日本の伝統食「お節料理」を離乳食にもとりいれたい!
離乳期の子どもと、今年お正月を迎えるパパやママ! 今年は大人のとりわけで、離乳食おせちを作ってみませんか?
おせち料理は、もともと、神事のお供え料理を節会の料理と呼び、宮中のしきたりが民間に伝わったものから始まったといわれ、無病息災と子孫繁栄を願って作るものです。一つひとつの材料にも意味がこめられているため、食べる練習を始めた離乳期の子どもたちにもぜひ食べさせてあげたいですね。
ご自身ももうすぐ離乳食スタート! というお子さんのいる料理研究家・神野佳奈子先生に教えていただきました。
今回教えていただいたとりわけ離乳食おせち
- たまごとパン粉で作る伊達巻き
- 薩摩芋とりんごのきんとん
- 小さな柚子に入れた紅白なます
- くろまめ
- めで鯛&細い結び昆布
- にんじんとだいこんの煮物
- 里芋とかまぼこの市松模様
たまごとパン粉で作る伊達巻き
材料
卵1個、パン粉大さじ2、水大さじ3、砂糖小さじ1/2
作り方(レシピ)
- 材料をすべて混ぜあわせる
- 卵焼き用のフライパン半分を使うように流し入れ両面を焼く
- 焼けたら温かいうちに「鬼巻きす」を使って巻く。
鬼巻きすがないときには? 何で代用したらいいの?
鬼巻きすが場合は、写真のようにまず伊達巻きをラップで巻き、その上からお箸を何膳か使い輪ゴムで止めて模様を作ります。これでとってもかわいい小さな伊達巻きの完成です。
粉ミルクを入れてもOK!
粉ミルクが残っていたら、最初に材料を混ぜ合わせるときに大さじ1程度入れると月齢の低い赤ちゃんは食べやすいですね。栄養価の高い伊達巻きをつくることができます。
卵を焼くときは焦げ目をつけるとプロっぽく!
卵を焼くときは、少し焦げ目がつくようにして焼くと、出来上がりがぐっと伊達巻きらしくなります。
お節料理の”伊達巻き”の意味
「だてまき」の縞模様に似ているからその名がついた。お節料理に入れることで、派手さや華やかさを演出することができる。
薩摩芋とりんごのきんとん
材料
薩摩芋、りんご、塩、水
作り方(レシピ)
- 少な目に作る場合は薩摩芋100グラムの皮をむき細かく切る。
- りんご1/4も皮をむき細かく切る
- 鍋に薩摩芋とりんご、水100シーシー(ひたひたになる程度)、塩小さじ1/4を加え水気が少なくなるまで煮る
- 再度火にかけ水気をとばしつぶす。
月齢によって形をかえて!
ペーストにしたり、サランラップを使って茶巾しぼりにしたり、子どもの月齢に合わせて形を変えて出すことができます。茶巾の大きさは、子どもの食べる量に合わせて調整してください。
薩摩芋とりんごの甘みだけで作るので、甘味の強いきんとんが苦手な大人にもおすすめです。大人が食べる場合は粗くつぶして茶巾にしてもいいですね。
塩を入れたくないときには、入れなくてもOK!
塩はいれなくても十分美味しくいただけますが、さつまいもの甘味がたりないときは、塩を入れることで甘味をきわだたせることができます。
お節料理の”きんとん”の意味
黄金の色合いを意味。お節料理に入れることでぐっとお節が豪華に見える
小さな柚子に入れた紅白なます
材料
大根、にんじん、酢、塩、柚子果汁、砂糖
レシピ(作り方)
- 大人のなますを作るとき、塩もみの手前でとりわける。(塩もみした後に取り分ける場合は、しっかりと水洗いする)
- 1を子どもに合わせて細かく切り、少量の甘酢で和える。(月齢によって刻む大きさを調整する)
子どものなますは、大根よりもニンジンを多めに!
大人用のなますは、大根の白色とニンジンのオレンジ色のバランスをとるために、ニンジンよりも大根の量を多くすることが多いですね。
大根には消化酵素が多くふくまれているため、離乳期の子どものなますでは、ニンジンの量を大根よりも多くするのもおすすめです。
調味料をなるべく使いたくない場合は?
まだ塩などの調味料を使いたくない場合は、大根とニンジンをさっとゆでてしんなりしたものを、少量のお酢であえてもいいですね。ゆずの果汁があれば、できればゆずの果汁であえてあげると子どもも喜びます。
柚子の入れ物に入れるときは、お皿の右上へ!
柚子の入れ物(黄色く丸いもの)は、お皿に入れるときは、月や太陽をイメージして右上へ置きましょう。半分に切った柚子のまわりにざくざくと切れ目を入れて縁をかざっても素敵です。
お節料理の”紅白なます”の意味
酢に使う「橙(だいだい)」は、子孫が代々(だいだい)続いていくことを。紅白なますは、お祝いの水引を形どったもので、紅白のめでたい彩りからおめでたいとされる。
くろまめ
材料
市販の黒豆
作り方(レシピ)
- 黒豆は市販のものをさっとお湯であらうように湯通しします
- 串にさして盛り付けます(薄皮が気になる方はとってあげてください。月齢が低いあかちゃんは細かく刻んであげましょう)
お節料理の”黒豆”の意味
「まめまめ」しく働くように、まめに(健康に)暮らせるように
めで鯛&細い結び昆布
材料
お刺身用の鯛、市販の昆布(またはおにぎり用の昆布)
作り方(レシピ)
- お刺身用の鯛をさっとゆでる
- 食べやすい大きさに切ってもりつける
- (黒豆の横にある昆布の写真は)昆布は市販のやわらかくなった昆布を細く切り結ぶ。または、ごはんの上になどにのせる味付き昆布を湯で洗い結んでもよい(写真は、おにぎり用の昆布を使ったもの)
お節料理の”鯛”の意味
「おめでたい」の「たい」
お節料理の”昆布”の意味
「よろこぶ」の「こぶ」
にんじんとだいこんの煮物
材料
にんじん、大根、二番だし
作り方(レシピ)
- にんじんとだいこんを二番だしで煮る
- 花形にあしらい盛り付ける
離乳食お節の煮物は、二番だしで薄味にしあげよう!
二番だしで煮た野菜は薄味なので赤ちゃんにおすすめです。月齢の高くなった赤ちゃんには一番だしでしっかりと煮てあげてもいいですね。まだ月齢の低い赤ちゃんは細かく切ったりペーストにしたりしてあげるなどの工夫を。
里芋とかまぼこの市松模様
材料
里芋、かまぼこ
作り方(レシピ)
- 里芋は上と下の部分を包丁で切り、皮のままひたひたの水で茹でる
- 里芋に火が通ったら皮をむき、かまぼこと同じ大きさに切る
- かまぼこと里芋を組み合わせて市松模様を作る
- 月齢の低い赤ちゃんにはもっと細かく切ってあげて下さい。
里芋の皮をツルッと簡単にむくためには?
里芋の上と下の部分を写真のようにあらかじめ切っておくと、皮をむくときにツルッと簡単にむきやすくなります。
お節料理の”里芋”の意味
子芋がたくさんつくことから子宝恵まれるように
子どもの食べる様子に合わせて調整しながらおせち料理を楽しもう!
今回は、離乳食が落ち着いてきて固形のものもどんどん食べられるようになった赤ちゃんをイメージして盛り付けしました。
子どもの様子に合わせて、細かく刻んだりペーストにしたりして、ぜひ親子でおせち料理を楽しんでください。彩りをうまく残して盛り付ければ、離乳食でも十分素敵なお節料理になりますよ。
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