子どもとお出かけ情報サイト「いこーよ」は親子の成長、夢の育みを応援します!

「勉強しなさい!」は逆効果?勉強嫌いな子どもへの関わり方

入学シーズン目前ですね。学校へ通い始めたら、勉強や宿題と、子どもは今までよりも難しいことをこなさなければいけなくなります。新しいことづくめの生活の中で、勉強が苦手に感じてしまう場合も…。そんな時、親としてどうすればよいかを、教育評論家の親野智可等さんにお聞きしました。

「勉強は何のため?」子どもの問いかけはSOSの場合も

そもそも「なぜ勉強しなきゃいけないの?」と子どもに聞かれて、しっかり答えられる親は少ないのではないでしょうか? 

子どもに、勉強をする意義を聞かれたらまずは、真剣に考えて答えてあげることです。これには誰もが納得する一般的な『正解』というものはあり得ませんので、自分なりの答えで大丈夫です。大人が真剣に考える姿を見せて、自分なりの精いっぱいの答えを示してあげること自体が大切です。そして、子どもにも自分なりに考えるよう促してあげてください。」

「その際、さまざまな人の伝記に触れさせるのも良いと思います。過去の偉人や人生の先輩たちは、何のために生き、何のために勉強したのか、それを知るのは子どもにとって良い栄養になります。そして、それをきっかけに、子どもの将来の夢についても話し合ってみると良いでしょう。」

ところで、実際はこの問いかけは文字通り勉強する理由を知りたいというより、「勉強が楽しくない。勉強がわからない。助けて」あるいは、「親の要求が高すぎて、自分はつぶれそうだよ。もう無理」「勉強が多すぎて大変!」という子どもの悲鳴だったり、SOSのサインだったりすることの方が多いとのこと。

「言葉では、何のために勉強するのか聞いていますが、本当はそんなことを知りたいのではないのです。ただ、『助けて』と言っているのです。この場合は、子どものつらい状況をよく理解してあげて、救いの手をさしのべてあげることが最優先です。勉強がわからないようなら、親が教えてあげる、担任の先生にフォローしてもらえるように頼む、個人指導の塾に行く、家庭教師を頼む、などでサポートしてあげましょう。」


勉強ばかり無理強いせず、他の面で才能を伸ばすのが大切

しかし、こうした働きかけをしても状況がすぐには変わらないことが多いのも事実。そういうときは、勉強には目をつぶるという決断も必要のようです。その分、勉強以外で子どもが得意なことを伸ばしてあげたり、興味を持ったことにチャレンジさせてあげることが大切です。

何でも良いのです。何か一つのことに自信を持たせてあげてください。子どもが何かに興味を持ったときが、子どもの世界を広げて成長するチャンスのときです。子どもには『お試し』でいいのでいろいろなことにチャレンジをさせてあげましょう。そうしているうちに、やりたいことや向いていることが見つかります。それを深めていくことで自分に自信を持てるようになります。これが本当に大事なことです。」

また、「親の要求が高すぎる」「勉強が多すぎる」という不満がある場合は、子どもの要望に応じて負担を減らしてあげることも大事とのことです。

否定的かつ感情的な言葉はすべて逆効果!

親の子どもへの声かけが原因で、勉強が嫌いになってしまうケースも多いそう。

「親は子どものためを思って言っていると思いますが、子どもが勉強したものを見て、『なんで同じ間違いするの?』「『はいバツ、これもバツ! もっとちゃんと考えなきゃだめでしょ』などの否定的かつ感情的な言葉はすべて逆効果です。このように言われると、子どもの中で『宿題をやっても叱られる。勉強なんてつまらない。』という認識ができあがってしまいます。」

「勉強そのものが嫌いというより、本当は親の否定的な言葉が不愉快でイヤなのです。でも、勉強に関して不愉快にされているので、『勉強って不愉快なもの』という認識ができあがってしまいます。」


ほめられると「勉強って楽しい」という認識ができあがる

勉強へのやる気を高めるには、勉強に関する肯定的な言葉をたくさん贈ってあげることが大切」と親野さん。すると、子どもは「勉強するとほめられる。勉強って楽しい」と思えるようになり、自発的に勉強をするようになるそう。

「親は『宿題や勉強はやって当たり前』と思っていますが、そういう考えでは、子どもをほめられません。子どもは、朝早くから学校に行き、授業を5時間も6時間も受けます。大人は、毎日新しいことを学ぶということは少ないと思いますが、子どもは毎時間、学校の授業で新しいことを学んでいるのです。これはすごく大変なことなのです。」

「さらに学校から帰ってからも、のんびりだらりと過ごしたいのに宿題をやらなきゃいけない。やっとやり終えたと思ったら、親に叱られる…。宿題をやり終わった時点で、子どもの気持ちのスイッチはオフになっています。『やり直せ』といわれても、すぐにはその気になれません。ですから、まずは、『宿題頑張ったね!』とほめてあげてください。」

「大人だって、一日中会社で仕事をして疲れて家に帰ってきて、それから持ち帰りの仕事をして、やっと終わったと思ったら旦那に『これじゃおかしいから直せよ』などと言われれば、カチンと来ますよね。それと同じなんです。」

ホワイトボードで子どもが自発的に勉強する習慣づけを

子どもが自発的に勉強をするように習慣づけるためには、卓上に置けるミニ・ホワイトボードを活用するのも効果的なのだとか。

「例えば、『6時までに プリント1枚と日記 終わったらテレビを見る』というように、今現在のやるべきことを文字化して、目の前に置くと集中力がアップしますよ。」

その場合、「1締め切り時刻 2やるべきタスク 3終わったらやれること」の3
点セットで書くのがコツ
です。ただし、3の「終わったらやれること」として、「100円もらえる」などというのはNG。これだと、いいご褒美がないと勉強しなくなる可能性があるからとのことです。

「他にも、勉強中はテレビに大きな布を掛けて隠しておくという手も。勉強が終わったら布を取って、『やった! テレビが見られる。』というワクワク感を演出するのです。この応用で、ゲームやおやつを隠してみてもいいかもしれません。」

子どもが勉強を好きになって自発的に勉強するようになれば、親にとってはこのうえない喜びですよね。まずは、ほめることから始めてみてはいかがでしょうか。

お話を聞いたのは…

  • 親野智可等さん

    公立小学校で23年間教師を務め、現在は教育評論家として、全国各地の小・中学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村で教育講演会を開催。メールマガジン「親力で決まる子供の将来」やブログ「親力講座」は随時更新中。著書も多数。

  • 親野智可等さん公式サイト「親力」
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • RSS
  • follow us in feedly
  • チェック

ライター紹介

宮平なつき

フリーライター。美容、健康、ダイエット、恋愛、結婚、子育て、教育、インテリアなど、“女性のライフスタイル”にまつわる記事や著名人のインタビュー記事を主に執筆。趣味は、スポーツ観戦と旅行。最近の最も気になることは、甥と姪の成長。

ライターの最新記事