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絵の上達だけじゃない!お絵かきのメリットとは?

お絵かきは絵が上達するだけでなく、子どもの成長にさまざまなメリットがあることをご存知ですか? 子どもの「ひらめく力」「創造する力」「伝える力」を育むプログラムで知られる、ビコロアート教育絵画教室代表の岡橋明先生に、お絵かきがもたらす子どもの成長について話を伺いました。

お絵かきすることで地頭も良くなる!?

お絵かきは、子どものどんな成長につながるのでしょうか?

お絵かきは、子どもが生まれてはじめて挑戦する、創造性を伴った自己表現」と岡橋さんは語ります。

「子どもたちは、自分の限られた言葉では表現しきれない想いを、お絵かきをとおして伝えます。創造力や発想力は、お絵かきと共に養われていきます。」

「また、絵を描くことは論理的思考力やコミュニケーション能力などの“地頭”をよくすることが知られています。試行錯誤しながら絵を描き、苦労したことや工夫したことを語り合うことが地頭によい影響を与えるのです。」

さらに、指を動かすこと自体が、脳神経によい刺激を与えるのだそう。

「指を通る神経は、そのほとんどが脳神経と直結しています。絵を描くことは指先の動きを繊細に制御する訓練となります。そのため、1歳から2歳の時期にぐしゃぐしゃ描きを十分に行った子どもは、自分の手や腕の運動をコントロールする方法をすでに体得しているので、文字の習得がスムーズに進むといわれています。」

一見意味のないように思える子どものぐしゃぐしゃ描きも、子どもの成長に効果があるのですね。

「絵を描くことで、目の前に広がる空間を理解する力が育ちます。すると、描く対象を輪郭ではなく立体として頭の中にとらえられるようになるので、実際には見えない奥行きや裏側までイメージすることができます。この能力は図形の問題を解くのに非常に有利に働きます。」

算数の図形問題にも効果的とは! 子どものお絵かきが学力向上にもつながるとは驚きました。


心の成長にもつながるお絵かき

お絵かきは、学力向上以外にもどんなメリットがあるのでしょうか?

絵を描くということは自分自身の内面と向き合うことだといえます。自分の本当の感情に触れたり、心にたまっていた感情をすべて吐き出したりすることで心の安定がもたらされます。」

教室でたくさんぐしゃぐしゃ描きをした子どもたちは、来たときよりも清々しい顔で帰っていくそう。

「絵を描く際、その場所からじっと眺めるだけでなく、手にとっていろいろな方向から観察したり、音に耳を澄ませたり、嗅いだり、食べられるものは少し食べたりして、対象を十分に感じた上で描きはじめることが必要です。このように絵を描く過程で視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の人間が持っているすべての感覚を使っています。」

「例えば、木の色の変化で季節のうつろいがわかるなど、絵を描くことで身の回りに起こるわずかな変化を感じとる力が育ちます。人の心の動きも繊細に感じとれるため、人の気持ちに寄り添うことができるようになります。」

感受性が豊かになり、感動を表現できるようになると自分自身の心もうるおい、さらには他人も幸せにすることができるのだとか。お絵かきは子どもの心の成長にも効果的なのですね。


子どもの発想力を育もう! 親ができるサポート

絵を描くことで、子どもの発想力を伸ばしたいと思ったら、どうすればいいのでしょうか?

「まずはいつでも絵を描ける環境を整えてあげてください。さまざまな種類の線が描け、色彩が豊富な画材がすぐ手の届くところにあるのが理想的です。1〜2歳であればクレヨンや水性マーカー、3〜4歳であれば鉛筆や色鉛筆など、描く前の準備が必要のない画材が適しています。」

「描くことに慣れてきたら、普段触ることがないような素材を与えたり、指ぼかし、重ね塗り、点描など自由な描き方があることを見せてあげたりするとよいでしょう。」

さらに岡橋先生によると、子どもの発想力を育むには4つのポイントがあるといいます。

1.アイデアの引き出しを増やす

子どもが興味を持ったことや疑問に思ったことを、図鑑やインターネットなどですぐに調べられる環境を整えてあげることが大切です。例えば、象に興味を持てば、動物図鑑を一緒に調べて象にはアフリカゾウとアジアゾウがいることを見つけ、2つの種類はどこがどんなふうに違うのか、どういうところが同じなのか、なぜ2つに分かれたかのか、など、深く掘り下げることでアイデアのもととなる知識を増やせます。」

「そして後日、動物園に連れて行ってあげてください。事前に調べた内容を自分の目でひとつひとつ検証することで、さらに強固な知識となるでしょう。」

2.あたりまえを疑ってみる

私たちは、普段見慣れたものをくわしく見ていません。見ているようで、じつはほとんど見えていないのです。2014年に出版されて話題になった『ハムケツ』はハムスターのお尻を撮影したというユニークな写真集でした。思いもよらない角度から見つめ直すことで、これまで気づかなかった“丸っこいお尻と短い脚の愛らしさ”という新たな価値が見出されました。既成の価値観を捨てて違った視点から見直すことで、身近なものにも新たな価値が生まれることを教えてあげてください。」

3.別のものを組み合わせてみる

普段結びつけないようなものを、あえて結びつけてみることで新鮮な驚きが生まれます。例えば、お気に入りのキャラクターの特徴を組み合わせ、世界でたった1つのオリジナルキャラを考えてみてください。名前や得意技など詳細なスペックを設定して、絵に描いてみるのもおもしろいですね。」

4.違う角度で見てみる

「お笑い番組でよく見かける『モノボケ』は、手に取った物を即興で別の物に見立て、身振り手振りを交えて笑いをとる芸。物から予測される常識的な答えと、見立てられたものとの間に突然ギャップが生じることで笑いが生まれます。このように現実として目の前にないものへの予想を超えるイメージの転換やストーリーを考えることで、遊びをとおして自然に発想力が育まれます。」

地頭がよくなったり、感受性や発想力が身に着くなど、絵を描くことには意外な効果があることがわかりました。親子で一緒に絵を描くことを楽しみながら、子どもにとって必要な能力を伸ばしていきたいですね。

お話を聞いたのは…

  • 岡橋 明さん

    ビコロアート教育絵画教室代表。造形学士。A.F.T一級色彩コーディネーター。東京造形大学造形学部卒業後、腕時計メーカー、ベビー用品メーカー、総合商社の勤務を経て現在に至る。プロダクトデザイナー・プロダクトプランナーとしての専門的知見を反映した実践的なアートプログラムを通して、子どもたちの「ひらめく力」「創造する力」「伝える力」を育む活動を行っている。

  • ビコロアート教育絵画教室
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ライター紹介

平野 友紀子

ライター/エディター。温泉ソムリエの資格を持つ、大の旅好き、温泉好き。結婚をきっかけに、オーガニックアドバイザーを取得。0歳と2歳の年子育児をしながら、旅、ライフスタイル、オーガニック、女性の生き方、子育てをテーマに活動中。

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