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子どもの成長にあわせた、年齢別・おもちゃの選び方

掲載日: 2015年5月8日更新日: 2017年5月16日平野 友紀子
子どものおもちゃは種類が多く、どんなおもちゃを選んであげればいいのか、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか? そこで、おもちゃを選ぶときの注意点や、子どもの成長段階にあわせたおもちゃの選び方について、子どもの遊びと玩具研究家の岩城敏之さんに伺いました。


ケガをしない、安全なおもちゃを選ぶ

おもちゃを選ぶ際に、どんなことに注意すればいいのでしょうか?

「一番大切なのは、子どもがケガをしない、安全なものを選ぶことです。とくに赤ちゃんの場合、なんでも口に入れてしまうので、毒性のあるものや窒息する可能性があるものは避けましょう」と岩城さん。

赤ちゃん向けとして売られているおもちゃは、元々口に入れることを前提に作られていますが、ぬいぐるみや積み木など、対象年齢の記載が特にないおもちゃを買う際には、商品の表示をよく見て、使われている素材や塗料・染料の安全性、汚れたら洗ったりできるのかなど、口に入れても大丈夫かどうかをチェックするのが大切です。

「ほかにも、誤飲の危険があるため、赤ちゃんの口に入ってしまうような小さいサイズのおもちゃは避け、ものを投げる遊びを始めたら、固いもの重いものなど、子どもの怪我につながる危険がないかどうかに注意しましょう。」

子どもの窒息や誤飲事故を防ぐために、おもちゃのサイズはとくに気をつけたいポイントです。

子どもの発達にあったおもちゃ選びが大切

おもちゃで遊ぶことは子どもの成長を促すことに繋がるそう。

「子どもは、五感を使っていろいろなものを見たり触ったりして、脳にデータを蓄積させています。そのため、いろいろな経験をさせる必要があります。子どもの発達にあったおもちゃで、成長を促しましょう。」

では、具体的にどういったおもちゃを選べばいいのでしょうか? 岩城さんに年齢別の子どもの発達の目安と、おすすめのおもちゃを伺いました。

0歳におすすめのおもちゃ

「0歳は、つかんだり、ひっぱったり、口にいれたりするのがこの時期の遊びです。まだ握ったものをはなすことができないので、大人が一緒に遊んであげましょう。」

・おすすめのおもちゃ
ドリオ(玉がついたおしゃぶり) カラームカデ(ユーモラスな動きと丸い玉がつかみやすい)

1歳におすすめのおもちゃ

「1歳からは、歩くことが楽しくなります。手提げカバンなどにものを入れて運ばせる遊びがいいでしょう。1歳半〜3歳の子どもは自分ではなんでもできると思っています。ですが、実際はできないことだらけなのでイライラしています。この時期は、できそうな課題を与え、できたことを喜んであげることが大切です。」

・おすすめのおもちゃ
クーゲルバーン(玉転がし)

2歳におすすめのおもちゃ

「2歳になると言葉を話せるようになるので、ごっこ遊びがどんどんできるようになります。手先が器用になるので、ひも通しやカギを開けたりしめたりなど、手の操作の遊びができるようになります。2歳半になると、同じような色や形ごとに物を分類する遊びが好きになってきます。」

・おすすめのおもちゃ
キッチンプレイセット リモーザ(ボタン状のパーツをはめて模様を作るモザイク遊び) レナモザイク(手先を使いモザイクステッキをさして絵や模様を作る)

3〜6歳におすすめのおもちゃ

「3歳になると、立体を表現する、キレイな模様を表現する、人と一緒に遊びたくなる、社会や自然に興味が向く、という特徴がでてきます。そのため、ごっこ遊びや積み木はますます高度になります。この頃から、ボードゲームで他人と一緒に遊べるようになります。」

・おすすめのおもちゃ
ボードゲーム 組み立てクーゲルバーン(ピー玉の道を組み立てて遊ぶ) ドールハウス

子どもが楽しめるおもちゃが一番!

ただし、何歳になったらこんなことができるというのは、子どもによって個人差も大きいので、あくまでも目安。岩城さんいわく、おもちゃが子どもにあっているかどうかは、遊んだ後の子どもの反応を見るのが一番だとか。

「子どもと一緒におもちゃで遊んだ後に、『もう1回する?』と聞きましょう。『うん』と言ったら面白かった、『ううん』と言ったら面白くなかったということ。どの時期にどんなことに興味を持つかどうかは、子どもによって違うもの。おもちゃがあっているかどうかは、子どもに聞くのが一番です。」

親に言われてイヤイヤやっても身に付きません。おもちゃ遊びは子どもが自ら進んですることであり、楽しいことが一番のようです。

想像力を使う遊びは、ずっと楽しめる

せっかく新しいおもちゃを買うのであれば、できれば長く使えるおもちゃの方が、親としてもうれしいところ。ずっと遊べるおもちゃは、どういったものがあるのでしょうか?

「想像力を使うおもちゃは、様々な使い方ができるので、子どもが飽きることなく長く使えます。例えば、積み木は赤ちゃんから遊べますが、本格的に遊ぶのは幼児期です。立体表現の遊びがどんどん上手になっていくので、100個、200個あるといいでしょう。ブロックでも、レゴや日本生まれのパズルブロック、LaQ(ラキュー)など、様々な表現ができるものなら、大人まで遊ぶことができます。その他、粘土、折り紙、絵画も想像力を使うので、おすすめです。」

「頭と体を動かす遊びが一番大事」と岩城さん。「脳の成長期は脳を使わないと成長しませんし、体の成長期は体を使わないと成長しません。」

残念なことに、日本では電動式のおもちゃやテレビゲーム、テレビなどで育てていく傾向が強いそう。いままでのおもちゃを見直して、子どもの発達を刺激するおもちゃを選んであげたいですね。

お話を聞いたのは…

  • 岩城敏之さん

    絵本とヨーロッパのおもちゃを研究後、1987 年「えほんとヨーロッパのおもちゃの店ぱふ」を開業。子どもの遊びの環境、おもちゃ・絵本について、保育園・幼稚園・児童館などの職員研修や保護者向け講演の講師として、全国をとびまわっている。著書に「赤ちゃんのおもちゃ」(三学出版)がある。「きっずいわきぱふ」では、おもちゃコーナーがあり、すぐに遊べるサンプルも多数。子どもたちが実際に遊ぶ様子を見て、選ぶことができる。

  • 「きっずいわきぱふ」ホームページ

ライター紹介

平野 友紀子

ライター/エディター。温泉ソムリエの資格を持つ、大の旅好き、温泉好き。結婚をきっかけに、オーガニックアドバイザーを取得。0歳と2歳の年子育児をしながら、旅、ライフスタイル、オーガニック、女性の生き方、子育てをテーマに活動中。

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