「いこーよ」と「ばうむ合同会社」(高知県長岡郡本山町)が共同運営する「6歳になったら机を作ろう!」プロジェクトが、ウッドデザイン賞2017を受賞しました。2017年12月7日に東京都内で行われた、受賞式の様子をレポートします。
「ウッドデザイン賞」って?

ウッドデザイン賞とは、「木」に関するあらゆるコトやモノを対象に、くらしを豊かにする、人をすこやかにする、社会を豊かにするという3つの消費者視点から、すぐれた製品や取り組みなどを表彰しようというもの。
木の良さや価値を再発見させる製品や取り組みがウッドデザイン賞に選ばれると、広報活動の助けにもなり、製品や取り組みをより多くの人に知ってもらえる機会にもなります。そしてまた新たな価値や取り組みが生まれ、イノベーションが生まれるのです。
その結果、森林の整備が進み、国産材の需要もひろがり、木のある暮らしへの関心が高まることを目指しています。
ウッドデザイン賞には、「ライフスタイルデザイン賞」「ハートフルデザイン賞」「ソーシャルデザイン賞」の3つの部門があり、「6歳になったら机を作ろう!」は「ソーシャルデザイン賞」に入賞することができました。
「ソーシャルデザイン部門」での受賞には、
・木を使い、地域や社会や森林を活性化しているか。
・継続的な森林利用の仕組みを生み出しているか。
・木材を利用する意味を啓蒙しているか。
などが重要ポイント。
「6歳になったら机を作ろう!」プロジェクトは、それらの点を評価していただくことができたと、大変うれしく思っています。
また、「6歳になったら机を作ろう!」プロジェクトは、スタッフだけでなく、参加して木を間伐したり、学習机を作ってくれる親子の皆様がいなくては、成り立たないプロジェクト。
今まで参加してくださった100組を超える親子の皆様と共に、受賞させていただいたと、スタッフ一同、大変感謝しております!
「ウッドデザイン賞2017」受賞式レポート
3回目を迎えた今年は、453点の応募作品の中から250点が「ウッドデザイン賞」を受賞。その中から、最優秀賞(農林水産大臣賞)1点、優秀賞(林野庁長官賞)9点、奨励賞(審査委員長賞)15点が選ばれました。
最優秀賞(農林水産大臣賞)は、秋田市中心部のJR秋田駅や自由通路、待合ラウンジなどを地元県産材で統一した、「ノーザンステーションゲート秋田プロジェクト」(秋田県)。
優秀賞(林野庁長官賞)には、家具用材に不向きといわれている針葉樹の吉野杉を、特殊な形成技術を使って活用した家具の「CLシリーズ」(奈良県)。意匠も美しく、強度も座り心地も安定感もすばらしいと評価されました。
同じく優秀賞(林野庁長官賞)には、国内初のCLT(Cross Laminated Timber)技術を利用して、木造ながら開放的な空間を生み出した「宿毛商銀信用組合本店」(高知県)と、全国5都市で開催された木造総合展示会の「木と住まいの大博覧会〜人と木が出会う場所」(神奈川県)が受賞。
いずれの作品も、デザインのクオリティがとても高いのはもちろんのこと、木が持つ健康面のパワーを活かした生活提案や、地域の木材の特徴を活かした点など、さまざまな工夫がみられました。
このように、日本の木材を活かす取り組みがさらに広がっていくと、街が親しみのある空間に変わり、人々の暮らしもより豊かに変化していくだろうな、と思いました。
そしてより多くの人が新しい木の使い方に真剣に取り組んでいくことで、この賞の考え方そのものが文化になる! という予感がしました。
「6歳になったら机を作ろう!」プロジェクトとは
「いこーよ」が取り組んでいる「6歳になったら机を作ろう!」プロジェクトは、普段の生活ではなかなか体験できない「木こり体験」と「机作り体験」に親子で参加していただくことで、親子の思い出を作りながら、山を守る心と、モノを大切にする心を育んでいただこう! という取り組みです。
今まで参加していただいた100組以上の親子の皆さんにも、実際に森に入って木を伐採したり、電動ドライバーを使って机を作ってもらったりといった体験を通して、様々な想いを感じていただいています。
「木こり体験」に参加した親子の声

- 「木を切るのは想像以上に大変でしたが、感動しました!」
- 「木が倒れる時、こんなに迫力があるとは。言葉にならないですね!」
- 「親子で木を切り、木がどの様にして倒れるかを体験できてよかった!」
- 「森林の活用についてよく知らないままに参加しましたが、実際に木を切って、森に陽が差して明るくなったことを実感! 森林に興味が湧きました」
- 「子ども達の自慢と自信がひとつ増えました!」
「机作り体験」に参加した親子の声
- 「長く大切に使用できる国産材100%の学習机、理想でした。その上、親子で力を合わせて手作りができるなんて! とても貴重な体験でした」
- 「この学習机が自宅にきてから、家中が木の良い香りでいっぱいになりました。心なしか、家族みんなの表情が優しくなったようです」
- 「普段なかなかモノを作る体験はできませんが、原材料の木から机を作るというのは、本質を考える機会にもなり、良いですね。衣食住、すべてについて考える機会になりました」
- 「自分でやり遂げた! と言う満足感が、子どもの大きな自信になりました」

「いこーよ」は、自然の豊かさを未来に伝えていくために、森を守る間伐を行い、その間伐材で机を作る、「6歳になったら机を作ろう!」プロジェクトを、これからも全国に広げていきます!
そしてこの「机作り」のイベントが文化になり、人々に山や自然の恵みに感謝する精神が宿り、300年後も500年後も日本が豊かな国であり続けることを願っています!

次回の「机作り」のイベントはこちら!
6歳になったら学習机を作ろう!机づくりin高知
2018年2月17日(土)10:30〜15:30
2018年3月17日(土)10:30〜15:30【満席】
2018年4月29日(日)10:30〜15:30
2018年 5月 5日(土)10:30〜15:30【満席】
2018年 6月16日(土)10:30〜15:30
2018年 7月21日(土)10:30〜15:30

埼玉県初開催!6歳になったら机を作ろう!机作りin飯能市
2018年4月28日(土) ①10:00〜13:00 ②14:30〜17:30
2018年7月28日(土) ③10:00〜13:00 ④14:30〜17:30
2018年7月29日(日) ⑤10:00〜13:00 ⑥14:30〜17:30
