冬の街並みをカラフルに彩る「イルミネーション」。きれいなイルミネーションをバックに子どもの写真を撮影しようとしても、なかなかキレイに撮れないと悩む人も多いのでは? そこで今回は、記念撮影の出張サービスを行う「fotowa」の事業責任者である李せいさんに、スマホでも簡単にできる「イルミネーション×子どもの撮影テクニック」を教えてもらいました。
パパママが陥りがちな「あるある」を解決!
パパママのお悩み1<明るさ>
まずは、下の写真を見てください。家族でお出かけしたママが、イルミネーションをバックにフラッシュを焚いて子どもを撮影した写真です。
イルミネーションと子どもがちゃんと入ってはいますが、下記のような問題もあります。
- イルミネーションがキラキラしていない
- フラッシュが当たってないところが暗い
つぎに、プロに教えてもらったワザを意識して、先ほどの写真と全く同じ構図で撮影した写真を見てください。
イルミネーションがキラキラ光っていて、全体的に写真が明るいですよね。フラッシュによるテカりもありません。
<解説>
「イルミネーションをバックに撮影する際の最大の敵は『暗さ』です。それを補おうとしてフラッシュを焚くと、テカリが出てしまうだけでキレイに仕上がりません。それなら、いっそフラッシュを焚かずに撮影しましょう。目で見た時の印象と近い自然な写真が撮れます」
とはいえ、フラッシュを焚かずに撮影すると暗い写真になってしまわないか心配というママも大丈夫。今のスマホは優秀なので、ワンタッチでかんたんに明るさを調節できます。知っていると便利なので、ぜひやり方を覚えておきましょう。
<解決方法>
1. カメラのフラッシュ機能をOFFにする
iPhoneのカメラを起動したら、左上の雷マークをタップしてフラッシュ機能をOFFにします。
2. カメラを構えたら画面のやや暗いところをタップする
構図の中の暗い部分を基準にスマホが明るさを自動調整してくれるので、フラッシュを使わずに明るい写真が撮影できます。
3. 太陽マークを動かして明るさを調整する
暗い部分をタップした際に表示される「太陽マーク」を上下に動かすと、さらに細かく明るさを調整できます。どこを基準にすれば被写体の顔が明るく写りイルミネーションが明るくなりすぎないか、バランスの良いところを探して調整します。
このバランスは、「カメラと被写体の距離」「イルミネーションの明るさ(その場所の光量)」「被写体とイルミネーションの距離」などによって異なります。そのため、フラッシュを焚いて撮影した方がきれいに映る場合もあります。まずは、どの設定が一番きれいに映るのか試し撮りしてみるのもオススメです。
パパママのお悩み2<手ブレ>
イルミネーションなど夜景シーンでの写真撮影において、「明るさ」のほかに多いのが「手ブレ」に関するお悩みです。家族でおでかけしたママが撮影した下の写真を見てください。
写真全体がブレてしまっています。背景であるイルミネーションの光も被写体(子ども)もブレてしまい、全体的にぼやけた印象です。
つぎは、プロに教えてもらったワザを意識して同じ条件で撮影した写真です。
先ほどと全く同じ条件で撮影した写真ですが、明るくはっきりと写っていますね。
<解説>
夜景シーンで撮影の強敵となる「手ブレ」は、暗いところで撮影するとシャッタースピードが遅くなるというカメラの原理によるものです。撮影者の技量に関係なく、たとえ全く同じ動作で撮影した場合でも、昼間に明るい場所で撮影した写真と夜間に撮影した写真のブレ方は異なります。
「手ブレ」によるお悩みを解消するポイントは、とにかく「動かさない」こと。ブレにくい姿勢や便利な機能を駆使して、できる限りカメラを動かさずにシャッターボタンを押すコツを教えてもらいました。
<解決方法>
1. 「手ブレ」が起きにくい体勢を意識する
写真を撮影する際は、脇をしっかりとしめて手ブレ防止に努めます。肘をつける場所があればついて自分の肘を三脚代わりにしたり、壁があれば寄りかかって身体の揺れを防いだりするのもオススメです。
さらに、上の写真のように左手の親指と残り4本の指でL字を作り、スマホの角を合わせるように乗せて撮影すると、スマホが安定してより一層手ブレを防げます。
2. タイマーを使う
タイマーを使って撮影すれば、ボタンを押す動作による手ブレを防止できます。iPhoneのカメラを起動したら、画面上部に表示される時計マークをタップしてタイマーの秒数を選択します。
秒数はお好みでOKですが、じっとしているのが苦手な小さな子どもの場合は短めの3秒がオススメです。カメラを構えて明るさを調節したら、シャッターボタンを押して動かさないようにすればOK。
★さらに1ポイント★
完全に手ブレを防ぎたい場合は、やはり三脚を利用するのが最適でしょう。最近は、コンパクトで持ち運びに便利なスマホ用三脚も多数販売されているので、一つ持っておくと便利ですよ。お出かけ先で家族写真を撮りたいときにも役立ちます。
構図一つで劇的変化! ビフォー・アフター
写真を撮るときのポイントはたくさんありますが、写真の印象を大きく左右する要素の一つが「構図」です。アングルを変えるなど、誰でもできる簡単なワザで写真の印象がガラッと変わるので、ぜひ意識したいですね。
ここでは、構図一つで写真の印象が劇的に変化する実例を紹介します。
夜間撮影はできるだけ近距離がオススメ!
こちらは、とくに構図を意識せずに撮影した写真です。背景や景色を入れようと、このように少しひきの写真を撮るパパママが多いのではないでしょうか。
李さんによると、イルミネーションなど暗い場所ではできるだけ近距離で撮影するのがオススメだそう。
近距離でプロが撮影した写真がこちらです。ライトアップしたイルミネーションが照明代わりとなり、子どもの顔が明るく映っていますね。バックのメリーゴランドも入っているので、このアングルであれば場所の雰囲気もしっかりと残せます。
ローアングルなら近距離でも全体が入る!
こちらは、「お菓子の家」をモチーフとしたイルミネーションをバックに撮影した写真です。「お菓子の家」全体が入るようにひきで撮影しているので、被写体である子どもが遠く小さい印象ですね。
同じ「お菓子の家」をバックにプロが撮影した写真がこちら。お菓子の家の大きさをしっかりと伝えつつ、被写体である子どもがメーンとなっていますね。子どもの表情もしっかりと映っています。
スペックの高いカメラや高度な技術がなくても、少しの工夫で子どもの写真をきれいに撮影することができそうですね。イルミネーションへおでかけした際は、ぜひ記事を参考に子どもの写真を撮影してみてくださいね。
家族で楽しむ!イルミネーション特集
2017-2018年はただ眺めるだけではなく参加して楽しめる「体験型イルミネーション」に注目! イルミとあわせて遊べる遊園地・テーマパークや水族館などの屋内イルミネーション施設、無料スポットなど、家族で楽しめるイルミネーションスポットを紹介します。
イルミネーション特集2017-2018