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水族館プロデューサーが明かす「弱点を魅力に変える方法」!

掲載日: 2020年7月22日更新日: 2020年8月5日いこーよ編集部

夏の人気おでかけスポットといえば「海」ですが、小さな子供でも気軽に行けて、多様な海の生き物に出会えるのが「水族館」ですよね。

そこで今回は、水族館のリニューアルなどを手掛けてきた唯一無二の水族館プロデューサー・中村元さんに、海や水族館の魅力、楽しみ方についてお話を聞きました。

唯一無二の水族館プロデューサー

中村さんは、三重県にある「鳥羽水族館」で水族館の飼育員や副館長などを経て、21年間におよび水族館の仕事に従事。その後は、唯一無二の「水族館プロデューサー」として、さまざまな水族館の再建やリニューアルを手掛けています。

最近では、東京・池袋にあるサンシャイン水族館の新クラゲエリア「海月空感」(くらげくうかん)を新たにプロデュースし、7月から公開されています。

●「水族館プロデューサー」とは、どのようなお仕事をしているのでしょうか。

「鳥羽水族館で21年間を過ごした経験を活かして各地の水族館のリニューアルや新設で、価値の高い水族館づくりのために、水族館のコンセプトづくりから、水槽をどうやったら大きく魅力的に見せられるかといった新たな展示手法の開発などを行っています。ポイントになるのは、水族館の弱点を常識にとらわれずどう活かすかということですね」

●「水族館の弱点を活かす」というのは、具体的にどう変化させたのでしょうか。

「例えば、北海道の北の大地の水族館では、凍ってしまう冬季は閉館していたんですね。でも、極寒の季節を活かせないかと…。そこで、冬に凍る世界初の水槽を作って、弱点を克服するのではなく、活かす水槽展示にしました」

●ちなみにサンシャイン水族館は、どういった弱点を活かしたのでしょうか。

「サンシャイン水族館は、じつは弱点だらけなんですよ(笑)。都心ならではの高層ビルの屋上という立地だけに、水族館に必要不可欠な水量に上限があること。つまり大きな水槽は置けないんです」

サンシャインラグーン

「そこで、限られたスペースの中で、いかに大きく見せられるかにこだわりました。サンシャインラグーンの水槽の中に、光のグラデーションを作るなど、水槽に奥行きを感じられる空間作りを意識したことで、弱点にとらわれない画期的な水槽になっています」

少し視点を変えるだけで、弱点を活かした魅力的な水槽を生み出したということですね。

天空のペンギン

「サンシャイン水族館のもうひとつの弱点は、広い屋上部分に屋根を付けられないことです。この弱点をテコにして、ここを都会のオアシスとして展開しました。水槽を雨や日光を防ぐ屋根代わりにして、空と一体化させた“天空のペンギン”を誕生させました。空を背景にペンギンが飛ぶ水槽は、大きな弱点があったからこそなし得たことですね

「こうした水槽作りは、鳥羽水族館で水槽の空間作りに試行錯誤して工夫をしたことが生きてますね。どんな状況においても、常識には必ず裏道があるはずです」

弱点や欠点とされることも、裏を返せば強みにもなりうるということですね。

●展示をするうえで、大切にしていることはなんでしょうか。

「生き物を展示するというよりは、水中体験をしてもらうための水槽作りに注力しています。例えば、水の中を泳ぐ魚を取り巻く自然環境そのもの。海に潜ったときの波やサンゴ礁に群がる魚とか、キラキラした銀色の魚の壁など、自然の1シーンを切り取ったような水槽作りや海ならではの浮遊感にこだわっています」

「これを水の塊と書いて、ボクは『水塊(すいかい)』と言っています。この水塊をいかに魅力的に、また海の中の感動を見せられるかを常に意識しています。」

水族館で感じてほしいこと

「ついつい親は、大人の価値観で子供に口を出してしまいがちですが、なるべく水族館では子供が見たいものや、興味をもったものに対して、そっと見守ってほしいですね」

「子供はカエルや、カメ、サメなど、図鑑やテレビなどでよく目にする生き物に興味を示すんですよね。身近に感じているからこそ、本物を見たいと思う。そこで新しい発見があるかもしれないので、その新たな発見や出会いの場を尊重してほしいと思います」

「海の美しさや広さ、いろいろな生き物がいることなどを水槽からイメージできるからこそ、水族館は海を身近に感じられる場所ですよね。海を実感することで、共生するさまざまな生物の多様性を感じてほしいです」

水族館プロデューサー中村元×いこーよコラボ自由研究企画 

今回は、特別に中村さん監修のもと、豊かな海の未来を育むことを目的とした「海と日本プロジェクト」×「いこーよ」で、自由研究にピッタリな水族館ならではの3つミッション『水族館の秘密司令』を用意しました!
※ミッション詳細ページは近日公開予定です!

3つのミッション

一番大きな生き物を探せ!
ヒント:古代の人はどうやってモノの大きさを比べたんだろう?それを自分で発明してみよう!

一番小さな生き物を探せ!
ヒント:水槽のすみからすみまで見てみよう!

一番強い生き物を探せ!
ヒント:数が多い種? 毒を持った種? 強さにもいろいろあるよ!

※開催期間:2020年8月1日(土)〜8月31日(月)

水族館の秘密指令
印刷用はこちら

それぞれのテーマは、もちろん答えは1つではありません。大事なポイントは、子供自身が自分で探して自分で発見すること。ミッションをクリアしたら、なぜそれを選んだのかを親子で会話すると、子供の発想や想像力に新しい発見があるかもしれませんね。

テーマが同じでも、水族館や挑戦する人によって回答はさまざま。ぜひたくさんの水族館に足を運んで親子で挑戦してくださいね。

「水族館の秘密指令」参画水族館はこちら!

  • しながわ水族館(東京都)
  • 南知多ビーチランド(愛知県)
  • 名古屋港水族館(愛知県)
  • 竹島水族館(愛知県)
  • 伊勢夫婦岩ふれあい水族館(伊勢シーパラダイス)(三重県)
  • 下田海中水族館(静岡県)
  • 九十九島水族館海きらら(長崎県)

サンシャイン水族館に新クラゲエリア誕生!

新エリア「海月空感」(くらげくうかん)

東京・池袋に位置する「サンシャイン水族館」では、弧を描くような横に広がる幅約14mの巨大水槽で約1,500匹のミズクラゲが展示された「クラゲパノラマ」など計6つのクラゲ水槽を展示する新エリア「海月空感」が2020年7月から登場! 長く伸びた触手が特徴的なクラゲの水槽や癒やしの香り、波紋のような照明効果など、リラックスできる空間が広がっています。

サンシャイン水族館の新クラゲエリアをチェック!サンシャイン水族館徹底レポ!

撮影協力:サンシャイン水族館
画像提供:中村 元

お話を聞いたのは…

  • 中村 元

    全国の水族館の開業、リニューアルを手掛ける、唯一無二の水族館プロデューサー。三重県の「鳥羽水族館」で、飼育員、営業、広報、副館長を経て、21年間に渡り水族館の仕事に従事。その後、サンシャイン水族館、新江ノ島水族館、北の大地の水族館、竹島水族館など、弱点を活かした斬新で魅力的な展示をプロデュース。水族館に関する多数の著書に加え、「マツコの知らない世界」(TBS)、「夢の扉」(TBS)に出演など、さまざまな舞台で活躍中。

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ライター紹介

いこーよ編集部

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