テレビ番組では長年人気の企画ですが、実際、わが子に経験させるなら、何歳ぐらいからが適当なのでしょうか。また、経験させる際のコツやポイントにはどのようなものがあるのでしょうか。長年の保育士経験から現在はこどもコンサルタンントとして様々なメディアでもご活躍の原坂一郎さんにお話を聞きました。
確かに、テレビ番組ではスタッフが大勢いるので安心ですが、実際には何かトラブルがあったときに、連絡手段をもたない子ども一人では危険ですね。近所であったとしても、いきなりどこかのお店に買い物にいかせるのは安全面でハードルが高そうです。
「おつかいの初歩はお手伝いです。『テーブルにおはしを並べて』や『新聞を取ってきて』から始めて、 いざ家の外に出るなら『お隣に回覧板を渡してきて』程度が適当だと思います。おつかい=買い物ではないので、これも立派な「はじめてのおつかい」ですよ。こうして少しずつ段階を踏むことが大切です。年齢的には、家族以外の大人ともうまくコミュニケーションを取れるようになる5,6歳の年長さんぐらいからがいいでしょう。」
おつかいはお手伝いの延長線上にあるもので、お店で買い物をするといういわゆる「おつかい」は、家の中でのお手伝いができるようになってから、ようやくこなすことができる「家から距離のあるお手伝い」なんだそうです。
食パンを買ってきてと頼んだのに、子どもがあんパンを買ってきたとしても、「ありがとう。よく行ってきてくれたね」と言うこと。まずはできたことを褒めることが大事。親は間違っても「なにこれ?なんでこんなもの買ってきたの?」と最初に否定的な言葉を言わないこと。おつかいに限らず 子どもがよかれと思ってやったことを親が否定すると自信をつけさせるどころか、逆に自信を喪失させてしまうことになりかねない、と原坂さんは言います。
「また、先ほど言ったように、おつかいの初歩はお手伝いです。そして、 家の中の小さなお手伝いでも十分、子どもに自信をつけさせたり、満足感を味わわせたりすることは可能です。例えば包装紙で包まれた箱を開けさせる、というお手伝い。『○○ちゃんならできるよ。はさみは使わなくても手で開けられるよ』と自信を持たせて、アドバイスはほんの少しに。そして、箱が開けられたら『ありがとう。上手に開けられたね』と感謝を伝えてほめることです。子どもがやろうとしているはしから、『そんな開け方したら箱が壊れる!中身が落ちてしまうよ』などと文句めいたことは決して言わないことです。」
「はじめてのおつかい」には、子どもの年齢や能力に応じて、達成可能なことをさせること。
なにも買い物だけがおつかいではないこと。そして子どもが間違ったり失敗したりしても、決して否定せず、まずは感謝の気持ちを伝えること。
これらのことを肝に銘じて、まずは、ご近所さんへのお届けものから、レッツトライ!
テレビのまねをしてはいけない
「まず最初に言っておきたいのは、 テレビを参考にして、『3歳や4歳でもひとりであれぐらい遠くに行けるだ』と思ってはいけません。子どもをひとりで電車に乗せてはいけません。バスももちろんダメです。みなさんお気づきだと思いますが、テレビの場合はたくさんのスタッフが子どもに危険がないように見守っています。」確かに、テレビ番組ではスタッフが大勢いるので安心ですが、実際には何かトラブルがあったときに、連絡手段をもたない子ども一人では危険ですね。近所であったとしても、いきなりどこかのお店に買い物にいかせるのは安全面でハードルが高そうです。
「5〜6歳で、お隣へのお届けもの」が妥当
それでは、現実的に可能な「はじめてのおつかい」とはどのようなものなのでしょうか。「おつかいの初歩はお手伝いです。『テーブルにおはしを並べて』や『新聞を取ってきて』から始めて、 いざ家の外に出るなら『お隣に回覧板を渡してきて』程度が適当だと思います。おつかい=買い物ではないので、これも立派な「はじめてのおつかい」ですよ。こうして少しずつ段階を踏むことが大切です。年齢的には、家族以外の大人ともうまくコミュニケーションを取れるようになる5,6歳の年長さんぐらいからがいいでしょう。」
おつかいはお手伝いの延長線上にあるもので、お店で買い物をするといういわゆる「おつかい」は、家の中でのお手伝いができるようになってから、ようやくこなすことができる「家から距離のあるお手伝い」なんだそうです。
できた、ほめられた、楽しかったの3つがおつかいを楽しくする
「そもそも、私たち親が子どもに「はじめてのおつかい」をさせたい目的はなんでしょう。自信をつけさせたい、自己肯定感を持たせたい、満足感や達成感を感じさせたい、といったところでしょうか。そうであれば、 まず、子どもがしたことに対して親が『ありがとう』と感謝を伝えること。そして子どもの年齢や能力に応じて、達成可能なものをさせることです。できた、ほめられた、楽しかった。この3つの「快」の気持ちが得られれば、子どもはおつかいが好きになり、次につながっていきます。逆に、途中で転んだ、間違ったことをして怒られた、など「不快」な気持ちがやってくれば、子どもはおつかいが嫌いになってしまいます。」食パンを買ってきてと頼んだのに、子どもがあんパンを買ってきたとしても、「ありがとう。よく行ってきてくれたね」と言うこと。まずはできたことを褒めることが大事。親は間違っても「なにこれ?なんでこんなもの買ってきたの?」と最初に否定的な言葉を言わないこと。おつかいに限らず 子どもがよかれと思ってやったことを親が否定すると自信をつけさせるどころか、逆に自信を喪失させてしまうことになりかねない、と原坂さんは言います。
「また、先ほど言ったように、おつかいの初歩はお手伝いです。そして、 家の中の小さなお手伝いでも十分、子どもに自信をつけさせたり、満足感を味わわせたりすることは可能です。例えば包装紙で包まれた箱を開けさせる、というお手伝い。『○○ちゃんならできるよ。はさみは使わなくても手で開けられるよ』と自信を持たせて、アドバイスはほんの少しに。そして、箱が開けられたら『ありがとう。上手に開けられたね』と感謝を伝えてほめることです。子どもがやろうとしているはしから、『そんな開け方したら箱が壊れる!中身が落ちてしまうよ』などと文句めいたことは決して言わないことです。」
「はじめてのおつかい」には、子どもの年齢や能力に応じて、達成可能なことをさせること。
なにも買い物だけがおつかいではないこと。そして子どもが間違ったり失敗したりしても、決して否定せず、まずは感謝の気持ちを伝えること。
これらのことを肝に銘じて、まずは、ご近所さんへのお届けものから、レッツトライ!