幼稚園の送迎時、ちょっとした買い物で…子どもを乗せて自転車に乗る機会って多いですよね。でも子どもが2人になったら、一体どうやって乗せたらいい? そもそも、自転車の3人乗りって違法なの? そんな疑問に、自転車ジャーナリストの遠藤まさ子さんが答えてくださいました。これから3人乗り自転車を購入予定の親御さん、必見です!

・運転する人は16歳以上であること
・子どもは、おんぶ紐等で確実に『背負った』状態であること
・おんぶで乗せられるのは4歳未満
・自転車に取り付けた幼児用座席(チャイルドシート)に乗せられるのは、6歳未満(なお、適応年齢や耐荷重などはチャイルドシートの基準に従う)
子どもをおんぶして自転車に乗ることはOKなのですが、よく見かける 「抱っこ紐で前抱っこ」をして自転車に乗る行為はNGなんだとか!
「子どもを抱っこしながらの走行は、ペダルが漕ぎにくい、バランスが取りづらい、視野が遮られる等デメリットが多く、また万が一転倒したときに子どもを圧迫してしまう恐れがあります。自治体によっては、前抱っこでの自転車走行を取り締まっているケースもありますし、とても危険なので注意しましょう!」
ただし、やはり安全面を考えると、3人乗りをするならば「幼児2人同乗基準適合車」を選んでチャイルドシートに座らせることが一番です。では、どんな3人乗り自転車を選んだらいいのでしょう?
3人乗り自転車の場合、自転車自体の重量はかなりのもの。そこに子どもを乗せるとなると、慣れるまで時間もかかりますし、乗り方のちょっとしたコツも必要です。最近は、3人乗り自転車の種類もずいぶん増えました。小さいタイヤを使うなど重心を低くして安定感を高めているもの、スカートでも乗車しやすいような工夫がされているものもあります。まずは試乗して、乗りやすい、乗せやすいものを選びましょう。
また、最近では海外のオシャレなタイプのチャイルドシートも増えてきていますが、あくまでも海外製のため、日本のメーカーの自転車には規格が合わない物も。自分で取り付けるのは危険です。お気に入りのチャイルドシートがある場合は、 自転車店に持ち込んで店員さんに相談し、取り付けまでお店でお願いすると確実です。」
「注意したいのは、手元に届いた自転車が、安全に乗れる状態になっているかどうかということです。工場から運ばれてきたばかりの自転車は、まだネジが緩んでいたり、ハンドルが調整されていない状態のものもあります。
通常、工場から届いた自転車を 自転車技士や自転車安全整備士の資格を持った人がチェックすることによって、安全に乗れる自転車になるんです。身近に気軽に相談できる自転車店があれば、ネットで購入したものも一度見てもらったほうがいいですね。その後のメンテナンスのこともありますので、しっかりした資格を持つ人がいるお店での購入が安心です。」
「この他にも、寒い時期だと子どもにフリースなどを巻きつけて乗せているママさんを見かけますが、ふとした拍子に車輪に巻き付いてしまい思わぬ事故の原因となります。マフラーやストールなども同様。巻物系は自転車に乗るときは避けましょう。ハンドルに荷物をかけている人もよくいますが、あれもバランスが取りづらくなり危険です!」
安全性に特化した自転車であっても、乗り方を間違えるととても危険な乗り物になってしまうんですね。
「警視庁のHPにも詳しく書かれていますが、道路交通法上、自転車は軽車両ですので、『自転車は車の仲間』といえます。歩道を走っていいのは徐行時のみで、スピードが上がってきたら必ず車道を走ってくださいね。左側通行も忘れずに!」
最近では、自転車に乗っている人が加害者となる交通事故も増えています。安全な自転車を選び、正しい乗り方を心がけたいですね。
※参考サイト
一般社団法人 自転車協会『安全・安心な自転車選び』
自転車の3人乗り、これって違法なの?
道路交通法規則の改正により、自転車の3人乗りが解禁に
「2009年7月、道路交通法規則の一部改正により、安全基準を満たす自転車に限り『幼児2人の同乗』、すなわち『3人乗り』が晴れて解禁され、違法ではなくなりました。ただし、あくまでも『幼児2人同乗基準適合車』使用の場合に限ります。」
※「幼児2人同乗基準適合車」とは
幼児2人を乗せても十分な強度や制動性能を有している、駐輪時の転倒防止のための操作性・安全性が確保されている等の安全基準を満たした自転車のことをいいます。これらの安全基準を満たした自転車には、フレーム部分に社団法人自転車協会による 『BAAマーク』と『幼児2人同乗基準適合車』のマークがついているのが目印。
「ちなみに、それ以外の自転車の場合は、以下の条件を満たす場合のみ
『幼児1人』が同乗できます。」幼児2人を乗せても十分な強度や制動性能を有している、駐輪時の転倒防止のための操作性・安全性が確保されている等の安全基準を満たした自転車のことをいいます。これらの安全基準を満たした自転車には、フレーム部分に社団法人自転車協会による 『BAAマーク』と『幼児2人同乗基準適合車』のマークがついているのが目印。
・運転する人は16歳以上であること
・子どもは、おんぶ紐等で確実に『背負った』状態であること
・おんぶで乗せられるのは4歳未満
・自転車に取り付けた幼児用座席(チャイルドシート)に乗せられるのは、6歳未満(なお、適応年齢や耐荷重などはチャイルドシートの基準に従う)
子どもをおんぶして自転車に乗ることはOKなのですが、よく見かける 「抱っこ紐で前抱っこ」をして自転車に乗る行為はNGなんだとか!
「子どもを抱っこしながらの走行は、ペダルが漕ぎにくい、バランスが取りづらい、視野が遮られる等デメリットが多く、また万が一転倒したときに子どもを圧迫してしまう恐れがあります。自治体によっては、前抱っこでの自転車走行を取り締まっているケースもありますし、とても危険なので注意しましょう!」
地域によって異なる「道路交通法施行細則」
「実は、 自転車に同乗できる定員数と乗り方に関しては、都道府県によって規定が異なっています。例えば東京都では、一人をチャイルドシートに乗せ、一人を背負う…という形の3人乗りが許可されています。詳細は、お住まいの地域の『道路交通法施行細則』を調べてみてくださいね。」ただし、やはり安全面を考えると、3人乗りをするならば「幼児2人同乗基準適合車」を選んでチャイルドシートに座らせることが一番です。では、どんな3人乗り自転車を選んだらいいのでしょう?

3人乗り自転車の上手な選び方
電動アシスト付きのものからそうでないもの、種類はさまざま
「第一に、先にも述べた『幼児2人同乗基準適合車』であること。大切な我が子を乗せるのですから、安全第一です。電動アシスト付きのものと、そうでないものがありますから、実際に乗る環境(周りに坂道が多ければ、やはり電動付きが便利!)、使用頻度や場面によって、自分に合ったものを選んでくださいね。」3人乗り自転車の場合、自転車自体の重量はかなりのもの。そこに子どもを乗せるとなると、慣れるまで時間もかかりますし、乗り方のちょっとしたコツも必要です。最近は、3人乗り自転車の種類もずいぶん増えました。小さいタイヤを使うなど重心を低くして安定感を高めているもの、スカートでも乗車しやすいような工夫がされているものもあります。まずは試乗して、乗りやすい、乗せやすいものを選びましょう。
チャイルドシートの取り付けは、お店でお願いするのが鉄則!
「2010年に自転車用チャイルドシートに関するJIS規格が改正され、リアキャリア(荷台)についての基準が厳しくなったことにより、規格が合わない(強度不足の)リアキャリアにはチャイルドシートが取り付けられないことがあります。また、最近では海外のオシャレなタイプのチャイルドシートも増えてきていますが、あくまでも海外製のため、日本のメーカーの自転車には規格が合わない物も。自分で取り付けるのは危険です。お気に入りのチャイルドシートがある場合は、 自転車店に持ち込んで店員さんに相談し、取り付けまでお店でお願いすると確実です。」
ネットでの自転車購入には注意が必要
また、価格が安いことや利便性から、最近はインターネットで自転車を購入する人も増えているそうなのですが…。「注意したいのは、手元に届いた自転車が、安全に乗れる状態になっているかどうかということです。工場から運ばれてきたばかりの自転車は、まだネジが緩んでいたり、ハンドルが調整されていない状態のものもあります。
通常、工場から届いた自転車を 自転車技士や自転車安全整備士の資格を持った人がチェックすることによって、安全に乗れる自転車になるんです。身近に気軽に相談できる自転車店があれば、ネットで購入したものも一度見てもらったほうがいいですね。その後のメンテナンスのこともありますので、しっかりした資格を持つ人がいるお店での購入が安心です。」
3人乗り自転車に乗るときの注意点は?
3人乗り自転車はとても便利ですが、反面、事故が多いのが現状。特に、子どもが乗り降りしている最中にバランスを崩して転倒するケースが少なくないようです。そこで、親子共に安全に乗るための注意点を遠藤さんに挙げてもらいました。
乗るときのポイント
・体重制限を守る(自転車のチャイルドシート前部は15kg以下、後部は20kg程度のものがほとんど)
・同乗させる子どもの年齢を守る(前部は1〜3歳まで、後部は2〜5歳が目安)
・平らな場所に駐輪する
・ハンドルロックは忘れずに
・子どもを乗せるときは「後ろ→前」、降ろすときは「前→後ろ」の順で
・ハンドルロック解除は、サドルにしっかりと腰掛けてから
・ヘルメットの着脱は、自転車を降りている状態で
・チャイルドシートについているシートベルトは必ず着用すること
・体重制限を守る(自転車のチャイルドシート前部は15kg以下、後部は20kg程度のものがほとんど)
・同乗させる子どもの年齢を守る(前部は1〜3歳まで、後部は2〜5歳が目安)
・平らな場所に駐輪する
・ハンドルロックは忘れずに
・子どもを乗せるときは「後ろ→前」、降ろすときは「前→後ろ」の順で
・ハンドルロック解除は、サドルにしっかりと腰掛けてから
・ヘルメットの着脱は、自転車を降りている状態で
・チャイルドシートについているシートベルトは必ず着用すること
「この他にも、寒い時期だと子どもにフリースなどを巻きつけて乗せているママさんを見かけますが、ふとした拍子に車輪に巻き付いてしまい思わぬ事故の原因となります。マフラーやストールなども同様。巻物系は自転車に乗るときは避けましょう。ハンドルに荷物をかけている人もよくいますが、あれもバランスが取りづらくなり危険です!」
安全性に特化した自転車であっても、乗り方を間違えるととても危険な乗り物になってしまうんですね。
「警視庁のHPにも詳しく書かれていますが、道路交通法上、自転車は軽車両ですので、『自転車は車の仲間』といえます。歩道を走っていいのは徐行時のみで、スピードが上がってきたら必ず車道を走ってくださいね。左側通行も忘れずに!」
最近では、自転車に乗っている人が加害者となる交通事故も増えています。安全な自転車を選び、正しい乗り方を心がけたいですね。
※参考サイト
一般社団法人 自転車協会『安全・安心な自転車選び』