「6歳になったら机を作ろう!」とは、「親子で山に入って木を伐採し、その木を使って学習机を手作りしよう!」というイベント。2014年に「いこーよ」と、高知県で木材加工を行う「ばうむ合同会社」が共同で立ち上げてから、すでに100組以上の親子にご参加いただきました。
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21606/normal.jpg?1512099379)
2016年には環境省の「グッドライフアワード」を、2017年には「ウッドデザイン賞」を受賞。「親子のかけがえのない思い出になる」「モノを大切にする心が養える」「基本や原点を考えるきっかけになる」など、大変多くの方々からご好評をいただいています。
学習机作りプロジェクトが「グッドライフアワード」特別賞受賞!「6歳になったら机を作ろう!」ウッドデザイン賞を受賞!またこのイベント、実はそれだけではなく、「間伐材を使用することで、地元の山や森を守ろう!」という意味も込められています。
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21482/normal.jpg?1511855107)
2017年11月19日に開催された今回は、長年森づくりの活動をおこなっている「NPO法人森のライフスタイル研究所」との初コラボ。
東京人のふるさと・八王子の森で、親子で木を伐採する「木こり体験」イベントを開催しました。そして約4カ月後の2018年3月には、今回伐採した木を使い、親子で学習机を手作りする、「机作り」のイベントが行われます。
山と森を守る! 大切な間伐について知ろう
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21481/normal.jpg?1511855106)
今回参加してくれたのは、5歳から8歳の子どもを持つ7家族24名の皆さん。
「親子で一生残る、思い出になるモノを作りたかった」「モノがどうやってできるかを知る良い経験になると思った」「木から机を作る体験をしたかった」と、参加の目的はさまざまです。
10時に現地に集まって受付を済ませたら、ヘルメットをかぶって長靴をはき、軍手をはめて腰にノコギリを入れた袋をセット。これで「小さな木こり」の誕生です!
「木こり体験」を行う森は、産業廃棄物処理場の予定地になっていたところを、八王子市が、地域の方々の思いに応えて買い取った緑地にあります。
しばらく人の手が入らずうっそうとしていましたが、いろいろな人々の努力で、ハイキングコースが整備されたり、田んぼが復活したりと、少しずつかつての豊かな里山にもどりつつあります。
まずはNPO法人森のライフスタイル研究所の竹垣さんから、「日本の森が『メタボ』になっている」こと、「混み合っている木々を間伐して、森をスッキリさせてあげなければならない」こと、そして「伐った木をそのままにしておくのではなく、何かに使うことが大切」というお話を聞きました。
それでは山に入りましょう!
集合場所から歩いて5分ほど。赤や黄色に色付いた木々を眺めながら、間伐を行う森に向かいます。スタッフは、竹垣さんの他に、木こりの先生3名、救命士の方も1名付き添い、万が一の事故への備えも万端です。
まずは木こりの先生による伐採のお手本を見学します。
安全に注意して、まわりに人がいないかを十分確認。木の高さの1.5倍から2倍の半径以内に、人が立ち入らないようにします。
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21543/normal.jpg?1512014230)
少し太い木は、まず木を切り倒す方向に「受け口」と呼ばれる切込みを入れ、次にその反対側に「追い口」を入れます。
メリメリメリ、ドシーン!!
「こうやって切るんだ!」「こうやって倒れるんだ!」
初めて木を切るところと、木が倒れる様子を目の当たりにして、大人も子どもも大興奮!
次に、倒れた木のまわりにみんなで集まり、ノコギリを使って枝を切ります。
こうして楽しみながら、少しずつノコギリの使い方に慣れていきます。
いよいよ森にはいって間伐を体験します
ノコギリの使い方に慣れたら、いよいよみんなで森の中へ。
この森も木が混み合っていてちょっと窮屈そう。
竹垣さんの「みんな、いいかなー!」という掛け声に「オー!」と応え、みんなで森に入ります。
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21548/normal.jpg?1512014242)
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21549/normal.jpg?1512014244)
木こりの先生が事前に印をつけておいてくれた木の中から、家族で好きな木を選びます。
間伐する木が決まったら、いよいよ家族で力を合わせて「木こり」体験スタート!
木にはあらかじめ、「受け口」と「追い口」の場所に印がついています。
また、木こりの先生がこまめにアドバイスをしてくれるので、楽しく伐採が体験できます。
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21550/normal.jpg?1512014245)
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21551/normal.jpg?1512014246)
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21552/normal.jpg?1512014247)
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21553/normal.jpg?1512014248)
森が混み合っていると、お日様の光が届きにくくなり、土の栄養もいきわたらなくなるので、細い木ばかりになってしまうのだとか。こうして間伐してあげると、残った木は太く立派に育ちます。
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21554/normal.jpg?1512014249)
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21555/normal.jpg?1512014250)
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21556/normal.jpg?1512014251)
子ども達の自慢と自信がひとつ増えました!
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21557/normal.jpg?1512014252)
大きな音を響かせながら倒れる大木を間近に見て、「うわぁ、凄ーい!」「僕が切ったんだよー!」と子どもたちも大喜び。
お父さんとお母さんからも、「木を切るのは想像以上に大変でしたが、感動しました!」「こんなに迫力があるとは。言葉にならないですね!」という声が。
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21558/normal.jpg?1512014253)
また「森林の活用についてよく知らないままに参加しましたが、実際に木を伐って、森に陽が差して明るくなったことを実感! 森林に興味が湧きました」という声も。
7家族分、計7本のスギの木が次々と伐採され、森にお日様が差し込むようになりました。
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21559/normal.jpg?1512014254)
左側が今回間伐したところ。右側とくらべると、随分明るくなった様子がわかります。
薄暗かった森にお日様が入ると、実がなる草花や低い広葉樹が育ちやすくなり、森で暮らす動物たちのエサが増えます。森に動物たちのエサが増えれば、動物たちが人の住むところまで降りて来て、田畑を荒らすこともなくなります。
また森に広葉樹の落ち葉や動物のフンが積もると、土が栄養たっぷりになり、木が丈夫な根っこを張ります。すると地面がしっかりし、大雨が降っても土砂災害が起きにくくなります。
豊かな森がひろがる山に雨が降ると、雨の水が土の栄養を取り込んで地下水になり、栄養たっぷりの川になります。川は田畑を潤して作物を実らせ、やがて海にそそがれると、海の動植物を豊かにはぐくみます。
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21560/normal.jpg?1512014255)
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21561/normal.jpg?1512014256)
今回の「6歳になったら机を作ろう!in八王子・木こり体験」は、木を伐る体験は初めて、というご家族ばかりでしたが、
「親子で木を切り、木がどの様にして倒れるかを体験できたのがよかった!」
「木を切る感触や、山の匂いを楽しみました!」
と、大変ご満足いただいたようでした。
その後も、
「切っている最中は『もう疲れた〜』と言っていましたが、家に帰ってから何度も写真を見ています」
「やりがいを感じたようです。次の作業を今から楽しみにしています」
「今度は机を作るのを楽しみにしてます」
という嬉しいお便りが!
次は「机作り」体験でまたお会できることを、スタッフ一同楽しみにしています!
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/21562/normal.jpg?1512014257)
「いこーよ」は、自然の豊かさを未来に伝えていくために、森を守る間伐を行い、その間伐材で机を作る、この「6歳になったら机を作ろう!」をこれからも全国に広げていきます!
そしてこの「机作り」のイベントが文化になり、人々に山や自然の恵みに感謝する精神が宿り、300年後も500年後も日本が豊かな国であり続けることを願っています!
2018年開催イベントのご案内
2018年7月まで開催される高知県本山町での「机作りイベント」は、おかげさまで満席となりました。
4月28日、7月28日、7月29日に埼玉県飯能市で、4月28日に滋賀県彦根市で「机作りイベント」を開催します。
どこかで皆様にお会いできるのを、スタッフ一同楽しみにしております!