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体験が未来につながる「海のおもいで創造プロジェクト」

掲載日: 2020年10月5日更新日: 2020年10月12日いこーよ編集部

ひとりでも多くの子どもたちに楽しい海の思い出をつくってもらいたい。その思いをカタチにした「海のおもいで創造プロジェクト」

日本財団「海と日本PROJECT」の「海を知り、海を好きになってほしい」という思いと、「いこーよ」の「未来を担う子どもたちに価値のある体験を提供したい」という思いから取り組んでいるプロジェクトで、さまざまな学童スクールが参画しており、学童の活動の一貫として、海でさまざまな体験が楽しめるイベントを企画しています。

日本財団 海と日本PROJECT

今回参加してくれたのは、小学校1〜3年生の10人。本来なら、ライフセーバーやネイチャーガイドなどの専門家と一緒に、安全に楽しく海を体験できるプログラムを実施しているのですが、今回は新型コロナウイルスの影響で、実際に海に行くのが難しくなってしまったため、学童にいながら海を感じられるイベントを企画しました。

お魚の競り体験・海の生き物クラフト体験・気象予報士のお仕事体験などのプログラムを実施し、初めての体験や初めて知ることが盛りだくさんだったこのイベント後、「これから食べ物は残さず食べる!」「今日パパが早く帰ってくるから雲の作り方教えてあげるんだ!」といった声が聞こえ、「楽しかった」だけでは終わらない1日となりました。

海の生き物を通して海を知る

地球の70%を占める海。海の生き物や変化、自分たちがどんなところで海とつながっているのかを知ることが未来へつながる第一歩になります。クイズや本物の魚の観察を通して、今まで意識していなかった新しいことを知る機会となりました。

「将来食べられなくなるかもしれないお寿司はなに?」という身近な質問に一生懸命答える子どもたち。どうして食べられなくなるのか、どうしたら食べ続けられるのかを考えるきっかけとなりました。

「ご飯を残しちゃダメだね」という発言が出るなど、海の生き物を未来に残すために今するべきことが、子どもたち自身の中で明確になったようです。

家族で挑戦!「海のなるほどクイズ」

続いて、丸魚(捌かれる前の魚)やタコ・生きているオマール海老など、本物の海の生き物たちが登場し、子どもたちは大興奮! 目を輝かせながら、最初は恐る恐る指でツンツン、慣れてくると掴んだり裏返したりしながら、興味深く観察していました。
「見て!歯がすごいギザギザだよ」「お腹のところ、思ってたより硬いね」など、それぞれの特徴を細かく見ていました。

お楽しみのランチタイムでは、当日の朝獲れの魚など、新鮮なお刺身が並びました。なかには、ほんの少ししか水揚げされない幻の魚「アカゼムロアジ」も! おかわりの行列ができ、2・3回とおかわりする子どももいるなど大喜びでした。

「タチウオのお刺身はどれ?それも食べてみたい!」と先ほど触っていたお魚のお刺身をリクエストし、初めての味にチャレンジする子どももたくさん。逆に「イナダってどの魚?」とおいしかったお刺身がどんな魚なのかを気にする子どももいました。

提供:株式会社フーディソン

海に関わる仕事を知る

ランチのあとは、鮮魚専門店や鮮魚仕入れサービスを運営している株式会社フーディソンのスタッフが登場。世界中のどこにどんな魚がいるのか、獲れた魚がどうやって東京に届いているのかを、地図を見ながら教えてくれました。

子どもたちは、どこでどんな魚が捕れるのか熱心に聞きながら、「寒いところにはサケがいるんだよね!」と、最初のクイズで知ったことを早速披露してくれていました。

各地で捕れた魚が食卓に届くまでにはさまざまな人の手が関わっていますが、今回はその中のお仕事のひとつ、競り体験をしました。

欲しい魚に希望の金額を提示して、一番高い値段を付けた人が買う権利を得る「入札」方法での競りを体験。子どもたちは各自20,000円分の「いこーよマネー」を元手に、どの魚をいくらで提示するか考えて、入札します。
なかには、人気の魚は入札が集中すると読んで、あえて人気が低そうな魚を狙う頭脳派の子どもも!

どうしたら目当ての魚を落札できるのか、たくさんの魚を落札できるのか、考えながら入札した子どもたち。なかには長時間考え込む子どももいて、その姿はまさに仲卸業者さんのよう。

競り体験後には、子どもたち同士で「みんながマグロにいくと思ったからタチウオにしたんだ」「どうしても欲しかったから全部オマール海老に入れた!」と落札の秘訣を共有しあっていました。

クラフト体験で海の生態系を知る

「海の神様になって、『海』を作ろう!」クラフト体験では、みんなでどんな海にしたいか、どんな生き物がいるのかテーマを決めて、協力して海を作ります。

「人間のゴミで魚がパーティーしてる」といったユニークな案も出るなか、今回は「優しくてみんなが楽しめる賑やかで平和な海」に決まりました。

「優しくてみんなが楽しめる賑やかで平和な海」にはどんな生き物がいるか図鑑を見ながら決めて、色粘土を使ってその生き物を作っていきます。

図鑑を見ることで、「カニの足って何本だっけ?」「この魚、体としっぽ(尾びれ)の色が違うんだよ!」と、普段は意識していない細かい部分まで認識するきっかけになりました。

サメやエイなどの大きな魚から、カクレクマノミやクリオネのような小さな生き物まで、さまざまな種類の生き物が共生する「優しくてみんなが楽しめる賑やかで平和な海」ができました。

続いて作品を見ながら、大きい魚は小さい魚を食べ、小さい魚は大きい魚の死がいを食べるといった、食物連鎖の仕組みを学びました。子どもたちは、どちらかだけでは生きていけないというのが意外だったのか、「サメは強いけどサメだけじゃだめなんだ!」と、目をパチクリさせていました。

提供:株式会社アーテック

海での活動を支えるお仕事って?

漁師さんなど、海上で働く人での活動は天気に大きく左右されるため、天候の予測は生きるか死ぬかの問題です。晴れや雨といった情報だけではなく、風向きや海流、波の高さなど天気に関するあらゆる情報を確認して仕事をしています。

そんな海で働く人たちにとって、なくてはならない存在なのが「気象予報士」です。テレビなどで身近な存在ですが、実際にどんなことをしているのか、少しだけ体験しました。

講師は、TBSの情報番組「ひるおび!」などでお天気キャスターとして活躍する森朗さん。オンライン会議でやりとりしながら、クイズや実験を通して気象のメカニズムを学びます。とくに、身近な道具で雲を作れることにみんな驚いていました。

次は、お天気アナウンスをするためのデータを取りに外へ。ただ「暑い」ではなく「ジリジリ」「ムシムシ」などの「どう暑いのか」や、「暑くて濡れた地面から湯気が出ていた」など、「暑くて何がどうなってたのか」をしっかり観察しました。

4人ごとのチームに分かれて、観察して集めたデータを基にお天気アナウンスの内容をまとめたら、お天気キャスターになりきって、オンラインで森さんに情報をお届けします。天気や気温だけでなく、空の様子などを写真で見せたり、自分たちが体感したことを一生懸命伝えました。

たくさんの学びが詰まった1日

ひとりでも多くの子どもたちに楽しい海の思い出を作ってもらいたい。その思いをカタチにした「海のおもいで創造プロジェクト」。今回は実際に海にはいけませんでしたが、それでも子どもたちは海を身近に感じてくれたようでした。

イベントに参加した子どもたちは、「魚のことをたくさん知れた」「お天気キャスターはいろいろなことを調べなきゃいけない」「なるべくゴミを出さないようにする」など、感想もさまざま。

海の食べ物、海の生態系、海のお仕事など、さまざまな角度から日々の生活と海とのつながりを知り、「楽しかった」だけではなく、たくさんの学びや気づきが詰まった1日となったようです。

学童にいながらも、盛りだくさんの海の思い出を作っていく本プロジェクト。この取組は今後も継続していく予定です。

日本財団 海と日本PROJECT

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いこーよ編集部

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