
「民泊」とは一般家庭などが旅行者に自宅の一部を貸し出すもので、訪日外国人の増加に伴い2010年前後から注目され始めました。2018年には「住宅宿泊事業法(民泊新法)」が施行され、民泊サービスの法整備が進んだことにより全国で「民泊」施設が増加しています。

アンケート調査や取材からリアルな親子の行動を浮き彫りにする「いこーよファミリーラボ」にて、「家族旅行における民泊の利用実態とニーズ」の調査・分析を行いました。
「民泊」ファミリーの現状と利用増に向けたポイント
- 「民泊」子育て世帯の「利用満足度」9割超
- 「民泊」子育て世帯の「また利用したい」9割超
- 「民泊」検討時に“料金・広さ・立地”を重視
- 「民泊」宿泊目的は「家族や友人と気兼ねなく過ごしたい」
- 「民泊」を選ばなかった理由は「選択肢に入れていなかった」
調査方法: インターネットアンケート
調査地域: 全国
対象者: 「いこーよ」会員
調査期間:2025年3月27日(木)〜4月2日(水)
サンプル数:492件
※※グラフの構成比は小数点以下第2位以下を四捨五入しているため、合計しても必ずしも100とはならないものがあります
※この調査内容を各種メディアに掲載・引用される場合は、掲載前に弊社広報(pr@actindi.net)にご連絡いただき、掲載・引用先に「いこーよファミリーラボ調べ」のクレジットと記事のURL(https://iko-yo.net/articles/15959)を記載ください
調査の結果、民泊を利用したことがある子育て世帯は1割程ですが、そのうちの9割以上が「満足した」「また利用したい」と回答しました。宿泊費を抑えつつ周囲に気兼ねなく過ごしたい子育て世帯のニーズにフィットしたことが民泊の高い満足度につながっています。
ホテル宿泊費の高騰や予約困難が続く状況は、民泊への注目が高まりやすく、子育て世帯に民泊利用が拡大していく土壌が整いつつあります。
民泊利用は約1割でも満足度9割超!使った人は大満足!民泊、子育て世帯の支持じわり

子育て世帯に「家族旅行で民泊を利用したことはありますか?」という質問をしたところ「利用したことがない」は89.29%、「利用したことがある」という回答は10.71%でした。

また「家族旅行に民泊を利用して満足しましたか?」という質問には、「民泊」を利用した子育て世帯のうち92.86%が「民泊を利用して満足した」と回答し、「民泊」利用者の満足度は非常に高くなっています。

「民泊」利用者の高い満足度を反映して、「今後も家族旅行に民泊を利用したいですか?」という質問の回答も「ぜひ利用したい」61.9%、「機会があれば利用したい」30.95%となり「利用したい」が合計で92.85%となりました。民泊を利用した子育て世帯の9割以上がリピート希望をもっています。
民泊を選ぶ理由は「料金・広さ・立地」子育て世帯の本音が浮き彫りに
子育て世帯が家族旅行で「民泊」を予約するときに重視したポイントについても聞きました。

1位は「宿泊料金の安さ・コストパフォーマンス」で、2位「部屋の広さや間取り」も重要なポイントとなっています。また3位には「目的地へのアクセスや周辺環境などの立地の良さ」が入りました。
民泊を利用する子育て世帯は、、宿泊コストを抑えたいという気持ちをもちつつ、家族で快適に過ごせる空間や移動のしやすさといった民泊ならではの魅力にも注目して選んでいます。

実際に子育て世帯が予約した民泊の「間取り」を見てみると、最も多かったのは「3LDK以上の大型アパートメント・一軒家」です。子連れや親戚同士で気兼ねなく過ごせる広さとプライベート空間を確保できる間取りの民泊が選ばれています。
民泊の「気楽さ&お得」が子育て世帯のニーズにジャストフィット!
「民泊」での過ごし方の目的についてもアンケートを行いました。
最も回答数が多かったのは「貸切できる広い宿で家族や友人同士だけで気兼ねなく過ごしたい」です。
フリー回答には、「子供が多少騒いでも周囲の客やスタッフに気兼ねをしなくてよい」「複数家族や祖父母との三世代旅行では、1部屋以上ある民泊で家族だけの時間を楽しみながら個々のプライベート空間も確保できてよかった」という声が多く見られました。「貸し切りで気兼ねなく過ごせる」点が民泊ならではの魅力として子育てファミリーの心をつかんでいます。

2位には「宿泊先は寝る場所と割り切り、観光拠点としてリーズナブルな宿泊をしたい」という現実的な選択肢が続きました。物価高が続く中で、コストが高くなりがちな家族旅行の宿泊費用を少しでも抑えつつ思い出作りをしたいという気持ちが表れています。
フリー回答には「家族旅行や三世代旅行でホテルを予約すると部屋を複数予約する必要がありコストが高くなる。そのため部屋数が多い民泊はコストパフォーマンスが高く感じられる」という声が多くみられました。
3位は「小さな子供歓迎の民泊で子供が喜ぶ宿泊をしたい」でした。これは「子供を飽きさせないようにする親の気苦労の軽減」と「子供が楽しめること」を両立させたいという親心を反映しています。
同じく3位には「自然豊かな場所のコテージや別荘のような民宿で自然体験を楽しみたい」という選択肢が入り、都市部では味わえない体験ができる宿泊スタイルとして「民泊」を選ぶ層が多いことも見逃せません。民泊は親子の思い出づくりや体験の場としても子育て世帯から注目されています。
※「民泊」を実際に利用したファミリーの感想や口コミは以下のリンクからご確認いただけます。
ママパパの声!「民泊ココがおすすめ!」いこーよファミリーラボ※本アンケートでは「民泊」予約に利用されている予約サイトについても調査を行いました。どのサイトが選ばれているのかなどの詳細はお気軽に弊社広報(pr@actindi.net)までお問い合わせください。
民泊“選択肢に入れていなかった”から“泊まってみたい”へ 子育て世帯に広がる民泊の可能性
民泊を利用したことがないファミリーには「民泊を利用したことがない理由や不安な点を教えてください」という質問も行いました。

最も多かった選択肢は1位「そもそも民泊を利用する選択肢がなかった」でした。続いて「清掃や衛生面が気になる」「どんなホストなのか分からず不安」と続きます。
こうした選択肢が上位に挙がっていることから「民泊=よくわからない・不安」といったイメージが子育て世帯のなかにあることがうかがえます。
「清掃や衛生面」は、上で紹介した実際に民泊を利用したファミリーが検討時に重視した項目の中で5位にランクイン。また、3位の「どんなホストなのか分からず不安」という声は、実際に民泊を利用したファミリーの検討ポイント4位の「宿泊者の口コミやレビュー」を重視する傾向ともリンクしています。清掃状況やホストに関する情報は、子育て世帯にとって宿泊先選びの重要な判断材料となっているようです。
ホテル高騰しすぎ…「民泊」の追風に? 子育て世帯のリアルにマッチした宿泊スタイル

近年、インバウンド観光客の増加の影響により、国内ホテル料金は高騰し予約がしにくくなっており、コストパフォーマンスの高い民泊への注目が集まりやすい状況となっています。
民泊には、子育て世帯が家族旅行の選択肢に入れにくい課題もありますが、一方で、ホテルとは違った魅力も多くあります。たとえば、広々とした空間を貸切で使えること、自由度の高い滞在スタイル、子連れでも気兼ねなく過ごせること、そして“暮らすように旅する”体験ができることなどがあげられるでしょう。

子育て世帯の民泊への不安が払拭され、「安心して利用できる宿泊」として認識がすすめば、民泊を検討する子育て世帯が増え、民泊は家族旅行における“新たな選択肢”の一つとなるでしょう。
引き続き、「いこーよファミリーラボ」では子育て世帯の消費行動のリアルな声を調査分析していきます。
※この調査内容を各種メディアに掲載・引用される場合は、掲載前に弊社広報(pr@actindi.net)にご連絡いただき、掲載・引用先に「いこーよファミリーラボ調べ」のクレジットと記事のURL(https://iko-yo.net/articles/15959)を記載ください
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