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子どもの能力を育てるレゴ®ブロックの遊び方とは?

掲載日: 2015年6月19日更新日: 2015年6月25日石橋 夏江
ブロックを組み合わせて様々な物を作りながら遊ぶレゴ(R)ブロック。昔から人気の玩具ですが、最近ではそんなレゴ(R)ブロックを教材として使用する「レゴ(R)スクール」が話題とのこと。そこで、レゴ(R)スクールを運営するイマージュの渡邊さんに、レゴ(R)ブロックの特性を生かした学びのある遊び方を教えてもらいました。

ほかのおもちゃと何が違う? レゴ(R)ブロックの特徴

デンマーク生まれの子ども向け玩具、レゴ(R)ブロック。遊びながら子どもの様々な能力が伸ばせると人気ですが、ほかのおもちゃとは違う、レゴ(R)ブロックならではの特徴はどんな点にあるのでしょうか?

「レゴ(R)ブロックとひと言で言っても、基本のレゴ(R)ブロック、デュプロブロック、レゴ(R)ソフトとサイズのバリエーションがあり、 年齢や発達具合にあわせて選ぶことができるのが特徴です。」

「レゴ(R)ブロックの形状を元に『2×4の黄色のブロック』『2×2の青色のブロック』『2×3の赤いプレート』など 名前をつけて呼びやすく、同じ物を探す際も言葉で簡単に伝えることができます。」

「また、プレートを3枚重ねるとブロックと同じ高さになるなど、計算された比率になっているのもレゴ(R)ブロックならでは。これを重ねたり繋いだりして遊びながら、経験を通して計算や比較などを学んでいくことができるのです。」

レゴ(R)ブロックで伸ばす子どもの能力とは?

そんな特性をもとに専門の研究機関が開発したカリキュラムでレッスンを行っているのがレゴ(R)スクール。一体、どんなレッスンが行われているんでしょうか?

「長い目で見て将来に渡り役立つ力を身に付けてもらうためのカリキュラムを用意しています。 子どもたちに答えを教えるだけではなく、生きていくために必要な、考え行動する力や、問題解決力を養うことを目的にしています。『これって、どうしてだろう?』とクエスチョンを持つこと、そして試行錯誤しながらその答えが発見できる楽しさを見つけてもらえるようなレッスンを心がけています。」

体験、経験することで遊びながら学べる秀逸なカリキュラム

教室で使用されているのは教育用に開発された特別なレゴ(R)ブロックのセット教材。3歳から年齢別にその成長に合わせた学びが用意されています。

「レゴ教室というと、すごい作品を作るような組み立て教室をイメージされる方が多いようですが、そうではありません。」

「具体的な内容でいうと例えば幼稚園クラスでやるのが『構造体のバランスや強度』。レゴ(R)ブロックを重ねてごらんというと普通の子たちは縦に積んでいくんですけど、それだと横からの力に弱くてすぐに倒れちゃいますよね。でもブロックを互い違いにしながら積んでいくと横からの力にも強くなります。これを専門用語では『インターロッキングの手法』と言うんですが、 子どもたちは遊びながら自然と学んでいくんです。」

レゴ(R)ブロックの重ね方一つでも、どうすれば壊れにくくなるのかという視点を与えるだけで、物の見方や考え方を体験する学びにつながるのですね!

トライ&エラーを体験することが子どもの学ぶ力を引き出す

学びや教育というと、どうしても「知識を入れて、そこから答えを出す」という方法になってしまいがち…。しかし、レゴ(R)スクールでは 実験や経験を繰り返す中で自然に学び取ることを尊重しているとのこと。そうして自分で学び取ることで、得た知識をどう使うと今やりたいことが達成できるのかを自ら考えられるなど、応用力を身に付けることにも繋がるのだとか。そのためにも「失敗することが大切!」と渡邊さん。

「レゴ(R)スクールでは トライ&エラーを繰り返すことが学びのコツだと考えます。失敗を否定するのではなく、見守りながら『何で倒れちゃったんだろう?』『高すぎると倒れちゃうの?』など子どもに考えさせる声掛けをして『じゃあ、次にどうすればいい?』と考えさせるようにしています。そうすると子供は自分で答えを探せるんです。その能力を伸ばしてあげるには、子ども主体にすることが大切だと思います。」

家でできる子どもの能力を伸ばすレゴ(R)ブロックでの遊ばせ方

ただ、レゴ(R)スクールで行われているようなことを家で実践するのはなかなか難しいもの…。どうしたら、自宅でも子どもが自ら学べるような遊びができるのでしょうか?

「お母さんたちの中には『私がブロックで遊ぶのが苦手だから、教えてあげられないんです』という人が多くいらっしゃいます。何かを子どもに教えてあげようとする人が多いんですね。そうではなく、 遊びながら困った時に一緒に考えてあげればいいんですよ。」

「例えば、レゴ(R)ブロックで作った家が倒れてしまって『どうして倒れちゃうの?』と言ったとします。そんな風に 子どもが『なんで?』と言った時が学ぶチャンスなんです! ちゃんとした答えを教えようとせずに『すごいいいことに気付いたね。どうなんだろう? 一緒に調べてみよう!』と言って、パソコンで調べたり図鑑を見たりしましょう。自然と調べ学習の習慣も身に付きますよ。できない、分からないからといって否定するのではなく、何でもいいから『すごい』とほめて伸ばしてあげることが大切なんです。」

また、子どもに様々なことを学ばせたいとたくさんの物を揃えようとするとするお父さん、お母さんに渡邊さんからこんなメッセージも!

「物を増やすんじゃなく、考えて遊べばお金もかからないんですよ!  たくさん種類を揃えなくても、あるもので楽しむことから学ぶことがいっぱいある、それがレゴ(R)ブロックの魅力のひとつなんです。」

「例えば、アヒルや犬をブロックで作ったとします。『よくできたね』で終わりじゃなく、『ねえねえ、この子はなんて名前なの?』『どこに住んでるの?』『なに食べてるの?』『何歳なのかな?』と聞いてあげるだけで、子どもの想像力が広がりますよね。これならおウチに今あるブロックで簡単にできるはず。」

「もうひとつおすすめなのが、見本を一つ作り『これと同じものを作ってね』と言って、その見本を10秒間だけ見せるんです。10秒たったら見本を隠して同じものを作るという遊びです。ゲーム感覚でできますが、集中力や記憶力もつき、子どもの能力を伸ばすのに効果的です。」

声掛けをちょっと工夫するだけで、いつものレゴ(R)遊びを学びのある遊びに変えることができるはず。ぜひおウチで実践してみてくださいね。

お話を聞いたのは…

  • 渡邊くみ子さん

    レゴ(R)スクールを運営する株式会社イマージュ 取締役。レゴ(R)スクールでは、3歳から10歳までその学年に合わせたカリキュラムを用意。それぞれの年齢の子どもたちの成長と発達に合わせ開発された独自のプログラムが特徴。レゴ(R)スクールのほか、親や教育者向けのワークショップなども開催している。

  • 株式会社イマージュ運営のレゴ(R)スクール
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ライター紹介

石橋 夏江

編集プロダクションverb所属。編集者・ライター。趣味は、旅行と写真とスキューバダイビング。プライベート旅でも、取材旅以上の分刻みスケジュールを組むため、友達がなかなか一緒に旅行に行ってくれないのが最近の悩み…。

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