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卵は何歳から食べてOK? アレルギーの心配&栄養素&注意点も!

子供に初めて「卵」を与える時期について、アレルギーを心配するママやパパは多いはず。生卵や調理した卵に差があるのかも含めて、何歳くらいから食べられるのか気になりますよね。

そこで今回は、子育て両立・共育支援事業を行う「エスキッチン」で食育サポーターとして活躍する管理栄養士・食物アレルギー栄養士の川島美由紀(かわしま・みゆき)さんに、卵を食べさせていい年齢などについて聞きました。

卵は乳幼児期に摂りたい栄養が満点!

そもそも卵には、どんな栄養素が含まれているのでしょうか?

「卵は、『完全食品』と言われるほど栄養豊富で優秀な食材です。消化に良いバランスのとれたたんぱく質と、ビタミンA・ビタミンB群、吸収に良い鉄などが豊富に含まれています。さらに、ビタミンC以外のほとんどのビタミンが揃っているので、1日1個は摂りたい食材ですね」

卵かけごはんや、ゆで卵、目玉焼き、オムレツ、厚焼き玉子など、簡単な料理で手軽に摂取できるので、朝食にもおすすめです

何歳頃から食べさせてOK?

栄養豊富とあって、子供に積極的に食べさせたい食材ですが、何歳頃から食べていいのでしょうか?

「卵を与え始める時期について、厚生労働省が発表している『授乳・離乳の支援ガイド』が、今年10年ぶりに改定されました。これまでは生後7〜8カ頃とされていた固ゆでした卵黄の開始時期が、今回の改定で離乳初期の生後5〜6カ月頃と少し早くなりました。卵白は改定前と同じく生後7〜8カ月頃からとなっています」

【離乳の進め方の目安】

参照:厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」 (p34)


なぜ卵黄だけ時期が早くなったのでしょうか?

乳児の鉄とビタミンDの不足が重要視されたからです。母乳から得られる鉄の量は少ないというデータがあり、月齢が進むにつれて子供に必要なエネルギー量は増えていくため、母乳だけでは赤ちゃんに必要なエネルギーや栄養素を十分に摂取するのが難しいということがわかりました」

鉄やビタミンDが不足するとどうなるのでしょうか?

「鉄には、取り込んだ酸素を全身に運搬する作用があります。これが不足すると、鉄欠乏性貧血になったり、疲れやすい、頭痛などの症状を引き起こしたりします

ビタミンDは、カルシウムの吸収を促進して、骨の形成に重要な役割を果たします。ビタミンDが不足すると、骨の成長障害が起こり、背骨や足が曲がったり、X脚、O脚、クル病になる可能性があります」

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正期産(妊娠37〜41週の間のお産)で赤ちゃんが生まれてくるときに蓄えている鉄分は、生後6カ月頃までに使い果たされるため、それ以降は鉄欠乏を生じやすいという報告があります。また、ビタミンD欠乏の指摘もあることから、母乳育児を行う母親が鉄やビタミンDの供給源となる食品を積極的に摂取するとともに、赤ちゃん自身が適切な時期に離乳を開始し、鉄分やビタミンDを摂取する必要があるとされています」

お母さんの食事と離乳食のどちらにも、鉄やビタミンDが多く含まれた食材を摂り入れることが大切で、そのために栄養素が豊富な卵の摂取時期が早められたのですね。

「卵黄には、1個(20g)あたりに鉄が5.9mg、ビタミンDが5.9μgと豊富に含まれており、子供に必要な1日の鉄やビタミンDを十分に摂ることができます」

卵以外に、鉄やビタミンDが豊富な食材はありますか?

鉄はレバーやアサリ、カツオ、納豆、ひじきなど、ビタミンDは紅サケやサンマ、アジ、イワシ、白きくらげ、干ししいたけなどに多く含まれています。授乳しているお母さんには積極的にとってほしい食材です」

「ただし、これらの食材を離乳初期から摂取することはおすすめできません。最初はお米や野菜を中心に始めて、慣れてきたら豆腐や白身魚、卵黄を耳かきひとさじから試すのがいいと思います。初めての食材を試す際には、万が一アレルギー症状が出ても医療機関を受診できる平日の午前中に与えるのが理想です。アレルギーの有無を確認できるように、必ず子供の体調が良い日に与えるようにして下さい」


卵アレルギーの心配は?

卵を食べさせるときの心配はアレルギーですが、早めることで食物アレルギーの心配はないのでしょうか?

「最近の研究では、特定の食物の摂取を遅らせることで、アレルギー予防効果があるという科学的根拠はないことがわかっています。卵だけでなく、食物アレルギーの発症を心配して、離乳の開始を遅くする必要はないので、月齢にあった食材は少量ずつ与えてみましょう」

卵を食べてアレルギー反応が出る場合は、通常2時間以内に身体に蕁麻疹がでたり、嘔吐したり、咳がでるなどの症状が表れます。このような症状がでた場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。呼吸困難や嘔吐など、呼吸器や消化器に異常が見られる場合には、必要に応じて救急車の要請が必要な場合もあります」

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生卵・半熟卵・温泉卵はいつからOK?

「生卵」や「半熟卵」「温泉卵」は、それぞれ何歳くらいから食べていいのでしょうか?

加熱が不十分な生卵や半熟卵、温泉卵は、食物アレルギーのほかに食中毒の心配もあるため、3歳くらいになってから与えるのが安心です。厚生労働省や農林水産省の資料には、卵を介して起きるサルモネラ菌の食中毒を予防するという観点から、『2歳以下の乳幼児は生卵を避ける』という記載があります。3歳くらいまでは、しっかり加熱した卵を食べさせた方がいいですね」

「また、卵は加熱時間が長ければ長いほど、アレルゲン性が低くなります。これは、卵に含まれるたんぱく質のアレルギーを引き起こす力が、過熱によって弱くなるためです。加熱された卵が大丈夫な場合でも、加熱が不十分な卵を食べるとアレルギーを引き起こす場合もあるので注意してください」

乳幼児に必要な栄養素が満点の「卵」。アレルギーや摂取開始時期に注意して、ぜひ積極的に食べさせたいですね。

お話を聞いたのは…

  • 川島 美由紀(管理栄養士・食物アレルギー栄養士(給食管理分野)・産前&産後食アドバイザー・エスキッチン食育サポーター)

    大学卒業後、建設会社に勤務。医療系ベンチャー企業に転職し、全国約800の医療機関に食事指導支援サービスの企画開発・運営全般に携わる。その後、特定保健指導の委託会社に転職。今までに食事指導した延べ人数は、12000人以上。現在は、”料理を通して子どもの「自信」を共に育むエスキッチン”の企画開発・運営全般に携わりながら、保健センターの1歳半健診時の栄養相談・離乳食指導、ミス・グランド2018ファイナリストの栄養サポート、糖尿病患者向け・薬膳レシピ開発などで活躍中。

  • エスキッチン
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