
おそらく、ほとんどの親子が立ち向かう大きなチャレンジ——それは補助なしで自転車に乗る練習ではないでしょうか。親が自分の経験だけを頼りに、子どもに乗り方を教えるのが常ですが、教えるためのノウハウは知らない人も多いのでは? そこで、専門家に自転車練習のコツをお伺いしてきました。
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自転車練習のコツをお伺いしたのは、神宮外苑サイクリングセンターの土田正友さん。日曜日と祝日に、東京都内の外苑前サイクリングコースにて、無料で「乗り方教室」を開催しています。対象年齢は5歳からで、上限はなし。60歳過ぎの方が練習に来ることもあるそうです。実際に、子ども達が練習する様子を見ながらお話を伺いました。

自転車に乗れるようになるステップ(1)まずは足で蹴る練習から始めよう
「ここでは、最初にペダルを外して足で蹴る練習をします。通常、ペダルは外しにくいので、自宅で練習する際にはもともとペダルのないランニングバイクなどがおすすめです。最近は、ブレーキ付きのものも増えています。なければ、少しやりづらいですがペダルを付けたままの自転車で練習してもいいでしょう。サドルの高さは、お子さんが実際にまたがって地面に足をつけてみて、膝が曲がるくらいに低くします。」

自宅では、いきなりペダルを漕ぐ練習をしてしまいがちですが、まずはペダルがない状態で、バランスを取るところから始めるのですね。
自転車に乗れるようになるステップ(2)大人が手本を見せることが大事
実際に乗り始める前に、15分ほど自転車の扱い方などを説明します。まずは大人がやって見せます。自宅で練習する場合でもけがや事故を防止するため、同じように大人が教えてあげるようにしましょう。ポイントは次のとおり。
- 自転車の左側に立ち、左側から乗る。
- 左手でハンドルを握り、右手でサドルの後ろをつかみ、スタンドを外す。
- 同様にしてスタンドを足で支え、サドルを持ち上げてスタンドを立てる。
- 自転車にまたがり、足を肩幅くらいに開いて体を支える。
- ブレーキを握る。少し前に進んでみて実際に止められるか必ずチェックする。
- かかとから地面を蹴って自転車を前に進める。
- 慣れてきたら足を持ち上げてバランスを取る。

説明しながら大人がやって見せたら、同じ順番で今度は子どもたちが実際にやってみます。大人が足で蹴って自転車に乗っている様子を見たからか、子ども達はさほど危なげなく自転車にまたがり進んでいきました。
「徐々にバランスが取れるようになってきたら、足がつきそうになる方向にハンドルを切ることを教えます。それができるようになると、少しぐらついても足をつかずに進めるようになります。」
自転車に乗れるようになるステップ(3)足を地面から離してUターンができれば次のステップへ
足で蹴る練習をした後、次のステップに進むタイミングはどのように見計らえばいいのでしょうか。
「足を地面から離したままで大きくUターンができるようになったら、ペダル付きの自転車に乗り換えます」と土田さん。
始めたばかりの子ども達を見ていると、足を着かずにぐるりとカーブを描くのはまだまだ時間がかかりそう。ただ、そこまでできるようになれば、地面から足を離してペダルを漕いでも心配ないのでしょう。

「ペダルを漕ぐのにもコツが要りますが、補助なし自転車などで練習している場合にはすぐにペダルを漕げます。そうでない場合には、まず最初にスタンドを立ててペダルを漕ぐ練習をしてから始めましょう。その際には、ペダルが空回りしないよう、大人が後輪に足をかけて少し負荷をつけてあげます。」
その後、スタンドを外し、いざペダルを漕いで練習します。バランスの取りか方がわかっているので、足をつかずに長い時間進めるそうです。
練習の効果と成功率とは? 数時間で乗れるようになる子どもも多数!
練習場では、未就学児でも3割程度の子どもが2〜3時間で乗れるようになるのだそう。
「この練習場では親御さんがあまり介入しないので、自分で何とかやろうとするんです。親御さんが隣にいると頼ってしまうので上達が遅くなります。指導者が、できていない子どもに時々声をかける程度で十分です。」
自宅で練習するときには親が指導者代わり。ひととおりしっかりと説明したら、後は毎回口出ししないようにする方が効果的かもしれません。
安全対策と交通ルール/ヘルメットを着用し、自転車のルールも教えるように
自転車教室では、ヘルメットの着用がマスト。忘れても、100円で借りられます。また、交通ルールは教えていませんが、最初にイラスト付きのパンフレットを配ります。自転車の練習法だけでなく、交通ルールなども掲載しています。主な内容は以下の通り。
- 自転車は車道通行が原則。歩道は例外
- 通行可の歩道では歩行者を優先します
- 車道は左側を走ります。右側通行は禁止
- 路側帯の通行も左側です
それ以外に、細かな内容もしっかりと説明されています。文字を読み上げるだけでは子どもには理解が難しいので、親が確認したうえで、内容をわかりやすく伝えたいもの。そういえば、我が息子も幼稚園で自転車のルールについてパンフレットをもらってきていました。一度、子どもと一緒に確認しておきたいものですね。
自分の経験から、自転車の練習には怪我がつきもののように考えていましたが、正しいステップを踏めば無理をしなくてもスムーズに乗れるようになりそう。近くの方は日曜日または祝日に「自転車教室」へ、遠方で教室への参加が難しい方は許可されている公園などで、蹴る練習から始めてくださいね。
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何歳から自転車の練習を始められますか?
5歳ごろから練習を始めることができます。神宮外苑の教室では上限なしで、60歳過ぎの方も参加されています
どのくらいで乗れるようになりますか?
未就学児でも約3割の子どもが2〜3時間で乗れるようになります。正しいステップを踏むことが重要です。
最初に必要な道具は何ですか?
ペダルのないランニングバイクが理想的です。なければペダル付きの自転車でも練習可能。ヘルメットは必須です。
親はどの程度サポートすべきですか?
最初にしっかりと説明した後は、過度に介入せず子どもの自主性を尊重することが上達のコツです。時々声をかけるのもいいですね。
練習に適した場所はどこですか?
広くて平坦な場所が理想的です。神宮外苑のような専用コースや、許可されている公園などが適しています。
ランニングバイクは必要ですか?
必須ではありませんが、ペダルのないランニングバイクがあると効率的にバランス感覚を身につけられます。最近はブレーキ付きのものも増えています。
どんな服装で練習すべきですか?
動きやすい服装とヘルメットは必須です。転倒に備えて長袖・長ズボンがおすすめです。
雨の日でも練習できますか?
安全のため、雨の日の練習は避けましょう。路面が滑りやすく転倒のリスクが高まります。