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人見知りはないほうが良いの?赤ちゃんが人見知りする意外な理由

赤ちゃんがママやパパ以外の知らない人を見て泣いてしまう「人見知り」。お出かけ先でママを困らせることも多いですよね。そこで、赤ちゃんが人見知りをする理由について、神戸松蔭女子学院大学・子ども発達学の教授、寺見陽子さんに聞きました。

赤ちゃんはなぜ、人見知りをするの?

「赤ちゃんの人見知りは、早い子で生後6カ月から、一般的には生後8カ月頃から始まります」と寺見さん。

なぜ人見知りが始まるのでしょうか?

「見たことのない人に対して泣いてしまうのが人見知り。つまり、赤ちゃんのなかで見慣れたものと、見慣れていないものを区別できるようになったということ。その上で、毎日一緒に過ごすママを、赤ちゃんが特別な存在だと思うようになることで、ママ以外の人に泣いてしまうのです。

周囲を認知でき、特定の人と愛着形成(安定した愛着の関係)ができると、人見知りが始まるのですね。

一方、人見知りではなく、場所見知りをしている赤ちゃんもいます。

場所見知りも基本的には人見知りと同じ。知っている場所と知らない場所を区別がつき、知らない場所に行くと不安を覚えて泣いてしまう状態です。」

人見知りか、場所見知りか、どちらか分からない場合は、自宅など赤ちゃんが慣れている場所で触れ合う時間を作り、赤ちゃんの反応を見てみると良いでしょう。

人見知りはいつまで続く?

それでは、人見知りはいつまで続くのでしょうか?

「個人差があるので一概には言えませんが、2歳頃までに終わる子が多いです。性格が大人しい、恥ずかしがり屋などの子どもは、3歳、4歳まで続く子もいます。」

人見知りは子どもの発達過程と密接に関わっているといいます。

「赤ちゃんにとって、自分が見ているものが全てです。おすわり、はいはい、つかまり立ち、伝い歩きと運動機能が発達することで、赤ちゃんの世界は二次元から三次元へ変化していきます。自らの意思で動けるようになるひとり歩きは、赤ちゃんの知能にとっても大きな進歩。そのため、あんよができるようになると、自然と人見知りが治まることが多いです。」

多くの子が一人歩きできるようになる1歳半を過ぎると、初めて会う人でも面白いことをしてくれる人には人見知りをしない、といった知的な行動を取るようになります。人見知りが終わることは、赤ちゃんがまた1つ大きく成長した証なのですね。


パパ見知りは、パパが嫌いなわけではない

ママなら平気なのにパパが抱っこしたら赤ちゃんが泣き出した、ということも…。

「パパの仕事が忙しくて赤ちゃんと接する時間が短いと、パパを他人と感じてしまうこともあります。パパにとって赤ちゃんに泣かれるのは辛いかもしれませんが、決してパパのことが嫌いなわけではありません。大きな心で受け止めてあげましょう。」

赤ちゃんは心地よさで選ぶのだとか。そのため、ゴツゴツしたパパの体よりも、柔らかいママの体に抱っこされた方が気持ち良い、パパよりもママの方がいろいろ分かってくれる、という単純な理由で「パパよりもママがいい」となってしまうそう。逆に、幼児期や小学生になると、パパとのダイナミックな遊びやキャッチボールが楽しくなり、「パパがいい」と言うようになることも。あくまで一過性のものなので、それまでの辛抱と捉えるようにしましょう。

人見知りの対処法はある?

一時期のものとはいえ、人見知りで泣いてしまうと親にとっては辛い状況です。

人見知りは治す、治るというような問題ではなく、発達の一過的現象です。成長するにつれ、個人差はありますが、時期がくれば人見知りはしなくなります。そのため、人見知りで泣いてしまったら、感情の切り替えができるような工夫を日頃から考えておきましょう。例えば、違う景色を見せる、お気に入りのおもちゃを与えるなど、これをすれば赤ちゃんが泣き止むという方法を見つけておくと良いですね。」

赤ちゃんが人見知りをしたときは、「この人はやさしい人よ」「○○ちゃんのこと大好きなのよ」など、赤ちゃんに相手のことを説明してみましょう。繰り返し説明することで、相手が怖くないことが伝わる場合もあります。

また、人見知りされた人にとっては少なからずショックを受けるもの。とくに、赤ちゃんとの距離を縮めたい祖父母などには、事前に人見知りの理由を説明してフォローをしておくと良いでしょう。

人見知りをしない子どもがいるのはなぜ?

人見知りは個人差が大きく、人見知りをしない子どももいます。

「人見知りをしない子どもは一見愛想が良く見えますが、特定の人との愛着形成ができていない場合があります。子どもと目が合わない、声を掛けても振り返らない、声をかけて振り返ったとしても子どもの心とつながらない気がするといった場合、何か問題がある可能性があります。専門機関に相談しましょう。」

とはいえ、人見知りがなかったからといって、上記のような気になる行動がなければ、とくに問題がある訳ではないそう。必要以上に心配することはないようです。

人見知りに効く薬はないそうなので、人見知りで泣くことは喜ばしきことと思うようにして、温かい目で見守りたいですね。

お話を聞いたのは…

  • 寺見陽子さん

    神戸松陰女子学院大学・子ども発達学科長。教授。専門分野は発達心理学、乳幼児教育学、子育て支援。子どもの認知と自我、親の役割等に関する研究を中心に、近年は父親の育児へのかかわりや親子関係の質の向上を促すプログラムの開発に関する研究にも着手している。子ども保育の心理学(保育出版)、新保育士養成講座「保育内容総論」(全国社会福祉協議会)、子育ち・子育て支援学(保育出版)など、学術著書、教科書等の執筆多数。

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ライター紹介

平野 友紀子

ライター/エディター。温泉ソムリエの資格を持つ、大の旅好き、温泉好き。結婚をきっかけに、オーガニックアドバイザーを取得。0歳と2歳の年子育児をしながら、旅、ライフスタイル、オーガニック、女性の生き方、子育てをテーマに活動中。

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