家族で海のレジャーを楽しみたくても、普段からあまり馴染みがなかったり、小さな子供連れで海水浴に不安があるファミリーもいるはず。そこでおすすめしたいのが潮干狩りです。
海ならではの自然を満喫できるほか、砂遊びや磯遊びも同時に楽しめるので、小さな子供がいるファミリーにもピッタリです。また、波などがないので、溺れたりする心配がないのも親にとっては大きなポイントですね。
そこで、東京湾で潮干狩りができる千葉県富津市の「富津海岸潮干狩り場」を運営・管理する「富津漁業協同組合」のスタッフに、初めてでも親子で楽しめる潮干狩りのポイントや持ち物、採り方などを教えてもらいました。
ファミリーで行く際の潮干狩りの持ち物

家族で潮干狩りに行く際に必要な持ち物を教えてください。
「熊手や網、バケツは最低限そろえておきたいアイテムです。ほかには、採った貝を持ち帰るためのクーラーボックスやマリンシューズ(長靴でも可)、紫外線や日焼け対策に帽子やラッシュガードなどがあるといいですね。また、子供の着替えなども必要に応じて準備しておくと安心です」
※富津海岸潮干狩り場では、入場料に網も含まれます。
「また、素手だと貝で手を切ってしまうこともあるので、自宅にあるゴム製の手袋や軍手などを用意しておくといいでしょう。そのほか、意外に便利なのが折りたたみ式の小さな椅子です。かがみながらの作業になるので、腰への負担軽減におすすめですよ」

「小さな子供のいる場合は、砂遊びにピッタリな小さなバケツやスコップなどプラスチック製の玩具があるといいかもしれません」
小さな子連れファミリーのおでかけは、なにかと荷物が多くなりがち。手軽な道具で始められる潮干狩りなら気軽に楽しめますね。
持ち物リスト
熊手、網、バケツ、ラッシュガード、マリンシューズ、レジャーシート、着替え、ペットボトル(砂抜き用の海水を持ち帰るため)、軍手、プラスチック玩具(砂遊び用)、クーラーボックス(貝を持ち帰るため)。
潮干狩りができる時期は?

潮干狩りができる時期や時間はいつでしょうか。
「地域によっても異なりますが、だいたい3月〜9月まで可能です。引き潮が大きい数時間のみ潮干狩りができ、場所や日程によって潮の満ち引きは異なります。公式サイトで安全に潮干狩りできる日程や時間がわかる潮見表があるので、必ず事前に確認してからでかけてください」
採り方のポイント

貝の採り方にコツはありますか?
「熊手を使って3〜5cmほど浅く掘るのがポイントです。それ以上深く掘ってもいないので、広く浅く掘るといいと思います。なかには、小さな貝が採れることもありますが、その場合はまだ子供なので戻してあげてくださいね」
砂を掘って宝探し感覚でできる潮干狩りは、小さな子供も簡単で夢中になれますね。
一般的にどんな貝が採れるのでしょうか?
「ここでは、アサリやハマグリを採ることができます。アサリは黒や茶色などさまざまな模様があり、大きさは3〜4cmほどです。ハマグリは表面がツルツルしているのが特徴で、5〜6cmほどの大きさです」
採った貝はどうやって持ち帰ればいいでしょうか?

「採った貝は、3〜6時間ほど海水につけて砂抜きをしたあと、真水で洗って冷蔵保存してください。寒い時期ほど長めに砂抜きが必要になります。また、1日で食べきれないほど大量にある場合は、砂出しあとに小分けして冷凍保存してください。食べる時は解凍せずに調理をしてください」

「富津海岸潮干狩り場では、砂抜き用の海水を持ち帰れる場所を用意しているので、持参していただいたペットボトルで持ち帰ることもできます」
夢中になってついたくさん採ってしまっても、保存方法を知っておけば安心ですね。また、最近では貝毒の影響を鑑みて、採った貝と安全な貝を交換する施設も増えています。施設によって異なるので、その点もしっかり把握しておくといいですね。
潮干狩りは、手軽にできる夏にピッタリの海のレジャー。小さな子供やまだ泳げない子供でも砂遊びや宝探しのように家族で思い切り海の遊びを満喫できます。今年の夏は家族で潮干狩りに挑戦してみてはいかがでしょうか。
※海水浴を楽しむ際は、安全に直結する「ライフジャケット」の着用を心がけましょう。正しい知識を親子で一緒に学び、楽しく安全な海水浴を楽しみましょう。