電車を利用する場合、小学生になると子ども運賃が発生します。通学や習い事、お出かけのときであっても、頻繁に電車に乗るのであれば、毎回切符を購入するのは面倒ですよね。できればSuicaを持たせたいけれど、きちんと子どもの運賃で精算できるのかな…?などと疑問に思っていたら、なんと、『こども用Suica』なるものが存在するのです! 作り方や利用時の注意点などを、JR東日本さんに伺いました。
記名式の『My Suica』子どもの情報を登録して自動精算

自動改札で子ども運賃を精算できる『こども用Suica』。一体、どのような仕組みなのでしょうか?
「こども用Suicaといっても、カードのデザインが変わったり、何か特別な仕組みがあるわけではなく『通常のSuicaを子ども運賃用に設定する』という手続きを行います。」
「Suicaには無記名式の『Suicaカード』と記名式の『My Suica』がありますが、子ども用は氏名、生年月日、性別などの情報を登録して、その情報で子ども料金かどうかを判別するため、My Suicaのみとなります。通学などで頻繁に利用する方にはMy Suicaに定期機能がついた『こども用Suica定期券』もあります。」
「いずれも、子ども用には切符と同じように、『小』というマークが入ります。また、改札でこども用Suicaをタッチするとピヨピヨという音がなったり、ランプが点灯することで、大人と子どもの見分けができるようになっています。」
ちなみに、こども用Suicaは、子ども運賃の期間だけ使用ができるので、有効期限は小学校卒業年の3月31日まで。期間が過ぎると使えないように設定されていますが、手続きをすれば、引き続き同じカードを大人用とすることも可能です。
保険証などで本人確認が必須! 親の代理購入も可能
では、こども用Suicaはどのような手順で購入ができるのでしょうか?
「Suicaエリア(首都圏エリア、仙台エリア、新潟エリア)内にある、JR東日本の駅の『みどりの窓口』で購入できます。購入の際に本人確認をしますので、券売機で買うことはできません。保険証など、利用するお子さんの確認ができるものをご用意ください。」
「お子さん本人がいなくても、ご家族が代理で購入できます。窓口の申込書に子どもの氏名、生年月日、性別を記入して申し込みを。デポジット500円とチャージ1500円で、2000円の初期費用がかかります(編注:2021年4月現在、デポジット500円含む1枚1,000円から購入可能です)。特に問題なければ、すぐに発行となります。」
カードに登録する情報をもとに子ども運賃を精算するため、本人確認できるものは必須! 忘れるとその場で手続きができないので、気をつけましょう。さらに、こんな注意点も。
「こども用Suicaと同じ仕組みの『小児用PASMO』もありますが、『こども用Suica』、『こども用Suica定期券』と重複して作ることはできません。子ども1人につき、この3枚の中からいずれか1枚しか持てないことになっています。」
地下鉄などの鉄道26事業者・バス5事業者で購入できる『小児用PASMO』。こども用Suicaと内容は変わらないので、自宅近くに購入できる場所があるなど、より便利な1枚を選びましょう。
こども用Suicaのチャージ残高は券売機で確認

1枚持っていれば、JRに地下鉄、バスまでタッチ&ゴーで乗車できるこども用Suica。でも、頻繁に利用していたら、チャージの残高がすぐになくなってしまいそう…。親が子どもの持っているSuicaの残高を知る方法は?
「自分が使用しているSuicaであれば、自動改札を通る時に表示されるので、その際に確認する方が多いと思いますが、こども用Suicaではそれは難しいと思います。チャージ残高を確認する他の方法として、券売機にSuicaを入れると自動的に残高が表示されますし、履歴の表示や印字も可能です。」
こども用Suicaはオートチャージができないので、チャージの残高については、親がこまめにチェックする必要がありそうですね。
旅行や帰省などで電車の利用が増える夏休み。こども用Suicaを作って、快適&スムーズな電車の旅を楽しみましょう!