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老後資金はいくら必要? 年齢別の貯め方も紹介【お金と子育て】

マネーのプロが解説する「お金と子育て」の話。第9回は「老後資金」。子育て世帯は出費も貯金も子ども優先。そんな中で老後のお金をどう貯めたらいいでしょうか。パパ・ママになった年齢によっても異なる「老後資金の貯め方」について、ファイナンシャル・プランナーの大林香世さんに解説していただきました。

親になった年齢と貯める時期・貯められる時期の関係は?

「老後なんてまだまだ先の話」と思っていませんか?

計画的に貯めたいお金のひとつとされる、老後資金。そもそも老後の生活には、いくらぐらい必要なんでしょうか?

「あとで具体的な考え方や計算方法を紹介しますが、老後の夫婦二人の生活費を仮に1ヶ月22万円とすると、20年分なら5000万円以上になります。この必要額から、公的年金の受給額や退職金などを差し引いた金額が、貯めるべき老後資金の金額になります

そんなに必要なんですね…。でも、簡単に貯めるといっても、実際に子どもがいると教育費などの貯金で手一杯。今から考えなくてもいいのではないでしょうか…?

「子育て中の若いパパ・ママは、『老後なんて遠い遠い』と思いがち。ですが、できれば頭の片隅には置いておいてほしいですね。貯められる時期が来たときに貯蓄のことを忘れていては大変ですし、子育てしながら老後資金も貯めないと間に合わない状況も考えられるからです」

「間に合わない状況」という点が気になりますが、どういうケースが考えられるのでしょうか?

老後のための貯蓄に取り組みやすい時期があるとしたら、子どもが巣立ったあとの定年までの期間です。ですが、40代以降に子どもが生まれた方の場合、子どもの巣立ちと老後が一緒に来てしまいます。その場合は、平行して老後資金を貯めないと貯められませんよね

貯蓄に最適な期間がとれないまま、老後に突入する場合もあるということですね。

「20代で親になった方の場合では、子どもが巣立ってもまだ若いだけに、『まだいいや』『うちは大丈夫』と老後のことを軽く考えてしまう場合があるかもしれません。どちらにしても、貯め方・貯める時期をちゃんと考えておいた方がいいかと思います」

年代別に紹介! 老後資金の貯め方&考え方

パパママになった年齢によっても貯め方が変わります

では、親になった年代によって、それぞれどんなふうに老後資金の貯め方を計画していけばいいのでしょうか?

「夫婦に年齢差があるケースもありますが、ここではざっくり、第1子誕生時の夫婦の年齢を『20代』『30代』『40代以上』に分けてお話しします」

20代

一般に20代はまだ給料が少なめかと思います。この時期に親になった方は、最初は子ども関連の出費だけで精一杯かもしれません。

本格的な老後資金の貯蓄は、子育て終了後と割り切りましょう。まず、教育費などのほかに「万が一のための貯蓄」として、最低でも生活費3カ月分ほどを貯めておきましょう。あとは無理のない範囲で積立貯蓄や積立投資などを行い、老後資金のベースを作るようにします。

30代

30代は、20代より収入が伸びていることが多く、子どもが生まれてもある程度は家計に余裕があるのではないでしょうか。

一般に、子どもが小さいうちは子どもの生活にかかる出費もまだ小さいので、比較的お金が貯めやすいもの。この時期に老後資金としての積立貯蓄や積立投資を着々と行っていくのがベターです。

40代以上

40代で親になった場合は、子どもの成人前に定年が来てしまうことも。子育てしながら、老後資金の準備を確実に行っていく必要があります。

とはいえ、収入が20代、30代より高いことが多いので、子どもが生まれる前までにある程度の貯蓄ができている方も多いはず。家計をコンパクトに抑えること、今までの貯蓄を減らさないことを意識して、積立貯蓄や積立投資を行っていってください。

年代によって、貯められる時期や貯めるべき時期にかなり違いがありますね。自分を取り巻く事情を考えて、貯蓄を計画していく必要がありそうです!

「ちなみに、積立投資については、『NISA(ニーサ)』や『iDeCo(イデコ)』もおすすめです。利益に対して課税されない制度は積極的に利用するといいでしょう」

【関連記事】iDeCoとは?

老後資金っていくら必要?

実際にどのくらいの金額が必要なのでしょうか

最初に話に出た老後資金の金額について、改めて詳しく教えてください。

「平成28年に生命保険文化センターが行った『生活保障に関する調査』によれば、夫婦ふたりの老後の生活費として必要な金額は、月額で最低22万円ほどだそうです」

ただ、これはあくまでも参考ということ。

生活の仕方によって、各家庭で必要額は変わります。金額は、現在の生活費をベースに個々に導き出した方がいいでしょう

大まかな計算方法は次のようなイメージです。

(現在の生活費をベースにした毎月の生活費×12カ月×想定するセカンドライフの年数)+想定される一時的な支出

想定される一時的な支出とは、家のリフォーム費用、旅行、子どもの結婚費用などが該当します。

「上記で必要金額が出たら、そこから退職金や年金の支給見込額を差し引いてください。年金の支給見込額は、誕生月に送られてくる『ねんきん定期便』の記載内容を参考にするとよいでしょう。もちろん、それらはあくまで見込みですが、用意したい金額を大ざっぱに把握することはできるはずです」

仮に、先ほどの生命保険文化センターの調査に基づき生活費を月額22万円で計算すると、一年間の必要額は264万円。セカンドライフを20年、一時的な支出をとりあえず500万円と仮定すると、老後の必要金額は5780万円です。

では、退職金や年金をここから差し引きましょう。

「例えば年金の受給額が毎月15万円とすると、20年分受給した場合の合計金額は3,600万円。退職金が1000万円あるとしたら、差し引ける金額は4,600万円。つまり、貯めなければならない金額は1,180万円になります」

なるほど。安心な老後を過ごしたいと思ったら、それなりの貯蓄が必要になってくるようです。

「そうですね。ですから実際、定年後も仕事を続ける方はたくさんいらっしゃいます」

「ですが、『仕事を続けるから貯蓄は適当でもいいや』という考えは危険です。何かのアクシデントで働けなくなり、子どもに負担をかけるという事態を避けるためにも、できるだけの準備をおすすめします

老後の貯蓄=大きくなった子どもに負担をかけないためのもの。そう思えば、それもまた「子どものための貯蓄」のひとつと言えるかも。少しずつ考えていきましょう。

お話を聞いたのは…

  • 大林香世さん

    ファイナンシャル・プランナー 。子どもマネー総合研究会会員。教育系出版社、FP会社勤務を経て、独立系ファイナンシャル・プランナーとして活動中。マネー系ホームページ、新聞等へのコラム執筆、FP向けテキスト・問題集の執筆・校閲、セミナー講師、個人相談などの活動を行っている。子育て中でもあり、自分や周囲の経験も参考にしつつ、金銭教育や教育費に関するセミナーも行っている。

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ライター紹介

岡本有紗

2児と猫3匹を育てるライター。メディカル系専門の広告制作会社でライティングと編集業務を経験後、出産を機にフリーに。得意分野はやはりメディカル系だが、いろいろな分野を経験し幅を広げたいというのが現在の目標。趣味はあえてチープな手段で行く一人旅(休止中)、特技はハモリと絶対音感。

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