専門店に行列ができ、イベントが開催されるなど、大人気の「タピオカドリンク」。一方で、子供に飲ませても大丈夫なのか、体にいいのかなど気になるママも多いはず。
そこで今回は、子育て両立・共育支援事業を行う「エスキッチン」で食育サポーターとして活躍する管理栄養士・食物アレルギー栄養士の川島美由紀(かわしま・みゆき)さんに、最近話題の「タピオカ」について教えてもらいました。
そもそも「タピオカ」とは?
ミルクティーなどに入った「タピオカドリンク」が人気ですが、そもそも「タピオカ」はどういった食べ物でしょうか?
「タピオカは『キャッサバ』という南米原産のイモの一種からできています。キャッサバの根茎から製造されたでんぷんを粒状にしたのがタピオカです」
「本来タピオカは無色透明です。黒いイメージがあるのは、台湾などのタピオカドリンク専門店で、黒糖やカラメルなどで色を付けした『ブラックタピオカ』を使用しているためです」
「また、日本のコンビニやスーパーで売っている市販のタピオカドリンクに入っているものは、ほとんどがイカスミ色素で色付けされています。イカの食物アレルギーがある人には注意が必要です」
では、タピオカにはどんな栄養素があるのでしょうか。
「タピオカは、キャッサバのでんぷんで作られているため、ほとんどが炭水化物になります。炭水化物は、カラダを動かすエネルギー源で、ご飯や麺・パンなどにも多く含まれる栄養素です。ただ、ご飯にはたんぱく質などの栄養素も含まれていますが、タピオカにはほぼ炭水化物しか含まれていません。食事としてではなく、嗜好品(おやつ)程度に考える方がいいでしょう」
タピオカは何歳からOK? 注意点は?
子供がタピオカを口にするのは、何歳くらいが適切でしょうか?
「具体的に何歳とは言えせんが、目安として、噛んでちゃんと飲み込める3歳以上であれば大丈夫です。また、通常はストローで飲むことが多いですが、子供の場合は、喉を詰まらせてしまう心配があります。ですので、スプーンで食べる方が安全です」
ほかに注意点などはありますか?
「専門店では、タピオカがミルクティーに入っていますが、カフェインを含むので、子供にはほうじ茶ラテなど、カフェインがないものがおすすめです。どちらにしても砂糖がたくさん入った甘い飲み物なので、たくさんの量を頻繁に飲むのは避けましょう」
「タピオカドリンク」は自宅で簡単に作れる!
最近はスーパーなどにも売っていますが、同じものなのでしょうか。
「確かに、スーパーや100円均一でも販売されているようです。その多くが乾燥タピオカで、成分的には同じです。専門店でタピオカドリンクを購入すると、結構な値段がするので、乾燥タピオカを購入して、自宅でタピオカを楽しむのもおすすめです」
簡単にタピオカドリンクは作れるのでしょうか?
「スーパーなどで買ってきた乾燥タピオカを沸騰したお湯で茹でるだけで、つるつるもちもちのタピオカになります。それを好きな飲み物とあわせれば、さまざまな味のタピオカドリンクが楽しめますよ」
大流行の「タピオカドリンク」。食べ方などに注意が必要ですが、工夫をすれば親子で楽しめそうですね。