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【子どもの健康を守る大掃除】第2回 お風呂、風呂釜編

掲載日: 2015年12月17日更新日: 2016年11月8日近藤 浩己

黒カビはもちろん、ぬめりやにおいも気になるお風呂。見えない風呂釜の奥の汚れも気になりますよね。子どもが毎日使うお風呂はできるだけ清潔に保ちたいもの。そこで、子どもの健康を守るお風呂掃除の方法を、All About「家事・掃除・子育て」ガイド 藤原千秋さんに教えてもらいました。

リビングのカビはお風呂が原因!?

ふと気づくと生えているお風呂の黒カビ。あまり目立たない大きさだと、つい掃除を後回しにしてしまうこともありますよね。しかし、カビを見つけたら、できるだけ早く取り除いてほしいと藤原さんは話します。

「カビは、目に見えた時点でかなり繁殖しているものです。おまけにカビの胞子は空気中を浮遊するので、お風呂のカビが原因で、ほかの部屋にまでカビが生える可能性もあります。」

リビングなど、部屋の中に生えているカビは、実はお風呂と同じ種類のカビというケースが多いのだとか。

カビの胞子を子どもが吸い込めば、呼吸器や肺に炎症を起こすこともあります。また、胞子が皮膚に触れることでアトピー性皮膚炎を引き起こすケースもあります。子どもは免疫力が低い分、カビの影響を大人よりも受けやすいのです。」

お風呂のカビをできるだけ早く取り除くことは、子どもの健康を守る一つの方法なのですね。


濡れた壁だとカビ取り剤の効果が半減

カビは、タイルや壁に深く根を張るのが特徴。だからこそ、なかなか落ちにくいのが悩みです。藤原さんは、効果的にカビを取り除くには、いくつかのコツがあると話します。

「まずは掃除の順番です。カビ退治には塩素系のカビ取り洗剤を使用しますが、浴室が乾いた状態でカビ取りを始めてください。カビ取り剤は水気があると効果が落ちるので、カビ退治→お風呂掃除の順番で掃除を進めてくださいね。」

カビ取り剤の放置時間はしっかり守って!

カビ取り剤を塗布したら、こすらず放置するのも効果的にカビを除去するコツだとか。

「カビは表面だけをこすってもあまり意味はありません。それよりも、説明書きに書かれている放置時間を守り、しっかりと根元まで浸透させることが大切です。」

とはいえ、1回の掃除で完全にカビが取り除けるとは考えないでほしいと藤原さんは言います。

「カビを完全に落とすと言うのは基本的に不可能です。見た目、あまりにも落ちていないと感じたときは、数日間連続でカビ取り剤を使用してみるなどして、諦めずに気長に落としていってくださいね。」

カビ取り剤の刺激から身を守る

また、塩素系のカビ取り剤はとても刺激が強いので、掃除の際には、メガネ(ゴーグル)、マスク、ゴム手袋を着用することも大切だとか。

「手で直接触れないようにすることはもちろん、直接の吸引を防ぐためのマスク、目を保護するメガネはできるだけ着用してください。さらに、カビ取り剤の使用中や使用後には換気扇を回すこと。窓があるなら窓も開けて、しっかりと換気するのを忘れないでください。」

ちなみに、天井など、目よりも高い位置のカビを取り除く場合は、液ダレしにくいジェル状のカビ取り剤がおすすめなのだとか。水で流すと目に入るおそれがあるので、水拭きで仕上げましょう


風呂釜掃除は3カ月に1度が目安

壁や床のほかに、もう一つ気になるのが、中が見えない風呂釜。風呂釜の中にも、ぬめりやカビがたくさん発生していると聞きます。効果的な掃除方法はあるのでしょうか。

酸素系の漂白剤を主成分とした市販の風呂釜洗剤を使うのが一番ですが、細かい使い方は洗剤のメーカーによって異なります。こうした洗剤は、説明書きをきちんと読むことが一番大切。その洗剤を使って一番効果的に掃除できる方法がきちんと載っています。面倒臭がらずに説明書きをちゃんと読んで、正しく使ってほしいですね。」

風呂釜用洗剤は、浴槽の中に専用洗剤を入れて追い炊きをすれば風呂釜内部を洗浄してくれるものが一般的。商品によって放置時間が変わるので、まずは説明書きの確認からはじめましょう。3カ月に1度くらいを目安に使用すれば、きれいな風呂釜がキープできるようですよ。

ただし、使用できる洗剤が限定されている風呂釜もあるかもしれないので、一度、風呂釜の説明書を確認してみてくださいね。

ぬめりはカビのエサになる

どうしても手間がかかるお風呂のカビ退治。そもそもカビを繁殖させないために、日頃からどんなことに注意すれば良いのでしょうか。

基本的にはまず換気。24時間換気システムがあるのなら、常に使っておいてほしいですね。そして、赤や黄色にうっすらと色づいたぬめりを見つけたら、その都度スポンジでこすり洗いをすることです。これらのぬめりはカビのエサになるので、取り除くことで繁殖を抑えられます。」

古くなった掃除道具や不要品もカビの温床に

また、風呂の掃除道具がへたれて汚れているのも、カビの原因になるそう。掃除道具を買い換える目安としては、100均で買ったものなら1カ月、300円程度のものなら3カ月、1,000円のものでも約半年ほどをメドに交換すると良いそうです。

カビは水が溜まる場所にできやすいので、シャンプーを置く台や洗面器の裏などは、ぬめりがないかよくチェックしてください。また、使っていないのに置いてあるシャンプーやスポンジの下にも水が溜まるので、1年使っていなければ潔く捨てましょう。」

余計なものは思い切って捨ててお風呂場をすっきりさせれば、毎日のお掃除もしやすくなりそう。カビ退治はもちろん、掃除道具やぬめりも見直して、子どもが安心して入れるきれいなお風呂を手に入れましょう。

お話を聞いたのは…

  • All About「家事・掃除・子育て」ガイド 藤原千秋さん

    家のこと、子どものこと、仕事の三つ巴をたのしむ三児の母。AllAboutの家事・掃除・子育てガイドとして16年に渡って記事を執筆している。住まいに関する記事を専門に執筆するライターとしても活躍中。「この一冊ですべてがわかる!家事のきほん新事典」など著書多数。

  • AllAboutガイド紹介のページ

ライター紹介

近藤 浩己

1974年生まれ。ライターズオフィス「おふぃす・ともとも」のライター。トラック運転手からネイルアーティストまでさまざまな職を経験。しかし幼い頃から夢だった「書くことを仕事にしたい!」という思いが捨てきれずライターに。美容・ファッション系ライティングが得意だが、野球と柔道も好き。一児の母。

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