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子供の腰痛の原因と対処法! 大人も役立つストレッチ&改善法も

掲載日: 2018年4月19日更新日: 2018年4月19日宮平なつき

近年、腰痛に悩まされる小学生が増加しているそうです。重い教科書などが入ったランドセルを背負うことが原因の一つとされ、ニュースなどでも度々紹介されています。そこで、子ども向けに整体を行っているウェルケア藤が丘の柔道整復師・整体セラピスト・小島岳夫先生に子どもの腰痛の原因や対策、緩和方法を聞きしました。

腰痛の原因は姿勢の崩れ!

腰痛に悩む小学生が増えているというのは本当でしょうか?

ここ最近、確かに子どもの受診は増えてきているように感じます。腰痛や肩こり、姿勢が気になるという相談が多いです」

来院した子どものほとんどは、猫背や腰が反っているなど、姿勢が悪く、体のバランスが崩れていたそうです

「勉強する時間が増えて椅子に座っている時間が長いと、だんだん姿勢が崩れてしまいます。また、スマホやゲームなどを使うときは前かがみになりやすいので、悪い姿勢に慣れてしまっている子どもも多いと思います

さらに、近年の子どもの荷物が重すぎることも、やはり原因にあるそう。

塾のカバンを持ってきた子どもの荷物を移動させようとして持ち上げると、大人が持っても『重い』と感じるくらいの重さでした。放課後に通う塾のカバンでさえ重いということは、ランドセルはもっと重量があるのではないかと思います」

実際に、近年の教科書はイラストや写真を中心に構成されていることもあり、以前よりサイズが大きく重量も増えているそう。そのため、毎日重い教科書をランドセルに入れて登下校している子どもたちの体への負担は、昔よりも大きくなっているそうです

未発達な子どもの筋力で、毎日のように重いものを持っていると、腰痛が起こるのは必然的です。重いランドセルを無理に支えようと体に負担をかけることで、腰痛になってしまっているのだと思います」

ほかにも、勉強や友達関係などのストレスが腰痛の原因になることも。過度のストレスを抱えると、背骨が歪んで姿勢が悪くなりやすいそうです。気をつけたいですね。

お腹に力を入れて正しい姿勢をキープ!

では、子どもの腰痛を予防するには、どうしたらよいのでしょうか。

日頃から子どもの姿勢をよく観察してください。姿勢が悪いと腰痛が起こりやすくなるからです」

観察する際は、ほかの子どもと比べて変な姿勢でないか、座っているときに前かがみになっていないか、肩をすくめる・首を左右に倒す・腰を左右にひねるなどの動きを頻繁にしていないかなどをチェックします。もしこれらの傾向が見られた場合は、腰痛を引き起こす、もしくはすでに軽い腰痛を起こしている可能性があるそうです

「腰痛を予防するには正しい姿勢でいることが重要です。立っているときも座っているときも、お腹に力が入っていると、まっすぐでキレイな姿勢が保てます。常にお腹をひっこめて、背中をまっすぐにすることを心がけるよう子どもに伝えてください

お腹に力を入れていると自然と腹筋が鍛えられ、常に上体をまっすぐ保てるようになります。姿勢がきれいになると体の負担も軽くなり、腰痛や肩こりなどが起こりにくくなるそうです

「また、重い荷物を持つこともなるべくなら避けた方がよいでしょう。子どもがランドセルや塾のカバンが重いと訴えていたり、大人が持ってみても重いと感じたりする場合は、担任や塾の先生に相談して荷物を減らせないか検討してみるのも手です。宿題に関係のないものは学校に置いてきてもよいなど、工夫できるといいですね」

また、お腹からゆっくりと深呼吸をしたり、たっぷりと睡眠をとることも、ストレス緩和・腰痛の予防になるそうです。ぜひ心がけたいですね。


腰痛の場合は「ストレッチ」で痛みを緩和しよう!

すでに腰痛を生じている場合は、ストレッチをして筋肉を伸ばすことで、痛みを緩和することもできます。

体の真ん中に位置する腰は、肩から背中、お尻、脚と広範囲の筋肉につながっています。そのため、この部分の筋肉を伸ばして柔らかくすると、痛みを和らげることができます」

肩・背中周りの筋肉を伸ばすストレッチ

1.肩幅に脚を開いて立つ
2.上体を前に曲げて、右手を左ひざへ、左手を右ひざへ置く
3.手がクロスになった状態で20秒間キープ

背中・腰周りの筋肉を伸ばすストレッチ

1.仰向けに寝る
2.右脚の膝を左脚の太ももの上にかけて体をひねり、20秒間キープする
※このときに肩が床から離れないように、両手は開いて肘を90度の形にしておくのがベスト
3.反対の脚も同様に行う

腰・お尻の筋肉を伸ばすストレッチ

1.仰向けに寝る
2.片脚を曲げて膝を両手で抱え、胸に引き寄せ20秒間キープする
3.反対の脚も同様に行う

股関節・前ももの筋肉を伸ばすストレッチ

1.仰向けに寝る
2.片脚を後ろに曲げて、20秒間キープする
3.反対の脚も同様に行う
※仰向けのまま脚を後ろに曲げるのが難しい場合は、上体を起こしたままでもOK

脚裏全体の筋肉を伸ばすストレッチ

1.両脚を伸ばして座る
2.両手がつま先に届くようにできるだけ上体を倒す
3.限界まで倒したら、20秒間キープする

この5つのストレッチをお風呂上がりにやるのがベストです。体が温まっているときは、筋肉が緩んでいるので効果的です。痛みがない子どもでも腰痛防止になるので、ぜひ親子で一緒にやってみてください」

慢性的な腰痛には、カイロやホットタオルで温めるのも効果的だそう。血行を良くすることが大切なので、お風呂はシャワーだけでなく、湯船につかって体を温める習慣をつけるのもオススメです

また、スポーツやぎっくり腰などで、急に腰を痛めたときは、保冷材などをタオルにくるんで冷やしてください

「スポーツが原因で腰痛が起こる場合もあるので、準備運動はもちろん、練習や試合後のケアも大切です。筋肉を伸ばすストレッチはスポーツ後にも効果的ですよ

子どもは痛みを訴えずに我慢してる場合も多いです。様子がおかしいと感じたら、よく観察してみてください。痛みがひどい場合やストレッチをしても緩和されない場合は、悪化する前に整体院などに行ってください」

姿勢の改善やストレッチで予防や痛みの緩和ができる「子どもの腰痛」。ぜひ試してみてくださいね。

お話を聞いたのは…

  • 小島岳夫先生

    ウェルケア藤が丘の柔道整復師・整体セラピスト。ウェルケアグループは、東京・神奈川に整体院・整骨院を運営。スタッフは全員、NPO法人日本セラピスト認定協会の検定に合格した経験豊富な整体セラピスト。肩こり・腰痛・膝痛から、リラクゼーションまで幅広く対応している。子どもの整体は、藤が丘店、港南台店のみ行っている。

  • ウェルケアグループ
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ライター紹介

宮平なつき

フリーライター。美容、健康、ダイエット、恋愛、結婚、子育て、教育、インテリアなど、“女性のライフスタイル”にまつわる記事や著名人のインタビュー記事を主に執筆。趣味は、スポーツ観戦と旅行。最近の最も気になることは、甥と姪の成長。

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