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海のお仕事体験 海のお仕事を大紹介!

海のお仕事体験

海の生き物のことを教えてくれるお仕事

海洋生物研究者
海洋生物研究者のお仕事
地球表面の7わりめる、広くて大きな海には様々さまざまな生き物がらしています。しかし海の生き物についてはまだ知られていないことが多く、その海の生き物について色々な視点してんからデータを集め、研究を行うのが「海洋生物研究者」の仕事です。 海の生物の研究と言ってもたくさんのテーマがあり、魚だけではなく、イルカやクジラ、アザラシなどの哺乳類ほにゅうるいや、イカやタコなどの軟体動物なんたいどうぶつ、ペンギンや海鳥などの鳥類、ウミガメやウミヘビなどの爬虫類はちゅうるいなど様々さまざまです。海洋生物研究者は「どの生き物を研究するか」が重要なポイントとなります。

つねに海の生き物への好奇心こうきしんを持つのはもちろん、もっと知りたいという探求心たんきゅうしんが必要です。 つねに海への好奇心こうきしんを持つのはもちろん、ほかの人にないオリジナルの発想力が求められます。

お仕事のやりがい

海洋生物研究者
佐藤克文 教授
調査ちょうさと研究をり返し、思いもしなかった発見があることにとてもやりがいを感じています。

例えば、産卵期さんらんきのウミガメがどのくらいの頻度ひんどでエサを食べているのか、という調査ちょうさをするために、ウミガメのおなかの中に温度計をいれて調べました。エサを食べるとおなかの中の温度に変化があるのです。その結果、メスのウミガメは、おなかの中にたまごがある2週間もの間、ほとんどエサを食べていないことが分かりました。また、外部の温度が変わると動物の温度も変わると考えられていた爬虫類はちゅうるいであるウミガメが、もぐって冷たい水温を経験けいけんしても体温を一定にたもっていたということが分かりました。これは中学校で学んだことがひっくり返された瞬間しゅんかんでした。

そのような、みんなが予想してないような発見があり、その発見を世間の人たちに伝えることにとてもやりがいを感じます。

たいへんなこと

海洋生物研究者
提供 東京大学大気海洋研究所
どの調査ちょうさも野外で行うので大変です。ペンギンの調査ちょうさを行うために南極に行ったときは、1週間の間、2人で4時間交代体制たいせいでペンギンを見張みはっていました。電気もないような海外の村でテント生活をしながら、調査ちょうさをすることもあります。

しかし、一番大変だと思うことは、データをとれるようにすることです。動物に小さな機械をつけてデータをとるのですが、動物がいやがって機械がつけられなかったり、動物の移動中に外れてしまったり、うまくつけられても、機械の回収かいしゅうができなかったりと、求めているデータがとれるようになるまでに2~3年かかることもあります。動物をつかまえて機械を取り付ける作業も、だれかが教えてくれたり、教科書のようなものがあるわけではないので、すべて自分たちで考え失敗や工夫をり返しながら行います。試行錯誤しこうさくごしながら行う作業は大変ですが、自分たちで作っていくという感覚もあるので、そこが面白いところでもあります。

どんなところで働いているの?

海洋生物研究者の多くは、大学・大学院や研究所ではたらいています。学生に教える仕事をしながら、自分の研究のための時間を持ちます。必要ひつようなデータを集めるために日本はもちろん世界中の国へ出かけたり、集めてきたデータを見ながら研究室の中で仕事をしています。

どんな仕事道具を使うの?

野外でいろいろなデータを集める時には、カメラや録音機ろくおんきなどの機械きかいを使います。思ったような結果けっかが出ないこともあるので、上手くいくまで何度もくり返します。また研究室でデータを整理するときにはコンピュータを使うこともちろん、たくさんの本を読みながら研究を進めて行きます。

ある日の1日の仕事の流れ

朝・昼
08:30
出社
朝・昼
09:00~12:30
メールの確認・返信 大学院生と相談・議論 次回の調査の打ち合わせ
朝・昼
12:30
昼食
朝・昼
13:30~19:00
研究計画の相談 調査の準備(機械の部品など必要な道具の購入、捜査地で使う道具選び、テントの準備など)
夕・夜
19:00
帰宅

どうやってなるの?

海洋生物研究者になるには、大学卒業後に大学院に進む必要があります。5年かけて博士号という学位をとります。博士研究員として数年間修行しゅぎょうし、大学や研究所に応募おうぼし、採用さいようされれば海洋生物研究者になることができます。応募おうぼすればだれでも採用さいようされるわけではなく、それまでにどんな研究をしてきたかという研究実績じっせき合否ごうひが決まるため、英語で論文ろんぶんをいくつか書いておく必要があります。そのため、英語の能力のうりょくは重要だといえるでしょう。

また、大学院でどんな研究をするかがその後の専門せんもんを決めるため、どの大学院に入って、どの先生について、どの研究をするかが非常ひじょうに重要です。

お話を聞きました

東京大学大気海洋研究所 海洋生命科学部門 行動生態計測分野 佐藤克文教授

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