古今東西、こどもが鼻をほじっていると親は気になるもの。マナーとしてはもちろん、中には鼻くそを口に入れて食べてしまう子もいて、健康に悪影響がないのか心配になることも。「子供は鼻をほじるもの」なんとなくそう思っている人も多いけれど、実際はどうなのでしょう。そもそもなぜ鼻をほじるのか、どうしたらやめさせられるのかを専門医の先生にお聞きしました。
「鼻をほじるということは鼻くそが出ているということであり、鼻くそが出るということは鼻に問題がある証拠なんです。」そう教えてくれたのはJCHO(ジェイコー)東京新宿メディカルセンターの石井正則先生。子どもというのはとかく鼻をほじっているイメージがありますが、健康な子は鼻くそも出ず、ひいては鼻ほじりもしないもののようです。つまり、鼻ほじりをするということは、鼻に何らかの問題があるということなんですね。
では鼻くそというのは何なのでしょうか?
「風邪などによって鼻に炎症が起き、鼻水にバイ菌や血液成分が混ざり、鼻水が粘液状になる。それが乾燥し固まって鼻くそになるんです。」と石井先生。つまり、鼻くそはバイ菌のかたまりとも言えます。
「鼻くそを舐めるということは病原菌を舐めているのと同じ。誤って肺に入ったりなどすると、肺炎になる可能性もあります。」
親としてはマナー面で気になる行為ですが、このように健康面でも大いに問題があるということなので、やはりやめさせる必要があるようです。
上述した通り、頻繁に鼻ほじりをするということは鼻に何らかの病気があることが考えられる、ということなので、「癖を直すというより、まず鼻の病気を治すことです。」と石井先生。
鼻の病気とは、風邪などのほか花粉症やそれ以外のアレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎などが考えられるといいます。子どもが鼻をほじり始めたら、ほじることを注意する前に病院へ連れて行くことが望ましいでしょう。原因である病気が治れば、ほじることも無くなるというわけです。
なお、鼻くそは出したほうがいいとはいえ、指を鼻に入れてほじるのは、鼻の中に傷を作る危険性があるのでやめたほうがいいとのこと。
鼻中に傷があると、ちょっとしたことで鼻血が出やすくなってしまうといいます。「よくチョコレートを食べると鼻血が出ると言いますが、それは間違いです。チョコレートは血管を拡張させる成分が入っているので、ちょっとした傷が付いていると血管が破裂しやすくなるというのが実際のところなんです。傷が無ければ、鼻血が出るということはありません。」と石井先生。このように、やはり鼻ほじりは百害あって一利無しのようです。
「免疫が未発達のうちから保育園など集団生活をする子供が増えたため、バイ菌をもらいやすく鼻や耳の病気がとても多いんです。また一方で、花粉やハウスダストによるアレルギー性鼻炎が激増している現状があります。その原因は、木造からアルミサッシなどで密封された家に移り変わり、風通しが悪くなったためにダニが増殖する環境を作ってしまったことにあります。そのために小さい頃からアレルギーを患う子が増えているんです。」
家では、窓を開けて換気をこまめにする、布団を日光に当てるなど、アレルゲンを出来る限り減らすことが鼻の病気を予防することにつながると言えます。「布団を干す際は、叩くとアレルギーの原因であるダニの死骸が粉状になり吸入しやすくなってしまうので、布団叩きなどで叩くことは避けた方が良いです。」と石井先生。鼻ほじりにつながる鼻の病気を防ぐために、お家でできることから始めてみてはどうでしょう。
健康な子供はそもそも鼻くそが出ない!?
そもそも子どもは、なぜ鼻をほじるのでしょう? また、鼻くそがたくさん出る原因とは何なのでしょうか?「鼻をほじるということは鼻くそが出ているということであり、鼻くそが出るということは鼻に問題がある証拠なんです。」そう教えてくれたのはJCHO(ジェイコー)東京新宿メディカルセンターの石井正則先生。子どもというのはとかく鼻をほじっているイメージがありますが、健康な子は鼻くそも出ず、ひいては鼻ほじりもしないもののようです。つまり、鼻ほじりをするということは、鼻に何らかの問題があるということなんですね。
では鼻くそというのは何なのでしょうか?
「風邪などによって鼻に炎症が起き、鼻水にバイ菌や血液成分が混ざり、鼻水が粘液状になる。それが乾燥し固まって鼻くそになるんです。」と石井先生。つまり、鼻くそはバイ菌のかたまりとも言えます。
口の中に鼻くそを入れるのは絶対ダメ
中には、ほじった鼻くそを口の中に入れて食べてしまう子もいますが、問題はありますか?「鼻くそを舐めるということは病原菌を舐めているのと同じ。誤って肺に入ったりなどすると、肺炎になる可能性もあります。」
親としてはマナー面で気になる行為ですが、このように健康面でも大いに問題があるということなので、やはりやめさせる必要があるようです。
鼻をほじるクセを直すのではなく、鼻の病気を治す
では、頻繁に鼻ほじりするような場合、これをやめさせることはできるのかが気になります。上述した通り、頻繁に鼻ほじりをするということは鼻に何らかの病気があることが考えられる、ということなので、「癖を直すというより、まず鼻の病気を治すことです。」と石井先生。
鼻の病気とは、風邪などのほか花粉症やそれ以外のアレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎などが考えられるといいます。子どもが鼻をほじり始めたら、ほじることを注意する前に病院へ連れて行くことが望ましいでしょう。原因である病気が治れば、ほじることも無くなるというわけです。

鼻くそは、鼻の中に指を入れずに出す、これが鉄則
また、何らかの病気が原因で鼻くそが出ている場合、病気が治るまで、出るものを止めることは難しいもの。出て来た鼻くそを適切に除去する方法としては、「鼻吸い機などで吸い取る、または鼻をかんで出すのが望ましい。」とのこと。4〜5歳になれば鼻をかめるようになるので、子供には指や爪で取らずかんで出させる練習をさせ、かめない年代の子は口で吸うタイプや電動の吸引機を使用して取るようにしましょう。なお、鼻くそは出したほうがいいとはいえ、指を鼻に入れてほじるのは、鼻の中に傷を作る危険性があるのでやめたほうがいいとのこと。
鼻中に傷があると、ちょっとしたことで鼻血が出やすくなってしまうといいます。「よくチョコレートを食べると鼻血が出ると言いますが、それは間違いです。チョコレートは血管を拡張させる成分が入っているので、ちょっとした傷が付いていると血管が破裂しやすくなるというのが実際のところなんです。傷が無ければ、鼻血が出るということはありません。」と石井先生。このように、やはり鼻ほじりは百害あって一利無しのようです。
鼻の病気の予防が大切
石井先生いわく、実は今、子どもの鼻の病気が増えていると言います。「免疫が未発達のうちから保育園など集団生活をする子供が増えたため、バイ菌をもらいやすく鼻や耳の病気がとても多いんです。また一方で、花粉やハウスダストによるアレルギー性鼻炎が激増している現状があります。その原因は、木造からアルミサッシなどで密封された家に移り変わり、風通しが悪くなったためにダニが増殖する環境を作ってしまったことにあります。そのために小さい頃からアレルギーを患う子が増えているんです。」
家では、窓を開けて換気をこまめにする、布団を日光に当てるなど、アレルゲンを出来る限り減らすことが鼻の病気を予防することにつながると言えます。「布団を干す際は、叩くとアレルギーの原因であるダニの死骸が粉状になり吸入しやすくなってしまうので、布団叩きなどで叩くことは避けた方が良いです。」と石井先生。鼻ほじりにつながる鼻の病気を防ぐために、お家でできることから始めてみてはどうでしょう。