫に対しても効果は弱め。市販の虫よけを使いたくない、肌に合わない場合などは
ハーブを活用するとよいでしょう。
【予防法3】虫除けで予防!
直接肌に吹き付ける
スプレーやクリームタイプ、洋服に貼り付けるシールタイプ、腕に付けるリングタイプ、玄関や窓近くにぶら下げておくタイプなど種類もさまざま。どのタイプも子どもが直接成分を吸い込まないよう注意しましょう。
ディートが含まれる虫除けに注意しよう!
虫除けに含まれる忌避成分
「ディート」は一般的には毒性が低いとされていますが、6ヶ月未満の乳児に使ってはいけません。赤ちゃんのお散歩や外遊びは虫の活動が活発でない時間帯を選びましょう。
専門家が答える!虫除けについてのママたちの疑問!
Q1.洋服にスプレーは効果的?
A 効果があります
特に肌に直接付けるのが心配な低年齢の子には効果的です。ただし塗っていない肌が露出している場所は刺されやすいので長袖などで防御を。
Q2.虫除けの効果はどれくらい?
A 環境で違います
肌や環境で違います。特に汗をかくと効果は落ちます。これからの季節は汗をかきやすくなるのでこまめに汗を拭き塗り直すことが大事です。
Q3.虫除けリングは効果がある?
A 効果があります
リングの近くは効果的ですが、リングだけで体全体を予防するのは難しいでしょう。塗り薬やスプレータイプのプラスαアイテムとして考えて。
専門家が教える!こんなにいます!この季節に気をつけたい虫
蚊
家の中にも外にも潜む一番やっかいな虫。主なものに
ヒトスジシマカ、コガタアカイエカなどがいます。特に後者は日本脳炎を媒介する蚊なので油断は禁物。
蚊に刺されたら?
刺された部分を
冷水で洗い、水気を拭いてから虫刺され用の薬を塗り、さらに冷やしておくと良いでしょう。赤く腫れるのを抑えることが大事です
ハチ
5月くらいから急に増えてきます。痛さの後にかゆみが襲ってきます。何度も刺されるとアレルギーになり、アナフィラキシーショックを招く恐れも。
ハチが飛んできたからといって騒ぐのではなく、静かに避けるのも、対応方法の一つです。
ハチに刺されたら?
針が刺さっているようなら
毛抜きなどで抜き、冷水で洗って冷やします。刺された後、ぐったりして元気がない場合、じんましんなどが出た場合はすぐに救急車を。
毛虫
毒針毛という毛に覆われていて、1匹につき6万本ほど持っています。直接触らなくても木の上にいる毛虫から毒針毛が降ってきて気がつかないうちに肌がかぶれる場合も。
毛虫に刺されたら?
毒針毛が肌に触れてもすぐに症状は出てきません。
少し経ってじんましんのようなブツブツが、右腕だけに偏って発生した場合は、毛虫に刺された症状です。
かゆみが激しくなるのですぐに病院へ行きましょう。触ったことが明らかな場合はガムテープなどで毒針毛を除去しましょう。その後、水で洗い流します。
ムカデ
家の中に潜んでいます。寝ている間に噛まれていたりすることが多く(ムカデ咬傷)、症状はハチに刺された時と似ています。
ムカデに刺されたら?
ムカデは毒を持ち、その毒には一般的に
溶血性毒やヒスタミン様物質が含まれるため、咬まれた箇所は炎症を引き起こします。急いで病院に行きましょう
ブヨ
緑の深い森林や水辺に潜んでいます。蚊とハチに刺されたような痛痒さが襲ってきます。刺された時は
「痛いな」という感覚がありますが、すぐに痒くならずに後から赤みや痛み、痒みがおそってきます。
ブヨに刺されたら?
かかずに冷やして、できるだけ早く病院へ行きましょう。
マダニ
野山にいるマダニは非常にやっかいです。一度噛むと食らいついて離さず、自力では取れません。かゆくないため
2〜3日気がつかないこともあるので注意が必要です。
マダニに刺されたら?
噛まれてもイボと勘違いしたまま放っておかれがちです。お風呂に入った後に熱を帯びている、
小さいテントウ虫サイズのイボがなかなか取れない、などの場合はダニの可能性があります。噛まれた部分を切開しないと除去できないので病院へ。
マダニは
ライム病などの感染症にかかる恐れもあるので注意が必要です。
専門家が教える!意外と知らない虫対策の新常識!
【新常識1】虫除けは子どもの吸引に気をつけて!
乳幼児の場合、虫よけスプレーを直接吹きかけず、いったん
親の手につけてから子どもの肌になじませるようにつけてあげましょう。虫よけ成分を吸い込んでしまうリスクを減らせます。
【新常識2】虫除けと日焼け止めのつける順番で効果に差が出る!
最初に日焼け止め、その後虫よけをすること。虫除けは揮発した成分で防御しているので、虫よけの上に他の薬やクリームなどを塗ってしまうと効果がゼロになってしまいます。
【新常識3】ステロイド入りの薬を効果的に使う!
短期的かつ効果的に治すには非常に役に立つ成分です。期間と容量を守って効率的に直しましょう。逆に使わずに悪化させて治癒を長引かせてしまう方が問題です。