「図書館では静かに!」子どもの頃、親や先生に誰もが必ず言われたことがある言葉でしょう。では、泣いたり騒いだりするかもしれない赤ちゃんを連れて、図書館に行ってはいけないのでしょうか?
答えは「NO」。もちろん、公共施設ですので、周りへの配慮は必要ですが、最近では 赤ちゃんや子ども専用のスペースを設けた図書館も増えて、赤ちゃん連れのママも安心して読書を楽しむことができるようになってきました。
今回はそんな赤ちゃんウェルカムな図書館の1つ、「千代田区立千代田図書館(以下、千代田図書館)」のサービス担当サブプロデューサー・大塚桂子さんにお話しを伺ってきました。
「児童書コーナーには、617冊の赤ちゃん向けの絵本があります。もちろん、声に出して赤ちゃんに読み聞かせていただいて構いません。もし赤ちゃんがお腹が減ってグズってしまったら、子ども室の中にある授乳室を利用できますし、オムツ替えスペースもあります。ぜひ不安がらず、赤ちゃんと一緒に図書館に来てください」。
そうはいっても、赤ちゃんの「図書館デビュー」は、何かと不安が大きいもの…。一人で行くのが不安な方は、始めは図書館のイベントに参加してみるのがおすすめです。
「 図書館は読書をするだけの場所ではなく、人と人とが出会う場所でもあります」と大塚さん。「子ども室では、毎月第2木曜日の11:00〜、赤ちゃん向けのおはなし会を開催していますが、会が終わった後もすぐに帰らず、お母さん同士で情報交換をしている姿をよく見かけます。そうしたコミュニティ作りのきっかけとして、図書館が主催するイベントを活用してください」。
イベント時以外で赤ちゃんを連れて図書館に行く場合には、比較的すいている平日の午前中や、赤ちゃんのお昼寝後の機嫌がいい時間を選ぶことも大切です。お腹がすくとどうしても機嫌が悪くなってしまうので、授乳や食事はすませてから出発しましょう。
また、図書館の利用者カードを作るときに、氏名や住所の確認のために、免許証や保険証の提示を求められることがあります。 赤ちゃんの名前で利用者カードを作る場合には、保険証や母子手帳の提示で作ってくれるところが多いので、忘れずに持っていきましょう(自治体ごとに登録方法が異なります。詳細は図書館のホームページなどで事前に確認してください)。
「 3〜4カ月頃から、できれば1日1回、数分だけでもいいので、絵本を読んであげてください。お母さんとアイコンタクトを取ったり、耳から大好きなお母さんの声を聞く…そうやって親子で心のふれあいをすることが、赤ちゃんの発達にとって、とても大切なことなんです」と大塚さん。
「たべものえほん」
「どうぶつえほん」
「おやこのえほん」
「あかちゃんのせいかつえほん」
「のりものえほん」
などジャンル毎に沢山の絵本が紹介されている。
また、
など、少し月齢が進んだ際に読んであげたい絵本等も紹介されています。
「ブックスタート」は、市区町村自治体が行う0歳児健診などの機会に、赤ちゃんのいる家庭に絵本をプレゼントして、親子が絵本の読み聞かせを通して楽しい時間を過ごすことを目的とした育児支援活動です。お住まいの地域でブックスタート事業があれば、そこでもらったプレゼント絵本を、赤ちゃんのファーストブックにしてもいいかもしれません。
「ただ、お母さんが家で読むのは、こうした絵本だけにこだわる必要はありません。 赤ちゃんへの読み聞かせで一番大切なのは、絵本の内容ではなく、絵本をどうやって読んであげるかなんです」。
「赤ちゃんは焦点が定まるまで時間がかかるので、絵を見せたあとも数秒間、じっと待ってあげます。そして、絵を指差して「ワンワンだよ」などと声かけをすると、赤ちゃんが今度は指を差しているお母さんをじっと見るはずです。そのときに、 お母さんが赤ちゃんの目を見てにっこりと笑いかけてあげると、赤ちゃんはうれしくなりますね。このアイコンタクトが最初のステップです」。
なるほど…! でも、私自身、今までは絵本に書かれた文章を読むことを重視して、赤ちゃんの反応を見ながらゆっくりと読み進めることができていなかった気がします。
「大丈夫! 読み聞かせを始めるのに、遅すぎることはないんです。中学生頃まで、絵本の読み聞かせが発達にいい影響を及ぼすと言われているので、ぜひ今日からやってみてください」。
早速、娘と一緒に図書館へ行って、絵本を借りてきたいと思います! ぜひ、皆さんもお住まいの地域の図書館に足を運んでみてくださいね。
答えは「NO」。もちろん、公共施設ですので、周りへの配慮は必要ですが、最近では 赤ちゃんや子ども専用のスペースを設けた図書館も増えて、赤ちゃん連れのママも安心して読書を楽しむことができるようになってきました。
今回はそんな赤ちゃんウェルカムな図書館の1つ、「千代田区立千代田図書館(以下、千代田図書館)」のサービス担当サブプロデューサー・大塚桂子さんにお話しを伺ってきました。
赤ちゃんと一緒に図書館を楽しむ方法って?
千代田図書館は、千代田区役所の9・10階にある公立図書館。10階に、靴を脱いでゆっくりと読書ができる「子ども室」と「児童書コーナー」があります。「児童書コーナーには、617冊の赤ちゃん向けの絵本があります。もちろん、声に出して赤ちゃんに読み聞かせていただいて構いません。もし赤ちゃんがお腹が減ってグズってしまったら、子ども室の中にある授乳室を利用できますし、オムツ替えスペースもあります。ぜひ不安がらず、赤ちゃんと一緒に図書館に来てください」。
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/587/normal.jpg?1423464264)
「 図書館は読書をするだけの場所ではなく、人と人とが出会う場所でもあります」と大塚さん。「子ども室では、毎月第2木曜日の11:00〜、赤ちゃん向けのおはなし会を開催していますが、会が終わった後もすぐに帰らず、お母さん同士で情報交換をしている姿をよく見かけます。そうしたコミュニティ作りのきっかけとして、図書館が主催するイベントを活用してください」。
![](http://d2goguvysdoarq.cloudfront.net/system/article_photos/attachments/588/normal.jpg?1423464265)
また、図書館の利用者カードを作るときに、氏名や住所の確認のために、免許証や保険証の提示を求められることがあります。 赤ちゃんの名前で利用者カードを作る場合には、保険証や母子手帳の提示で作ってくれるところが多いので、忘れずに持っていきましょう(自治体ごとに登録方法が異なります。詳細は図書館のホームページなどで事前に確認してください)。
赤ちゃんへの絵本読み聞かせはいつ頃から?
実際どのくらいの赤ちゃんから絵本の読み聞かせをしたほうがいいのでしょうか?「 3〜4カ月頃から、できれば1日1回、数分だけでもいいので、絵本を読んであげてください。お母さんとアイコンタクトを取ったり、耳から大好きなお母さんの声を聞く…そうやって親子で心のふれあいをすることが、赤ちゃんの発達にとって、とても大切なことなんです」と大塚さん。
月齢によってどんな絵本を選んだらいいの?
図書館にはたくさんの本がありますが、子どもの成長にあわせてどういう絵本を選んであげればいいのでしょう。「千代田図書館では、3〜4カ月健診時に「ブックスタートパック」として、プレゼント絵本と一緒におすすめの絵本リストを差し上げています。 図書館のホームページにも掲載していますので、そういったものを参考にしてください」。『赤ちゃんと楽しむ絵本ガイド』より引用
「ファーストブック」の例:
「ことばの響きが面白い本」の例:
「わらべうたえほん」の例:そのほか、
「たべものえほん」
「どうぶつえほん」
「おやこのえほん」
「あかちゃんのせいかつえほん」
「のりものえほん」
などジャンル毎に沢山の絵本が紹介されている。
また、
「少し大きくなったら・・・」として
など、少し月齢が進んだ際に読んであげたい絵本等も紹介されています。
「ブックスタート」は、市区町村自治体が行う0歳児健診などの機会に、赤ちゃんのいる家庭に絵本をプレゼントして、親子が絵本の読み聞かせを通して楽しい時間を過ごすことを目的とした育児支援活動です。お住まいの地域でブックスタート事業があれば、そこでもらったプレゼント絵本を、赤ちゃんのファーストブックにしてもいいかもしれません。
「ただ、お母さんが家で読むのは、こうした絵本だけにこだわる必要はありません。 赤ちゃんへの読み聞かせで一番大切なのは、絵本の内容ではなく、絵本をどうやって読んであげるかなんです」。
赤ちゃんへの効果的な絵本の読み聞かせ方!
まずは、アイコンタクトが大事!
「赤ちゃんへの絵本の読み聞かせは、読書へ繋がる準備段階。ストーリーを読んで聞かせることよりも、 親子でお互いの目をしっかり見て、コミュニケーションをとることが重要なポイントです」。「赤ちゃんは焦点が定まるまで時間がかかるので、絵を見せたあとも数秒間、じっと待ってあげます。そして、絵を指差して「ワンワンだよ」などと声かけをすると、赤ちゃんが今度は指を差しているお母さんをじっと見るはずです。そのときに、 お母さんが赤ちゃんの目を見てにっこりと笑いかけてあげると、赤ちゃんはうれしくなりますね。このアイコンタクトが最初のステップです」。
物語に囚われずに、絵の内容をゆっくり説明してあげる
「慣れてきたら、「白いワンワンだよ。走っているね」といったように、絵の内容を説明するような声かけにします。するとそのうち、公園で走っている白い犬を見て「ワンワン」と言うようになります。これが第2ステップ、言葉の習得です。 こうしてじっくり絵本を読み聞かせした子は、成長したときに、よく人の話が聞けて、自分の言葉で話ができる子どもになるんですよ」。なるほど…! でも、私自身、今までは絵本に書かれた文章を読むことを重視して、赤ちゃんの反応を見ながらゆっくりと読み進めることができていなかった気がします。
教えてもらった読み聞かせ方は、1才を過ぎてからでも、間に合うの?
心配そうに尋ねた私に、大塚さんは力強くこう答えてくれました。「大丈夫! 読み聞かせを始めるのに、遅すぎることはないんです。中学生頃まで、絵本の読み聞かせが発達にいい影響を及ぼすと言われているので、ぜひ今日からやってみてください」。
早速、娘と一緒に図書館へ行って、絵本を借りてきたいと思います! ぜひ、皆さんもお住まいの地域の図書館に足を運んでみてくださいね。