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子育ても家事も楽しく両立!話題の「子連れシェアハウス」とは?

キッチンやトイレなどを共有しながら、別々の家族が一緒に住む「シェアハウス」。今、シングルマザーが子どもと一緒に入居できるシェアハウス「ペアレンティングホーム」が注目を集めています。仕事や育児を楽しみながら自分の時間が持てるというこのシェアハウスを、企画・運営している一級建築士の秋山怜史さんにお話を伺いました。

賃貸住宅とシェアハウスはどこが違うの?

そもそも、シェアハウスとはどんなものなのでしょうか?

「1つの家を何人か(何世帯か)でシェアする住まいのことです。それぞれの居室は完全にプライベートなスペースですが、リビング、キッチンやお風呂などの水回りは共有スペースになっています。」

リビングやキッチンを共有することで、住人同士のコミュニケーションが密になって、家族のように一緒に過ごせるんですね。では、具体的に賃貸住宅とシェアハウスでは、何が違うのでしょうか?

「多くのシェアハウスは、保証人や敷金などが必要ありません。私たちが運営しているペアレンティングホームも同様なので、当面の着替えと布団さえあれば、すぐにでも入居が可能です」

「ちなみに月額料金は、家賃プラス共益費(水道光熱費など)。家賃相場は立地や設備等によって変わりますが、賃貸住宅と比べて特に安い、高いということはありません。うちのペアレンティングホームでは、仕事と育児のバランスや収入が安定するまでの短期間だけ利用する人も多いですよ。」と、秋山さん。

シングルマザーでも比較的簡単に入居できるところが、シェアハウスの最大の長所。通常の賃貸住宅の場合は、収入があってもシングルマザーだというだけで不動産屋から敬遠されることも多いそうです。


シングルマザーを応援!「ペアレンティングホーム」

秋山さんが企画・運営しているペアレンティングホームは、どのようなものなのでしょうか?

「ペアレンティングホームは、シングルマザーを応援するために生まれたシェアハウスです。建築家、保育園園長、不動産会社などが協力して『ペアレンティングホームプロジェクト』を立ち上げ、シングルマザーが仕事や育児を楽しみながら生活できる環境を整える取り組みをしています。」

「現在(2016年8月)、全国に5カ所あります。すべてシングルマザー専用で、3件は私たちが運営、1件は物件オーナーさんの直接運営、さらに1件は介護事業会社の社員寮として、その会社が運営しています。」

秋山さんは、シングルマザーが抱える悩みに対して応援できることはないか、とママと子ども専用のシェアハウスを思いついたそうです。

「忙しいシングルマザーには、『自分たちでコミュニティを作る余裕がないのでは?』と思ったんです。シングルマザー専用シェアハウスなら、1人で全部抱え込まなくていい環境を作れるのではないか? じゃあ、僕たちで作ろうと考えました。」

ペアレンティングホームには、シングルマザーならではの悩みに対応したコミュニティとしての機能があるんですね。


「ペアレンティングホーム」の共同子育て3つの魅力

シングルマザーにとって、ほかの家族と一緒に暮らすことはどんなメリットがあるのでしょうか。

◆子どもが孤立しない◆「大家族の兄弟のように育つ環境」

「まず、兄弟姉妹のような存在がたくさんできるところですね。シングルマザー家庭の子どもは一人っ子であることが多く、家の中ではママと2人きりになりがちです。シェアハウスでは他の子どもと遊んだり、けんかしたりしながら育つので、社会性が身に付きやすいと言われています。」

家の中で、ママ以外の大人たちと接する機会があることもポイント。いろんな価値観を持つ大人とふれあうことで、子ども自身も自分を客観的に見る目が養われます。

「ペアレンティングホームには、プロジェクトメンバーの石尾ひとみさん(保育園園長)が選ぶ良質なおもちゃや絵本を共有スペースに置いています。 一人っ子の場合、おもちゃを誰かと共有することがほとんどありません。『みんなのもの』として、譲り合う、片付ける、丁寧に扱うなど、物を大切にする心が養われると考えています。」

共有スペースを設けることで「みんなのもの」という認識が生まれ、物を大事にする子になるんですね。

◆ママが孤立しない◆「同じ立場で悩みを共有できる仲間がいる」

生活面だけでなく、ママのメンタル面にもいい影響を与えると秋山さん。

「シングルマザーは仕事も育児も 自分だけで抱え込みがちです。離婚や、一人で子どもを育てることを理解してもらえず、つらい思いをしている方も多い。シングルマザー同士で悩みを話し合えたり、励まし合ったりできる仲間がいるのはとても心強いことだと思うんです。」

ペアレンティンングホームの入居者には、調停などで別居中のママもいるそうです。親権や養育費のことなど、なかなか周囲に相談しにくいことも、同じ立場同士なら話しやすいですよね。

「他のママや子どもたちの目があることで、安心してわが子から目を離せるのも大きなメリット。わずかでも自分の時間が持てれば、気持ちに余裕も生まれます。」


◆ママのリフレッシュ◆「がんばるママを応援!チャイルドケアサポート」

ペアレンティングホームの特色として見逃せないのが「チャイルドケアサポート」です。

「仕事と子育てを両立中のママにアンケート(※)を取った結果、一番大変なのは夕飯の支度だということがわかりました。そこで、毎週決まった曜日にチャイルドケアスタッフが訪問し、夕飯の準備をサポートするサービス『チャイルドケアサポート』を考えました。」(※一級建築士事務所 秋山立花、日本シングルマザー支援協会調べ)

仕事、子どもの送迎、買い物、夕食づくりは大変です。週に1度でも代わりに作ってもらえるのはありがたいですね。

「ここで大切なのは『お母さんが家の中にいること』なんです。スタッフは、子どもを預るのではなく、ママのそばでお手伝いをする形です。子供と触れ合う時間だったり、セルフケアの時間だったりと、毎日忙しいママに余裕を取り戻す時間をあげたいのです。」

「どうしても子供を預ける必要があるときや急に保育園のお迎えに行ってほしい時などは、チャイルドシッターというベビーシッターサービスもあります。」

「さまざまな選択肢の中から、自分に合う形を選んでもらうようにしたいですね。私たちは、ママたちがもっと仕事と子育てを楽しめるようになればいいなと思っています。ペアレンティングホームが、その選択肢の一つになればうれしいです」

兄弟のように育つ子どもたち、悩みを共有できる仲間、負担を軽くしてくれるサービス。ママががんばりすぎて壊れてしまわないように母子だけで孤立しないように、上手にサポートしてくれるのが、ペアレンティングハウスの魅力なんですね。シングルマザーが子育てしやすい環境を作る方法の1つといえそうです。

お話を聞いたのは…

  • 秋山怜史さん

    1981年生まれ。神奈川県立横浜平沼高等学校で野球部の主将を務める。東京都立大学工学部建築学科卒業後、2008年一級建築士事務所秋山立花を設立。主に集合住宅や店舗の内装設計を行う一方、シングルマザー専用シェアハウス「ペアレンティングホーム」の立ち上げに携わる。

  • ペアレンティングホーム
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ライター紹介

宝水 幸代

1979年神戸生まれ。11年間の専業主婦生活から、思い立ってフリーライターに転身。小さい頃からの読書で培った、雑学と妄想力が武器。得意分野は医療系ライティング。歌やピアノでの音楽活動もしている。一人娘の母親。

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