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頭ごなしに叱るのはNG!ヘラヘラ態度にも効く叱り方

掲載日: 2016年5月17日更新日: 2016年5月17日近藤 浩己

「ごはんは座って食べなさい!」「ちゃんと歯磨きをしなさい!」など、毎日のように叱っても、子どもって全然言うことを聞いてくれませんよね。すぐにふざけ始めたりして、叱っているママの方が疲れてしまうことも…。どんな叱り方なら子どもは聞いてくれるのでしょうか。専門家に聞きました。

人前で叱られるのは恥ずかしい!?

親が真剣に叱っているのに、なんだかヘラヘラしている子ども…。「ヘラヘラしないでちゃんと聞きなさい!」と、余計に叱ることが増えて、ママのイライラも倍増してしまいます。どうして子どもは、叱られているのにヘラヘラするのでしょうか。

「まず、叱られている場面を誰かに見られているかどうかで、ヘラヘラする理由が変わります。」

こう答えてくれたのは、谷町こどもセンター(大阪市)の所長を務める、臨床心理士の日下紀子さん。

「子どもの年齢や性格にもよりますが、人前で叱られていることを『恥ずかしい』と思う子もいます。すると『みんなの前で、そんなに叱らないでよ』という思いから、照れ隠しでヘラヘラと笑ってしまうんですね。」

この「照れ隠し」は、実は子どもの自尊心が育ってきた証でもあるそう。

「また、友達と遊んでいるときに叱られても、遊びの方が気になってしまい、そもそもあまり聞いていない場合もあります。真剣に受け止めていないから、ついヘラヘラ笑ってごまかそうとするのです。」

人前で叱るのは、子どもがあまり集中して話を聞いてくれないことが多いようです。では、ママと二人きりのときはどうなのでしょうか。

ヘラヘラするのは防衛本能

「これも、子どもの性格や、ママの叱り方によっても変わりますが、多くの場合は、叱られたことをどう受け止めて、どう対応すればいいのかわからなくて、ヘラヘラしてしまうのだと思います。」

叱られていてすごく怖いけれど、「怖い」という感情を認めてしまうと、その気持ちをどうコントロールしていいのかわからなくなる子も。すると、心を落ち着けようと防衛本能が働いて、ヘラヘラしてしまうそうです。

「防衛本能は、2歳〜3歳くらいから出てきます。叱られてヘラヘラしてしまうのは、困った場面をなんとか切り抜けようとする、子どもなりの対処法でもあるのです。」

叱られたときの「ヘラヘラ」は、怖くて泣くだけだったところから、自分で心を落ち着かせようと働きかけができるようになった成長の証でもあるようです。


日常的に叱りすぎるのは逆効果

ヘラヘラするのも心の成長の表れ…。とはいえ、ママとしては、叱った内容をちゃんと聞いて、理解してほしいものです。普段から、あれこれと叱りすぎるのも良くないのでしょうか。

「子どもは、『もっと遊びたい』など、その場の感情が勝ってしまうだけで、ヘラヘラしていても叱られていることをちゃんと理解しています。それなのに何度も同じことで叱られると、『わかってるよ』『どうせまた叱るんでしょ』などと、今度は反抗心が出てきます。すると、余計に言う事をきかなくなることもあります。」

また、小さい子どもだと、反抗心はあってもそれをうまく言葉で伝えられないことも多いもの。すると、なんとか自己主張をしようとして、「言うことを聞かない」という行動を繰り返すこともあるのだそうです。

日常的にあまり叱られすぎると、子ども自身も反抗心を止められなくなってしまうケースも。そうなると、言うことを聞いてくれないからと、ママも余計叱るようになりがちです。ですから、日常的に叱りすぎるのは、あまり良いとは言えませんね。」

叱るのではなく、楽しめるように工夫

では、「食事中に行儀が悪い」「歯磨きをちゃんとしない」など、日頃の行動をちゃんとしてくれないときは、どんなふうに叱ればいいのでしょうか。

嬉しくなるように、褒めてあげて

「叱るのではなく、その行動を楽しんでできるように工夫してあげるのが良いと思います。少しでも自分で歯を磨けたら『ちゃんとできたね!』と褒めてあげたり、短時間でも座って食事ができたら『えらいね!座って食べられたね』など。子どもが自ら『やりたい!』と思えるように工夫してあげたら、叱ること自体が減っていきますよ。」

なぜいけないのか、語りかけるよう教える

さらに、「ママに言われたからする」だと、ママに言われないとちゃんとできなくなったり、「なぜそれをしないといけないのか」という本質がわからなくなってしまう可能性もあると日下さんは言います。

「ちゃんとごはんを食べることや歯を磨くことが、なぜ大切なのかを教えてあげて、自分で考えながら行動できるようになるのが一番大切です。叱らなくても教えてあげれば伝わりますし、何よりも、叱られてばかりだとその時間が嫌いになってしまいますから。」

叱ることで言い聞かせようとすると、どうしても子どもは窮屈に感じてしまい、反抗的になったり、笑ってごまかそうとしてしまうのだとか。楽しいことが大好きな子どもだからこそ、どうしたら楽しんでやってくれるかを考えたほうが、ママのストレスも軽減されそうです。


叱ったあとはしっかり理由を聞いて

それでは、友達を叩いたりなど、危険なことをしたときは、どのように叱ればよいのでしょうか。

「そこはまず『叩いたらダメでしょ』とはじめに言ってから、どうして叩いたのかを聞いてあげてください。ただし、頭ごなしに大きな声で『ダメでしょ!!』などと言うと、怖くて何も言えなくなりますから、落ち着いて静かな口調で言ったほうがいいですね。」

話しやすい雰囲気の中でしっかりフォローを

どうして叩いてしまったのか理由がわかれば「次はこんなふうに言ってみたら?」などのアドバイスができるようになり、同じことを繰り返しにくくなると日下さん。子どもの言い分を聞くためにも、萎縮してしまうような叱り方はしないほうがいいと話します。

「ほかの子を叩いてしまったりしたときは、その場でのコミュニケーションがとても大切。例えば、年下の子を叩いてしまったのなら『年上のお兄ちゃんに叩かれたら痛いと思うでしょ』など、自分のしたことがなぜダメなのかをその場で考えさせることが大事なんです。本質を理解させるコミュニケーションのためにも、叱りっぱなしで終わらせないよう心がけてください。」

食事や歯磨きなどの日常的なことも、友達を叩いてしまうといった危険なことも、頭ごなしに叱ったのでは萎縮してしまうだけ。改善につなげるためにも、まずは子どもの気持ちを理解するよう心がけてあげたいですね。

お話を聞いたのは…

  • 日下紀子さん

    臨床心理士。教育学博士。精神科の診療所で臨床心理士として活躍後、親子のカウンセリングを行う「谷町こどもセンター」(大阪市)へ入所。現在は所長として、12名の臨床心理士と共に、日々親子の成長をサポートしている。

  • 谷町こどもセンター
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ライター紹介

近藤 浩己

1974年生まれ。ライターズオフィス「おふぃす・ともとも」のライター。トラック運転手からネイルアーティストまでさまざまな職を経験。しかし幼い頃から夢だった「書くことを仕事にしたい!」という思いが捨てきれずライターに。美容・ファッション系ライティングが得意だが、野球と柔道も好き。一児の母。

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