年末から年始にかけて行うしめ縄・輪飾り・門松・鏡餅・年賀状・初詣などの正月関係の行事。これらは、いつまでにどのようにやったらいいのでしょうか? またその意味を子どもたちにどのように説明したらいいのでしょうか? NPOマナー教育サポート協会理事長で「現代礼法研究所」を主宰する岩下宣子先生に教えていただきました。
親子におすすめのお正月イベントをチェックしめ縄や輪飾り、門松はいつからいつまでに飾るの?いつまでにしまうの?

しめ縄・輪飾り・門松を飾るのはいつから?
12月13日から12月28日までの間と12月30日。最近では12月25日以降に始めることも多くなってきています。
昔は12月13日からお正月の準備をはじめていましたが、最近では12月25日のクリスマスが終わったころに飾り始めることが多くなりました。
また、29日に飾ることを、「苦松(くまつ)」「苦餅(くもち)」といい、しめ縄や輪飾りを飾ったり、お餅をついたりすることを避けたほうがいいとされています。
また、31日は「一夜飾り」といわれ、一夜しか飾らないお葬式を連想するためこちらもおすすめできません。
しめ縄・輪飾り・門松はいつまでにかざるの?
どんと焼きなどで炊き上げることができない場合は、ごみ袋に塩を少しふり、しめ縄や輪飾りをきれいな包装紙で包んで入れるといいですね。
東京では1月7日の松の内にしまいます。また、地方によっては1月15日の小正月まで飾っておいて、どんと焼きでおたきあげすることもあります。
子どもにこう伝えよう>>しめ縄・輪飾り・門松

お正月にやってくる年神様は、ご先祖さまです。しめ縄や輪飾りを飾るのは、年神さまに掃除が終わって綺麗になりましたよ、どうぞいらしてください。と知らせる意味もあります。
門松も是非飾りましょう
マンションなどで門松を飾りにくい場合は、門松を印刷したものを使うのもおすすめです。年神さまは、枝が上を向いて生えている松の木を通って天からみなさんのお家へやってきて、鏡餅に宿ります。
門松は年神様に来ていただくためのアンテナの役割をしますので、是非飾ってください。松を使ったリースで代用してもいいと思います。
鏡餅はいつまでに出すの?いつまでにおろすの?

鏡餅はいつまでにかざるの?
しめ縄や輪飾りを飾るのと同様に、大掃除が終わって、12月13日から12月28日までの間と12月30日。最近では12月25日のクリスマス以降に飾ることが多くなってきています。
鏡餅はいつおろすの?
1月11日の鏡開きの日におろします。
子どもにこう伝えよう>>鏡餅

お正月にいらっしゃる年神様は、ご先祖様であると同時にお米の神様でもあります。年神様は、大掃除が終わって門松が飾られると松を伝って家の中に入られて鏡餅に宿ります。鏡餅が丸い形をしているのは、神社のご神体を表す鏡と同じ形をしているためです。
また、「鏡開き」の日には、鏡餅でお汁粉などを作っていただきます。この時に鏡餅を「切る」といわずに「割る」と表現するのは、武士の世界で「切る」という言葉が縁起の良い言葉でなかったためです。
言葉に霊が宿る、言霊の国に私たちが生きていることを子どもにも伝えてあげるといいですね。
年賀状をいつまでに出すの? 年賀状の返事はどうするの?

年賀状をいつまでに出すの?
昔は、三が日にお世話になった方たちにご挨拶に行きました。今ではその代わりに年賀状を送ります。その意味でも、元旦から三が日までには届くように出したいですね。
子どもにこう伝えよう>>年賀状

年賀状を送ることが、新年のご挨拶にお伺いすることの変わりであることから、年賀状に書くことも決まってきます。
【年賀状に書くこと】
年賀状に書くこと
- 賀詞
- 昨年のお礼
- 今年もよろしくお願いしますという(ご指導などを願う)言葉
- 月日
賀詞は、「謹賀新年」、や「迎春」などの言葉のことを言います。
賀詞の使い方の注意
- 「謹賀新年」などの4文字の賀詞—目上の人に送る場合
- 「迎春」などの4文字以下の賀詞—同じ立場か目下の人へ送る場合
また、元日は1月1日のことです。「元日 1月1日」と月日を書くことはやめましょう。
送っていない相手から年賀状が届いたら?いつまでに返信するの?
すぐに返信を。遅くても1月15日までには返信をしましょう。
すぐに返信を出すことが大事なことですが、年賀状を出せるのは1月15日の小正月までです。
また、この場合には、「早々に年賀状をありがとうございます」とついつい返信をしたくなりますが、そうすると年賀状が来るあてのない方から届いたという印象を相手に与えますので、通常の年賀状と同じように「おめでとうございます」でいいかもしれませんね。
初詣はいつまでに行くの? どんな風に子どもに伝えるの?

初詣はいつまでに行くの?
昔は元日に行くものでしたが、少しずつ伸びて最近では三が日(1月3日)や松の内(1月7日)ごろまでに行くようになってきています。
子どもにこう伝えよう>>年賀状

いつまでに行かなければいけないというものではありませんが、なるべく1月中には済ませたいものです。また、行くときには、シャワーをあびて身を清め、きれいな服装で行くのもいいですね。
「どうしてきれいな服装でいくの?」という質問が子どもから出たら、「大切な人に会いにいくときはきれいな服装でいくのよ」などと教えてあげるのもいいかもしれませんね。
日本の伝統行事を日常の中で
子どもが生まれると、伝統的な季節の行事がとても身近なものになります。親子で一緒に行事をすることにより、親は改めて行事をおさらいする楽しみがあり、子どもは両親との楽しい時間を過ごす機会になります。大切な時間にしていきたいですね。
親子で楽しめるお正月イベントをチェック!
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