
夏祭りの定番といえば「金魚すくい」。子どもの目の前でたくさんの金魚をすくうことができたら、子どもは大喜び! パパの威厳も増すことでしょう。そこで「全国金魚すくい選手権大会」が開催される金魚の本場、奈良県大和郡山市で「金魚すくい道場」を開設する「こちくや」の下村康氏さんに、金魚すくいのコツを伺いました。
金魚すくい完全ガイド目次
- 1章:金魚すくいは、まずは「道具の見極め」が勝敗を分ける!
- 2章:プロが教える金魚すくいの基本テクニック
- 3章:金魚すくいで、金魚に和紙を破らせないプロの秘技!
- 4章:金魚をすくったら、お椀での動作もスピード命
- 5章:段位・大会・道場…上達の道はここから!
- 6章:金魚と心を通わせる!上達のためのマインドセット
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夏休み旅行は早めに計画! サマースクール特集はこちら 全国の子供プール特集を見る1章:金魚すくいは、まずは「道具の見極め」が勝敗を分ける!

- 【ポイ選びの極意】破れにくい号数と見極め方
- 【裏技】ポイの裏表を使い分けて強度をキープ!
「金魚すくいはポイ選びから始まる」と下村さん。ポイとは、和紙を貼った金魚をすくう道具のこと。
「和紙の号数によって紙の厚さが異なり、通常は5号を使用します。もしお店にポイの段ボールが置いてあれば、さりげなく号数を確認しましょう。薄くて破れやすい6号や7号を使っている店は、要注意です。逆に4号を使っていたら、かなり楽しめる店といえるでしょう。」
号数以外にも「紙の白さが濃い」「和紙の繊維が横に入っている」「枠のノリがしっかり貼られている」など、ポイの強度を見るポイントがいくつかあるそう。でも、お店からポイをもらった際に「変えてくれ」とはなかなか言いづらいですよね。
「それならば、ほかのお客さんをじっくり観察してください。すぐに破れてしまうようなら、次の店を探すことをおすすめします。」
和紙の裏表も確認する

ポイの使い方で注意したいのが、裏表。和紙を貼付けてある面が表です。「最初に使うのは裏側から。裏側は、和紙と枠との段差があるので水が溜まりやすいのですが、そのぶん、金魚がひっかかりやすいんです。何匹かすくったら表側に変えて、交互に使いながら和紙の強度を保ちます」。
裏表を交互に使う。これは意外と気づかない盲点かもしれません。
2章:プロが教える金魚すくいの基本テクニック

- 【金魚の選び方】狙うべき金魚の特徴とは?
- 【角度がカギ】ポイはナナメ35〜45度が鉄則!
- 【NG例】追いかける・尾からすくうは失敗のもと
ポイのチェックが終わったら、いざ本番! 狙うのは水面近くを泳ぐ、小さくて動きのゆっくりとした金魚です。「大きい金魚、動きの素早い金魚は避けましょう。とくに大きな金魚は、通称『紙破り』と呼ばれるほど難しい相手です。」
「『全国金魚すくい選手権大会』では、4〜5cm前後の金魚をそろえていますが、なかには大きい金魚が混じることもあります。大会では、それらを避ける選択眼も問われるのです。」
もし、どうしても大きな金魚を狙いたい場合はどうすれば? 「ポイで一番強いのは、柄のY字になっている部分。うまくそこに乗せるようにすれば、多少大きい金魚でも何とかなるかもしれません。」
すくう金魚に狙いを定めたら、ポイを一気に水中に入れます。水の抵抗を少なくするために、必ずナナメの角度で。「水面に対して35度〜45度が理想。必ず金魚の頭側から入れます。
「目の前に壁が現れることで、金魚は左右か後ろに反転します。その一瞬に、金魚のお腹の下にポイを滑り込ませるのです。逆に、尾の方から追いかけるのは絶対にNG。目の前にスペースがあれば、そのぶん金魚が逃げやすくなります。」
もし失敗したら、すぐにポイを引き上げましょう。水に浸かっている時間は極力少なく、これも鉄則だそうです。
3章:金魚すくいで、金魚に和紙を破らせないプロの秘技!

- 【尾びれはずし】ポイを守るための達人技とは?
- 【水面テク】ポイを水平に滑らせる理由
ポイを水中に入れたら、金魚のお腹の下に素早くスライドさせます。水の抵抗を減らすため、必ず水平に動かしてください。そして、金魚の泳ぐ方向に一緒に動かしながら、エスカレーターのように徐々にナナメに上げていきます。ナナメに引き上げるのは、最終的に金魚が枠に近い位置に乗るようにするためです。
「ポイに金魚の重みがかかるのは、水面から引き上げてお椀に入れる一瞬だけ。それ以外は金魚に触れません。」
「水に濡れた和紙はとても弱いです。とくに破れやすいのが、金魚の尾びれで叩かれたとき。それを避けるためには、『尾びれはずし』という技が欠かせません」。枠の外に尾びれをはみ出させてすくう高等技術ですが、「ひたすら練習あるのみ」と下村さん。これをマスターすることが名人への第一歩です。
次のページでは、4章からの金魚すくいの最終段階のコツを紹介!
- 4章:金魚をすくったら、お椀での動作もスピード命
- 5章:段位・大会・道場…上達の道はここから!
- 6章:金魚と心を通わせる!上達のためのマインドセット


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「プール特集」を見る4章:金魚をすくったら、お椀での動作もスピード命

- 【お椀の使い方】浮かせて金魚との距離を縮めろ!
- 【時短テク】ポイを立てて流し込むコツ
いよいよ最終段階。すくった金魚を素早くお椀に入れるためには、お椀の使い方も重要です。「お椀は手で持たず、水面に浮かべます。入れる水の量は8割くらい。多めに水を入れることでお椀が水面ギリギリまで沈み、そのぶん、金魚との距離が近くなります。」
お椀に金魚を入れるときにも少々コツが。「ポイを90度に立てて水と一緒に流し込めば、次の金魚を狙う前にポイの水を切る時間を省けます」。1秒でも時間を稼ぎたい競技の世界で技を磨く、下村さんならではの合理的な理論です。
なお、名人になると1匹すくうのにかかる時間は、ものの2、3秒程度だとか。
5章:段位・大会・道場…上達の道はここから!
- 【段位システム】初段〜師範までの到達基準とは?
- 【金魚すくい道場】奈良・こちくやの道場紹介
「こちくや金魚すくい道場」では独自に段位を設定し、1分間に10〜15匹をすくうと初段が認定され、道場に掲示されます。「師範」ともなれば5段(30匹〜35匹)以上の実力を持ち、「心技体」を兼ね備えるまさに達人の領域なのです。
6章:金魚と心を通わせる!金魚すくい上達のためのマインドセット
- 【金魚の習性】影に集まる・光の反射に注意
- 【優しくすくう】「気づかれずにすくう」心の技術
技術を磨くことも大切。でも、それと同じくらい大切なことが2つあります。1つは、金魚の習性を知ること。「金魚は影に集まります。水面に自分の影を落とせる場所に座れば、その習性を利用して金魚を目の前に集めることができます。服装も光を反射する明るい色ではなく、暗めの色を選べばより効果的でしょう。」
もう1つは、金魚と仲よくなること。「道場の門下生には、常々『金魚にやさしく』と指導しています。金魚を追いかけ回すなどもってのほか。金魚自身がすくわれたことに気づかない、それが理想です。金魚を愛し、一緒に泳ぐ気持ちになれば、不思議と腕も上達するものです。」
確かに、金魚が傷つかなければ、同時にポイも傷つきません。すくう人間とすくわれる金魚、ともにハッピーな方法を極めることが、金魚すくいの神髄なのかもしれません。
夏は金魚すくいの季節。今回ご紹介した「金魚すくいのコツ」を駆使すれば、カッコいいパパの姿を子どもに見せられること間違いなし! 金魚すくいは、大人も子どもも夢中になれる魅力がいっぱい。そのうえ、生きものを大切にする心まで教えられる、奥の深い遊びでした。
よくある質問(FAQ)
Q1. 初心者が金魚すくいで1匹でも取るための一番簡単なコツは?
A. ポイを水にナナメに入れて、小さくて動きの遅い金魚を狙うのが最も成功率の高い方法です。無理に追いかけず、金魚が自然に近づいてくるのを待つのがコツです。
Q2. 金魚をすくった後の正しい飼い方は?
A. すぐに持ち帰って水道水ではなくカルキ抜きした水にはなします。初心者には「どんぶり金魚」スタイルも人気で、小さな容器で観賞しながら手軽に飼えます。数日中に適切な水槽へ移すのが理想です。
金魚を飼う際のポイントやおすすめの飼育法を紹介!Q3. 子どもでも上手に金魚をすくうコツは?
A. 小さくてゆっくり泳ぐ金魚を狙いましょう。親がポイの使い方や水への入れ方を手本で見せてあげると、子どもも真似しやすくなります。ポイの強さを保つために長く水につけすぎないことも大切です。
Q4. 練習するならどこがいい?家でもできる?
A. 奈良県の「こちくや金魚すくい道場」では本格的な指導を受けられますが、家庭でも練習可能です。浅めのたらいや人工の金魚(オモチャ)を使うとポイ操作の練習になります。100円ショップなどでも練習用のグッズが手に入ります。
Q5. 「尾びれはずし」って何?初心者でもできる?
A. 「尾びれはずし」とは、金魚の尾びれがポイに触れて和紙を破らないよう、尾をポイの外に出してすくう技です。初心者には難しいですが、意識するだけでポイの消耗を抑えられるため、少しずつ挑戦してみましょう。
Q6. 金魚すくい選手権って誰でも出られるの?
A. 「全国金魚すくい選手権大会」は年に1回奈良県で開催され、事前申込制で誰でも参加できます。個人戦や団体戦があり、子どもから大人まで参加可能。競技志向の人にはぴったりのイベントです。
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