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保育園育ちと幼稚園育ちで、成長に違いは出るの?

2015年4月27日近藤 浩己
幼稚園なのに夜まで子どもを預かってくれたり、保育園なのに教育に力を入れたりと、その違いが分からなくなってきた保育園と幼稚園。どちらに入園させるかで、子どもたちに「成長の違い」は出るのでしょうか?専門家に聞いてみました!


「育てる」のが保育園、「教育する」のが幼稚園

「そもそも保育園と幼稚園は、施設としての『目的』が違います。」

そう話すのは、保育・育児アドバイザーであり、横浜市の認定こども園エクレス保育園舎の施設長でもある松原美里さん。保育園は、働く親に代わって子どもの育ちに寄り添うのが目的である一方、幼稚園は、小学校に上がる前の子どもを導く「教育」を行う場所だといいます。

保育園と幼稚園では、テーマが違う

では、それぞれの施設で、教育方針やカリキュラムにはどんな違いがあるのでしょうか?

保育園は子どもの生活基盤を育てる場所。メインとなる活動を行うのは幼稚園と同じですが、愛着関係や体力、生活習慣を大切にします。例えば、うれしい、悲しい、くやしいなど、子どもの感情に寄り添い抱きしめたり、一人ひとりの視線や言葉を受け止め、微笑みかけながら寄り添います。そうすることで『自分は愛されている。世の中は安全で安心な場所だ』といった、基本的な安心感を感じ、成長していく意欲につながります。その上で、トイレに行く、脱いだ服をたたむなど、自分でできることを増やしていきます。」

また、「育てる」というスタンスの中では、食育も大きなテーマだとか。栽培や給食・芋掘りなどの体験を通して、食べ物が体を作っていることやおいしく食べる大切さを教えるといいます。
一方の幼稚園は、子どもの学びを導く場所だと松原さんは話します。

「幼稚園での活動には『目的』があります。感覚としては授業に近く、小学校の幼児期バージョンとイメージをしてみて下さい。お友達や周囲に対する意識・自己認識などを学ぶ社会性を養い、みんなで目的に向かって力を合わせることで達成感や自信を高めていく体験の場といった活動が多いのも特徴です。」

自分のことは自分でする、ごはんはおいしく食べる、そうした、より生活に密着した学びがあるのが保育園。みんなで達成感を感じることで、協調性を養っていくのが幼稚園ということですね。

保育園では「生きる力」、幼稚園では「社会性」が身につく

保育園で育つ子と幼稚園で育つ子、それぞれ、成長面で何か違いが出てくるのでしょうか?

保育園で伸びるのは「生きる力」と松原さん。

「生きる力というと少しオーバーですが、自分でできることは自分でするという自立心、生活に必要な力が保育園では身につきます。」

一方、幼稚園で身につくのは「社会性」だそう。

「毎年クラス替えが行われる幼稚園では、いろいろなお友達との出会いの中でお互いを受け入れ、感情の折り合いの付け方やルールを学んでいきます。また、友達同士で刺激を受け合いながら、一緒に成長する喜びを知る場所でもあります。遊びながら、学ぶ。その後の小学校につながる『学びの準備期』といえるでしょう。」

保育園では生きる力、幼稚園では社会性、それぞれの基礎が培われるというわけですね。

就学後に家庭でできるフォローアップ

どちらも子どもを育てるための場所とはいえ、それぞれに役割があり、焦点を当てる場所が違うと言えそうですが、小学校では保育園育ちも幼稚園育ちも、みんな同じ教室で学びます。子どもたちがスムーズに学校生活に溶け込めるように、就学後でも、親がフォローできることはあるのでしょうか。

保育園の子どもの場合:「ルールを守ること」をフォロー

「小学校に入学すると、集団生活がメインとなるため、子どもの個性を尊重する保育とのギャップに戸惑うことがあります。そうしたことを理解できるよう、日頃から家庭内で集団生活に必要なルールを伝え、慣れておくのがおすすめです。例えば、ママがお話しているときは座って聞く、絵本を読んだりお絵かきをするときなど、子どもが集中できる時間を作ってみる、などです。」

幼稚園の子どもの場合:「自立する力」をフォロー

「いろいろ手伝ってあげたくなる気持ちをぐっとこらえて、自分のことを自分でできるよう、ランドセルの中身の準備や、翌日に着る服の用意・片付けなども、やり方を教え子どもにさせていきましょう。子どもに自覚が芽生え、自立への意欲へとつながります。」

さらに、松原さんは、どちらの環境で育った子どもにも、共通するフォローアップがあると話します。

「入学は子どもにとって大きな環境の変化。情緒不安定になる子もいるようですが、子どもの成長は『らせん階段』といわれています。同じ場所をぐるぐる行ったり来たりしながらも、気づけばゆっくりと成長しているもの。できないことを叱るのではなく、話を聞く、抱きしめるなどして不安をママがしっかりと受け止め、大丈夫だよと背中を押してあげてください。そうすることで子どもは満たされ、前に進む力が出てきます。」

苦手なことは優しくフォローして、子どもたちが不安なく新しい環境に適応できるよう、しっかりと見守ってあげたいですね。

お話を聞いたのは…

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ライター紹介

近藤 浩己

1974年生まれ。ライターズオフィス「おふぃす・ともとも」のライター。トラック運転手からネイルアーティストまでさまざまな職を経験。しかし幼い頃から夢だった「書くことを仕事にしたい!」という思いが捨てきれずライターに。美容・ファッション系ライティングが得意だが、野球と柔道も好き。一児の母。

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